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 平成29年度予算編成方針について

−町長通知(平成28年11月22日)−

 このことについて、財務規則第7条第1項の規定に基づき、平成29年度予算編成方針を通知しますので、「第4期芽室町総合計画」の実現を念頭に、町民のニーズを基本とした行政課題を的確に把握し、国政の動きを注視し各省庁や道の動向を踏まえ、効果的・効率的な施策推進に向けて、職場内部の十分な検討を経て予算編成に臨まれるようお願いします。

1 社会経済情勢と国の動向

 国の経済は、本年10月に内閣府が発表した月例経済報告では「景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、先行きについては「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される」とする一方で、「中国を始めとするアジア新興国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがある。また、英国のEU離脱問題など、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」と指摘しています。
政府は、平成28年6月2日に「経済財政運営と改革の基本方針2016」(いわゆる「骨太方針」)を閣議決定し、「人口減少・高齢化社会の下で、現役世代の先行き不安等が根強く存在しており、生産性やイノベーション力を引き上げ、働き方改革を進める等により国民の潜在需要を掘り起こし、需要が拡大していくことが重要」としています。
この政府方針に基づく予算編成の動向は、平成28年8月2日に「平成29年度予算の概算要求基準」が閣議了解され、「骨太方針2015」で示された「経済・財政再生計画」の2年目の予算であり「手を緩めることなく本格的な歳出改革に取り組む。歳出全般にわたり、歳出改革の取組を強化するとともに、施策の優先順位を洗い直し、無駄を排除しつつ、予算の中身を大胆に重点化する」としていますが、平成26年度以来4年連続で歳出の上限額は示されていません。
また、一億総活躍社会の実現に向けた施策については、「ニッポン一億総活躍プラン」で示された枠組みの下、予算編成の中で検討するとされており、今後、詳細な制度設計が進められる見込みであります。
したがって、平成29年度においては、これらの国の経済財政運営の動向や社会保障と税の一体改革、国の概算要求の状況を見ると地方財政にとって厳しい状況は変わらず、常に注視していく必要があります。

2 芽室町の財政状況

 芽室町の財政状況は、平成27年度の芽室町一般会計決算状況では、地方交付税が減少したものの地方消費税交付金の増により経常一般財源は1.1%増加となりましたが、経常経費へ充当した一般財源が繰出金など補助費等の増により2.7%増加したため、経常収支比率は1.7ポイント増加し、財政硬直化が進む結果となりました。
 将来予測では、普通交付税は国による人口を基本とした行革努力や地域経済活性化の成果を反映する特別枠が継続される一方、景気回復に伴う地方自治体の税収入の増加や、交付税総額の削減により、継続的な一般財源の確保が見込めない状況にあります。
そのような状況のなかで、社会インフラや教育施設等の公共施設老朽化対策にかかる新規借り入れなど、起債償還額及び起債残高や、債務負担行為により履行しなければならない経費の増加が予想され、更に、人口減少が続く中、子どもや生産年齢人口の減少と高齢者の増加に伴う社会保障関係経費の自然増に対する財源確保も大きな課題となってくることから、今後においても、財政の硬直化は予断を許さない状況が続くと予想されます。
 一方、本町の歳入における経常一般財源のうち普通交付税が約50%、町税が約39%を占めています。国の平成29年度概算要求において普通交付税はマイナス4.4%とされており、一般財源の安定確保は難しく、より一層の事業厳選と行財政改革が求められます。

 また、本町においては、平成28年8月の連続台風により甚大な被害を受け、被災者支援及び公共施設等の復旧・復興に全力で取り組んでいるところですが、一日でも早い復旧・復興を目指し、「災害対策本部の検証と対応策の検討」及び「復旧計画の策定」を進めています。
 今回の災害による本町の財政に与える影響は計り知れないものがあり、歳入面では、第一次産業の農業から第2次・第3次へ派生係数を示す本町の産業構造特性を考えると、平成29年度の個人・法人町民税及び固定資産税は大きな減収が予想され、災害事業費を除く平年ベースの一般財源を確保することは困難な状況にあります。
 一方、歳出面では復旧計画に基づく災害復興関連事業を最優先で進めることになりますが、平成28年度予算の繰越や国・道の来年度当初予算編成の動向を注視し、財源見通しなど関係する情報を的確に収集しながら、極力一般財源の圧縮に努めなければいけません。
今後は、この検証と計画に基づき総力を挙げて取り組むこととなりますが、平成29年度から復興事業が本格化することになります。そのためには、災害復興を優先するための業務執行体制を確保しなければいけないことから、災害復興関連業務量を基本とし、通常予算の中止・延伸も考慮しながら業務量を調整確保する必要があります。

3 平成29年度予算編成の基本的考え方

 第4期芽室町総合計画「平成29年度実行計画」において、総合計画推進に向けての政策議論に基づきランク付けを行い、事業実施の方向性について整理したところですが、理事者ヒアリング終了後に策定した財政計画(平成29〜31年度)に基づく財源不足額は、公共施設の整備に公共施設整備基金を充当してもなお、約8億円の収支不足が生じている実態にあり、今後の本町財政については、決して余裕のある状況ではないことを、職員個々が十分認識していただきたい。
したがって、「実行計画」において実施の方向性が示された事業における経費節減はもとより、「実行計画」に計上していない経常経費についても、事務事業マネジメントシートの評価の部にある「目的妥当性評価」「有効性評価」「効率性評価」「公平性評価」を確実に行い「今までやってきたから継続する」という発想を捨て、「本当に将来に向けて必要か?」を原点に職員間で議論を十分行い、次の4点を認識した予算要求とします。
また、復旧・復興事業については、国・道の補助金や特別交付税等を最大限に活用できるよう関係機関と調整を図り予算要求することとします。

(1)第4期芽室町総合計画の実現を目指した予算編成

 「第4期芽室町総合計画」の「後期実施計画」は、平成27年度に改定を行いました。改定内容は、「芽室町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を組み込み、全ての施策を総点検し、計画期間を平成30年度に延伸したものですが、まちづくりの指針である「まちの将来像」は変わりません。
 実行計画のヒアリングでも議論されたとおり、社会情勢による事業課題の変化に公金投入目的が乖離してはならず、常に点検・検証を行わなければなりません。
したがって、施策の対象、意図、結果を的確にとらえ、自治体の経営資源である人・もの・金を一層効率的に活用し、事務事業の費用対効果を高めることを徹底議論し、解決策を実行する予算編成とします。

(2)PDCAサイクルと連携に基づく予算編成

 「第4期芽室町総合計画」及び「芽室町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の推進には、「計画」「実行」「点検・評価」「改善・改革」いわゆるPDCAサイクルの着実な実行が将来像実現に不可欠であります。
評価・計画・予算の連動については、毎年通知しているところでありますが、施策の責任者である課長職を中心に、各事業のマネジメントシートの手段・対象・意図・結果を再度確認し、感覚論ではなく目的の妥当性・有効性・効率性・公平性の視点から今後のあり方を検証するとともに、町民への説明責任を発揮し、関連課、関係団体(者)、受益者などとの意見交換を行い、情報の共有化を図ったうえで予算編成に結びつけるようお願いします。
 また、地域課題は多様化しており課題解決手段として各セクションを横軸でつなぎ、戦略性と総合性を持った事業推進が有益な場合は、関係セクションで十分協議を行い、役割分担など情報共有の下、戦略性を発揮した予算編成とします。

(3)行政方針を推進する予算編成

 第9次芽室町行政改革大綱や芽室町公共施設等総合管理計画など様々な行政方針を定めているので、各方針に基づく予算編成とします。

(4)特別会計・事業会計の自立性・健全性の確立

 企業会計はもとより特別会計においても、将来の収支を見据えた経営計画に基づく予算編成でなくてはなりません。
また、特別会計及び事業会計への繰出金は一般会計に多大な影響を及ぼしており、特に国が示す繰出基準等に基づかない基準外の繰出金は特例的(政策的)措置であり、安易に一般会計からの繰入金に依存することなく、会計内での収入確保と支出削減を徹底的に行い、会計の健全かつ安定的運営に努めなければなりません。
したがって、特別会計は原則として独立採算制の堅持に努めるとともに、一般会計に準じ管理的経費の節減に努め、また、事業会計は経営の総点検を実施し、業務運営の合理化及び能率化に徹し、長期的視点に立って企業としての独立採算性、経営の健全化、効率化を基礎とした予算編成とします。