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 平成18年度予算編成について

町長通知(平成17年10月25日)−


1 国・北海道の財政状況(概況)

 わが国の経済及び景気動向については、回復の方向と見られる動きもありますが、国と地方の長期債務残高は平成17年度末で774兆円に達する見込みで、短期債務残高を含めますと1,000兆円に達するとも言われ、経済成長が進まない中にあって債務が増大するという危機的な財政状況が続いています。
 このような状況の中で、国は、「地方分権改革」と「財政構造改革」の一環として、国庫補助負担金の一般財源化や地方交付税の改革、税源移譲を柱とした、いわゆる「三位一体改革」を推進しているところであり、特に地方交付税など、国からの財源に依存している小規模市町村にとっては、収入が大幅に減少する非常に厳しい状況が見込まれます。
 また、北海道においても危機的な財政状況が続いており、財政再建の方策として、人件費の削減のほか、市町村への補助事業の見直しや廃止が実施されるなど、本町財政への影響も多大であります。


2 芽室町の財政状況と今後の見通し

 本町の財政状況は、決算額ベース(普通会計)の歳出で、平成11年度の約160億円をピークとして年々減少し、平成16年度決算では97億円台と100億円を切り、約4割も減少しています。
 町の収入の約4割を占める地方交付税は、ピーク時(平成10年度)には約56億2千万円でしたが、平成17年度の見込みは、約35億9千万円となり、ここ6〜7年で約20億3千万円も減少しています。
 地方交付税の今後の見通しについて、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」(骨太方針2004)に基づく政府・与党合意では、平成17年度及び平成18年度は地方一般財源の総枠を確保するとされていますが、平成18年度においても交付税の算定ベースとなる地方財政計画と決算の乖離の是正問題が議論されており、国の交付税予算全体が縮小される可能性があるなど予断を許しません。
また、平成19年度以降の交付税制度の見直しについては不透明であり、さらなる大幅な減額も想定されます。
 町税については、基幹産業である農業の安定的な生産と東芽室地区の宅地開発などによって横ばいの状況にありますが、かつての高い経済成長が望めないことや、今後の少子高齢化を踏まえると増収を見込むことは困難な状況です。
 歳出の抑制については、これまでも積極的かつ全庁的な取り組みで進めてきておりますが、「歳入に見合った歳出」の考え方が必要になりますので、常に危機感をもって、事業実施の「選択と集中」及び一切のムダを省く取り組みが引き続き重要となります。
 今後の財政状況については、地方交付税の動向などが不透明であることから、中長期的な見通しを立てることは困難ですが、収入の増加が見込めない中、自主・自立推進プランの財政シミュレーションでは、平成22年度まで収支の赤字額が増えていく状況にあり、不足する財源を基金の取り崩しによって対応しなければなりません。
 しかし、基金の取り崩しにも限度がありますので、本町においても近い将来において、予算が編成できないという状況もあり得るという危機感を持ち、予算編成作業に当たる必要があります。


3 平成18年度予算編成の基本的考え方

 平成18年度予算編成は、第3期芽室町総合計画をまちづくりの指針としながら、具体的な実行計画となる「芽室町自主・自立推進プラン」の推進を最優先とし、事務事業評価結果を踏まえた事業の「選択と集中」、計画・予算(決算)・評価のマネジメントサイクルの確立に向けて「生活者(住民)起点」で住民の立場に立った行政サービスを実施することを主眼とします。
 また、農業を核とした地域経済の活性化と地域内循環の推進や、少子高齢化に対応した、健康で安心して暮らせるまちづくり、自助・共助・公助の精神に基づく公共サービスの役割分担の実践、近隣自治体との広域連携等の検討など、常に将来にわたる自主・自立のまちづくりの視点に立って、予算を編成することとします。
なお、予算編成の方法は基本的に昨年度までの「庁内分権型予算編成方式」を継続しますので、住民や各種団体・企業などとの対話を深めた上で、前例踏襲や経過のみを重視せず、担当部内等での十分な議論と根拠をもった「自律型の予算編成」とします。
 上記の基本的考え方に基づく、平成18年度予算編成の具体的な方針は、次のとおりです。

(1) 自主・自立推進プランの実行による持続可能なまちづくり
 「芽室町自主・自立推進プラン」は、本町の自主・自立のまちづくりに向けた平成22年度までの具体的な計画であり、その実現に向けて全職員が一丸となって取り組むべきものであります。したがって、プランに記載された、住民(家庭)・地域・企業・行政の役割分担や行政サービスの今後の方向性を重視し、結論の得られた施策・事業に重点的に取り組みます。
 地域活性化と地域内循環の推進に関する事業については、基盤整備などのハード事業を重点化するのではなく、町民と職員が知恵を出し合い、安心・安全な農畜産物や次代に残すべき景観・施設など、本町の資源を活用したソフト事業に重点をおいて予算編成を行います。
 少子高齢化に伴って、これからの自治体に求められる非常に重要な役割として、健康で安心して暮らせるまちづくりが挙げられます。地域の安全や保健・医療・福祉の充実、元気高齢者の活躍の場の確保、次代を担う子どもたちの健全な育成に要する経費は優先度を高める必要がありますが、費用対効果を十分検証した上での予算編成とします。
 公共サービスの役割分担の実践は、自主・自立推進プランでも大きな柱の一つとして位置づけています。公共サービス=行政が行うべきとの考えではなく、さまざまな担い手を検討する必要があります。今後の職員数の減少も視野に入れながら、真に行政が行うべきかどうかを検証し、決して住民や地域・企業などに押しつける姿勢ではなく、十分な対話による理解を求め、予算編成へ反映します。

(2) 総合計画(実施計画)を推進するまちづくり
 まちづくりの指針である総合計画の平成18年度実施計画は、今後3年間の事業の見通しと方向性、予算化の適否を判断するものです。総合計画の施策の大綱や政策に基づき、実施が適当と判断された事業は、着実に推進します。
 しかし、平成18年度に実施が適当と判断された事業費の合計は、一般会計ベースで約15億円であり、経常的な経費を除いた充当可能な財源は、約12億7千万円であることから、約2億3千万円が不足している状況であります。
 したがって、住民の意向や事業の優先度を明確に捉え、事業費を徹底的に精査した予算編成とします。

(3) 計画・予算・評価が連動する「生活者(住民)起点」のまちづくり
 平成17年度に本格導入した「事務事業評価」では、町の仕事854事業について、行政関与の必要性、手段(やり方)の検討、コストの削減方策、住民負担の公平性などについて、各担当で自己評価しました。
 平成18年度以降の予算編成においては、評価結果を予算に反映し、計画(施策)を見直して、さらに評価していくというサイクルを確立し、時代の変化や住民の意向を反映した「生活者(住民)起点」での予算編成を目指します。 
 職員各位においては、常にこのサイクルを意識した予算編成に取り組むとともに、特に、2次評価会議などで町の方針が決定した事業については、予算に反映させることとします。
 また、町議会及びホットボイス・町民参加手続などで得られた質問・意見・要望等の意向を把握し、事務事業への反映・見直しを図ります。

(4) 個人や各種団体の自主・自立に向けたまちづくり
 平成17年度予算においては、各種補助制度の見直し方針によって、町補助の必要性や効果等の再点検を行い、整理統合や計画的な縮減・廃止、補助年限の設定など一定の成果が得られました。
平成18年度以降についても、特定の事業や活動を支援することにより公益上必要があると認める場合に支出するという、補助金本来の目的に沿って予算編成を行い、個人や各種団体の自主・自立化に向けて積極的に取り組みます。

(5) 特別会計・事業会計の自立性・健全性の確立
 特別会計・事業会計を設置して業務を行っている事業について、独立採算の原則による健全経営の観点から事務事業の見直しによる合理化、効率化に努めるとともに受益者負担の適正化を図り、公平な費用負担を確保し、健全経営に努めます。
 町税等で償還すべき債務と整理された町債の償還について、漫然とその財源を一般会計に依存することなく、一般会計からの繰出金を可能な限り抑制するよう最大限努めます。


(参考)第3期芽室町総合計画 − 施策の大綱

・自然と人間が共生するまちづくり
・農業を核とした活力に満ちたまちづくり
・健康でおもいやりのあるまちづくり
・うるおいのある快適なまちづくり
・個性豊かな人づくりと女性参加のまちづくり
・土地利用基本計画
・計画の実現に向けて