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 平成29年度 教育行政執行方針

                                                        −平成29年3月3日−

平成28年芽室町議会定例会3月定例会議の開会に当たり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。

 はじめに

 将来の変化を予測することが困難な時代を前に、子供たちには、社会の変化を敏感に捉え、現在と未来に向けて、一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し、自らの人生を切り拓き、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していくことが求められています。
 そのために必要な力を子供たちが確実に育むため、昨年12月に中央教育審議会から次期学習指導要領改訂の答申がなされ、「社会に開かれた教育課程」を目指す理念として位置づけられたところです。
 このようなことから、各学校が子供や地域の現状や課題を捉え、家庭や地域と連携・協働する中で、教育課程を軸に学校教育の改善・充実の好循環を生み出す「カリキュラム・マネジメント」を推進していくことが重要であります。

【教育行政に臨む基本姿勢】
 社会が大きく変化をする時代にあって、本町の将来を担う子供たちが、生まれ育ったこの町に誇りをもち、この町を愛し、お互い支え合い、これからの時代を生き抜くための資質や能力を育む教育行政を推進します。
 それでは、第5期芽室町生涯学習推進中期計画(芽室町教育基本計画)に基づき、平成29年度において取り組む学校教育、社会教育、これら連携の各分野における主要な施策について申し上げます。

 1 学びの基礎づくり

 初めに、重点目標1つ目の「学びの基礎づくり」についてであります。

【確かな学力の育成】
 義務教育9年間を通した基礎的・基本的な知識や技能の習得と望ましい学習習慣や生活習慣を身に付けるため、各学校における指導工夫改善や少人数指導、習熟度別学習等による児童生徒への対応を継続するとともに、主体的・対話的で深い学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)の充実及び授業と連動した家庭学習の定着化を図ります。
 また、全国学力・学習状況調査などで明らかになった成果や課題を踏まえ、各学校で組織としての学校力を発揮し、授業改善の取り組みなどを推進します。

 就学後のつまずきを早期に発見し、きめ細かな指導を充実するために、小学校第1学年・第2学年での読み書き支援のスクリーニングを継続するとともに、小学校第3学年及び第4学年の35人以下学級編制のための教育活動指導助手を芽室小学校及び芽室西小学校に配置します。
 更に、特別な配慮や支援を必要とする児童生徒に対しては、町の発達支援システムと連携し、各学校の実態に応じて教育活動指導助手や学校支援員を配置することにより、それぞれの子供に応じた適切な指導と支援を行い、その能力や可能性を最大限に伸ばし、自立し社会参加ができるよう、特別支援教育の充実を図ります。

 大学等奨学金貸付けについては、町議会や総合計画審議会の外部評価及び住民要望等を踏まえ、連帯保証人の要件を見直すとともに、償還を一部免除する制度を新たに設けるなど制度の充実を図ります。

【豊かな心の育成】
 命を大切にする心、思いやりの心、お互いに支え合う心など、子供たちの規範意識や倫理観を育むため、家庭と学校と地域が一体となって、健やかな心身の成長を支えていくことが大切です。
 そのため、小学校で平成30年度、中学校で平成31年度から教科化される「特別の教科 道徳」について、学校段階・学年段階に応じた「考え議論する」道徳を推進します。
 また、自分の存在や価値を肯定する感情である「自己肯定感」、自分の存在を価値あるものと受け止められる感覚である「自己有用感」を醸成する取り組みを推進します。

 いじめは、「いかなる理由があっても、人間として絶対に許されない」という認識に立ち、「芽室町いじめ防止基本方針」や各学校の「いじめ防止基本方針」に基づく取り組み、hyper−QUの実施などによる実態把握、ネットトラブルから子供たちを守るための情報モラル教育の充実を図るなど、その未然防止、早期発見・早期対応に努めます。
 また、児童生徒、保護者、各学校教職員の相談業務を担当するスクールライフ・アドバイザーの継続配置や不登校児童生徒を支援する学校適応指導教室「ゆうゆう」の活用など、教育委員会と学校、そして関係機関が一体となった取り組みを推進します。

【健やかな体の育成】
 健やかな体の育成については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査で明らかになった成果や課題を踏まえ、運動することの喜びや楽しさを実感でき、運動に親しむ資質や能力、体力を培う体育授業を充実いたします。

 本町の基幹産業である農業への理解を深め、子供たちが食に興味や関心を高められる食育活動として、地元産食材を活用した「めむろまるごと給食」などの安全・安心な学校給食の提供、全学校・全学年での学校給食を通じた栄養教諭による食育指導を継続します。
 また、子供たちが安心して、楽しく学校給食を食べることができるよう、学校給食における食物アレルギーを持つ児童生徒への対応を推進します。

【信頼される学校づくりの推進】
 子供たちの豊かな学びと育ちを創造するためには、学校が地域や子供たちの実情に応じて主体的に創意工夫した教育活動を展開していくことが重要であります。
 学校においては、家庭や地域社会との連携協力の促進を図る中、学校運営の組織的・継続的な改善に努め、地域に開かれた、信頼される学校づくりを推進することが求められています。

 いま、学校・家庭・地域の連携・協働体制が構築され、地域とともにある学校づくりを一層推進するため、地域住民が子供に関する課題や目標を共有し、学校運営に参画し、学校と地域が力を合わせて子供の成長を支援する仕組みとして「コミュニティ・スクール」の導入が期待されていることから、本町におきましても、先進導入市町村の事例等の情報収集を行うなど、研究を進めて参ります。

 教育公務員としての教職員は、全体の奉仕者として職務を遂行すべき責務を負っていることを自覚し、保護者や地域住民の信頼を損なうことがないよう、法令等を遵守し、一人一人が厳正な服務規律の保持に努め、自覚と責任ある教育活動を展開するよう、より一層の危機感を持って指導に努めます。

 毎年度、計画的に進めています学校教育施設等の整備については、老朽化や緊急度、児童生徒の安全性、また、災害時における避難施設としての役割を考慮し、平成29年度は上美生小学校の校舎及び体育館屋根の塗装、芽室中学校の体育館改修、上美生中学校の校舎外壁及び屋根塗装工事などを実施します。

 2 生涯を通じての
 生きがいづくり

 次に、重点目標2つ目の「生涯を通じての生きがいづくり」であります。

【多様な学習機会の確保・充実】
 町民が主体的な学びを通して、自己の人生を楽しく豊かにすることはもとより、その成果を人づくりや地域づくりなどの実践につなげていくことが大切です。
 このため、町民の様々な学習機会として住民の学びを実践に繋げる公民館講座を開催するとともに、受講生の主体性を活かし社会参加へ繋げるウーマン・どんぐりカレッジの成人教育講座を実施します。
 また、生きがいづくりの講座としての高齢者学級「めむろ柏樹学園」を継続します。
 さらに、図書館は、収集した本や資料の貸出しをはじめ、幼児向け読み聞かせ、図書館講座、図書館まつりの開催など、ボランティア団体等との連携を図りながら、町民誰もが気軽に利用できる生涯学習の拠点の一つとして取り組みを進めます。

【文化・芸術活動の推進】
 人々の創造性や感性を育み心豊かに暮らすためには、地域文化や芸術は大きな役割を果たしています。
 このため、文化芸術鑑賞会や町民文化展などは、町民や文化団体との協働による事業を展開し、町民が芸術文化に身近に親しむことができる環境づくりを継続します。
 また、児童生徒の秘めた感性、創造性の醸成に向けて実施している芸術文化の鑑賞料の一部支援について、「文化・芸術鑑賞助成事業」の対象地域を管内から国内に拡大します。

【健康づくりと生涯スポ−ツの振興】
 町民一人一人が生涯にわたり、生き生きと健康で暮らせるためのスポーツ環境づくりは大切です。
 そのため、住民の健康づくりやまちの活性化を図るきっかけづくりとして開催している住民参加型イベント「チャレンジデー」について、スポーツ推進委員や各種体育団体などと連携し開催します。
 また、総合体育館や温水プールでは、各年齢層に合わせた運動教室や講座を開催し町民の健康づくりを推進します。

 昨年8月の台風被害で、河川敷の運動施設も甚大な被害を受け、現地での復旧が難しいため、既存体育施設を有効利用していくことを基本方針としておりますが、サッカー場については、民間所有地を貸借し「芽室西運動広場」として開設します。

 3 共助社会の絆づくり

 次に、重点目標3つ目の「共助社会の絆づくり」についてであります。

【地域の連携・コミュニティづくり】
 「自分たちの地域は自分たちで守る」という共助の意識を芽生えさせることは、活力ある地域コミュニティづくりにとって大切です。
 そのためには、子供も大人も地域のために自分ができることを認識し、自主的に行動できるよう、様々なきっかけづくりを、社会教育協会連絡協議会、青少年健全育成連絡協議会、地域子ども育成連絡協議会などと連携を図りながら取り組みます。
 また、家庭・学校・関係団体を含む地域の三者が連携し、それぞれの役割や責任をお互いに認識し、研修会や町民集会などの活動を通して、地域全体で子供たちを守り育てる体制づくりを推進します。

【郷土愛の育み】
 次世代に引き継ぐべき多くの魅力ある地域文化や恵まれた自然、発祥のスポーツであるゲートボールなど、本町の歴史や特色を知ってもらう事業を推進し、郷土愛の醸成を促すことが大切です。
 このため、郷土芸能メムオロ太鼓の保存・伝承を図るとともに、ふるさと歴史館で「ねんりんフェスティバル」を実施します。
 また、少年教育事業などでは、豊かな大地から生まれた地元農産物を活かした地産地消、生産者や関係機関と連携した食育事業を展開するなど、郷土愛の醸成を推進します。
 さらに、本町発祥のスポーツであるゲートボールは、指導者の派遣を含め学校との連携を図り青少年への普及に努めます。

 むすびに

 本町は、昨年10月から、改正後の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき、新教育委員会制度へ移行いたしました。
 今後も、教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保しつつ、地方教育行政に求められる責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、町長部局との連携を強化して参ります。
 平成29年度におきましても、芽室町教育委員会が提唱する「あいさつ」「親切」「美化」の「3つの心運動」を推進し、本町の教育・文化・スポーツの振興と生涯学習の推進に最大限の努力を傾けて参りますので、町議会議員及び町民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。