1 国・北海道の財政状況(概況)
国の経済は、昨年秋に発生した世界同時不況の影響を受けて、実質国内生産が平成20年4〜6月期から連続4期にわたりマイナスを記録するなど、戦後最大の経済危機に直面しています。
こうした状況を受けて、国では昨年度総額75兆円規模の景気対策を実施するとともに、本年4月には総額56兆円余りの「経済危機対策」を実施するなど、併せて130兆円を超える経済対策を実施しました。
本町においてはこれらの対策によって、課題であった事業を前倒しで推進するとともに、地域経済活性化に効果があったと考えていますが、一方で、国の公債依存度や長期債務残高は増大しました。
さらに、平成22年度一般会計概算要求額(平成21年10月16日現在)は、95兆円を超える規模となり、今後の調整・節減が予想されますが、昨年度当初予算約88兆5,500億円を大きく上回る規模が想定され、財源確保に要する国債発行額の増など、今後においても、国全体の財政は非常に厳しい状況が想定されます。
北海道は、従前からの危機的な財政状況に加え、国の政策と連動した制度改正や事業見直し、財政建て直しに向けた経費節減、市町村への補助事業の見直しや廃止などが予想されるところであり、依然として非常に厳しい状況であるとともに、本町財政への影響も多大と想定しております。
2 芽室町の財政状況と今後の見通し
平成20年度の芽室町一般会計決算状況は、前年度と比較し経常収支比率が1.1%上昇するなど、義務的経費の増加により硬直化が進んでいます。
また、これまで借入してきた公債費の償還については徐々に減少傾向にあるものの、債務負担においては、各種電算機器・システムの導入や中央保育所建替え資金の元利補給及び中心市街地借上げ公営住宅事業に要する経費など、今後継続して支出する事業も多くなっています。
さらに、公共施設・体育施設の老朽化に伴い、数か所の大規模な耐震改修工事などを計画していることから、基金の積立、取り崩しを含めた中・長期的な視点を持ちながら、計画的かつ安定的な財政運営を目指す必要があります。
歳入面では、今日の金融不安など景気の先行きは不透明であり、町税や地方交付税などの一般財源の増加も安定的に見込めない状況から、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」にある自治体としての財政状況を示す4指標に鑑み、より一層の事業厳選と行財政改革が求められます。
第4期芽室町総合計画「平成22年度実行計画」においては、総合計画推進に向けての政策議論に基づきランク付けを行い、事業実施の方向性を示したところですが、理事者ヒアリング終了後の財源不足額は、約4億6千万円となり、「平成20年度芽室町財政計画」で想定した、平成22年度分の基金取り崩し想定額、4億1,400万円を充当してもなお、約5千万円の不足が生じております。
したがって、予算要求においては、「実行計画」で実施の方向性が示された事業の事業費精査はもとより、「実行計画」に計上していない経常経費についても、特定財源の確保や実施手法の検討など、各担当課において十分精査するようお願いします。
今後の本町財政は、決して余裕のある状況ではないことを、職員個々が常に認識していただきたいと思います。
3 平成22年度予算編成の基本的考え方
平成22年度予算編成は、次の4点を認識し、職員間で十分な議論を行い、課ごとに創意工夫した予算とします。
(1)第4期芽室町総合計画の実現を目指した予算編成
「第4期芽室町総合計画」は、目標年度(平成29年度)における「まちの将来像」を実現するまちづくりの指針です。
したがって、まちづくりの最上位計画としての位置づけを再認識し、政策体系のもとに職員各位が各政策レベルにおける目的を十分意識し、住民ニーズを捉えながら課題把握とその解決策を実現する予算編成とします。
さらに、長期的な視点で計画的なまちづくりを行う観点や、行政の継続性の観点も踏まえ、実行計画で議論した主要な事業の方向性やスケジュールなども十分勘案し、計画的に推進する予算編成とします。
(2)新たな政権下における柔軟な対応と情報を活かした予算編成
本年9月16日、衆議院議員選挙の結果を受け、新たな政権が発足しました。
政権政党のマニフェストでは各種制度・事業の今後の方向性などの基幹が示されていますが、国の新年度予算編成は白紙であり、具体的な制度や事業の今後の動向は今日、流動的な状況にあります。
したがって、先般の実行計画策定時、あるいは今後の予算編成時においても、具体的な内容が明らかになっていない制度・事業が想定されますが、最新の情報を常に把握し、財政担当課を始めとする関連課との迅速な情報連携に努めてください。
国・道における調整や地方自治体への通知の状況などにより、結果として議会提案に間に合わないような事案も想定されます。
その場合は、理事者審査までの最新情報をもって予算編成を行い、その後の変更については、必要に応じて補正予算等随時対応することも考えられます。ただし、基本は当初予算計上であることを認識し、できる限り早い段階での情報把握に努めてください。
また、一般財源が厳しい状況下で補助事業等の特定財源確保は、経費節減や事業推進において非常に有効な手段であります。旧政権下における補助事業等の廃止や、新政権での新たな補助事業等の創設情報など、特定財源の確保についての情報収集に努め、予算に反映するようお願いします。短期間での調整となりますが、補助事業等の内容を見極め、対応をお願いします。
(3)評価、計画と連動する予算編成
評価・計画・予算の連動については、毎年通知しているところであります。
「評価」を「評価」だけで終わることなく、具体的な「新年度予算」及び今後のまちづくりの「計画」に連動させなければ意味がありません。
職員各位は、各事業のマネジメントシートの内容を再度確認し、目的の妥当性・有効性・効率性・公平性の視点から今後のあり方を検証するとともに、町民への説明責任を発揮し、関連課、関係団体(者)、受益者などと事前の意見交換を行い、情報の共有化を図ったうえで予算編成に結びつけるようお願いいたします。
また、平成21年度から総合計画審議会による、「施策評価」を実施しておりますが、「施策評価」における民間有識者の意見も十分参考とした予算編成としてください。
実行計画において実施すべき事業とされたものについては確実に推進しますが、手法の検討、事業費の配分・精査については、課内等で知恵を出し合い、当事者責任をもった予算編成としてください。
(4)特別会計・事業会計の自立性・健全性の確立
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、平成20年度決算分から、特別会計、事業会計、第3セクターの決算状況も含めた連結決算の考え方に基づいた財政指標を導入し、基準となる比率を超えた地方公共団体には、財政健全化や再生のための計画策定とその実行が求められております。
したがって特別会計・事業会計は、これまで以上に、健全経営のための事務事業の見直し・効率化を図らなければなりません。
また、独立採算の原則から、受益者負担の適正化を図るなど、その財源を漫然と一般会計に依存することなく、一般会計からの繰出金にあっては可能な限り抑制するよう努めることとします。
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