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 平成26年度町政執行方針

                                                        −平成26年3月4日−

 はじめに

 平成25年芽室町議会定例会3月定例会議の開会にあたり、平成26年度町政執行の基本方針並びに重点施策を申し上げます。


 経済情勢と
 総合計画実現
 に向けて

 我が国の経済情勢は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」いわゆるアベノミクスの効果もあって、実質GDPが4半期連続で プラス成長するなど、着実に上向いていると評価されております。他方、景気回復の実感は中小企業・小規模事業所や地域経済には未だ浸透がみられず、また、業種ごとの業況にはばらつきがみられ、物価動向についてもデフレ脱却は道半ばとされています。
  国では、今後の経済財政運営に当たり、第三の矢である「日本再興戦略」の実行を加速・強化し、政府・経営者・労働者がそれぞれの役割を果たし、企業収益の拡大を賃金上昇、雇用・投資拡大につなげ、消費拡大や投資の増加を促す好循環の実現を目指しています。
  一方で、国は危機的財政状況を改善するため、消費税率を引き上げ、社会保障の充実・安定化を進めようとしており、消費税率引き上げによる反動減を緩和し景気の下振れリスクに対応するため「好循環実現のための経済対策」として平成25年度補正予算を成立させました。
  しかし、輸出産業を中心とした好景気感に相反し、為替に大きく影響される日用生活品や農業生産資材の高騰など、町民の皆さんの日常生活は依然厳しく、消費拡大といった日本経済再生の効果を実感する状況には未だないと考えております。
  このような状況の中であっても、「第4期芽室町総合計画の将来像」を目指し、「後期実施計画」という明確な指針に基づき、町民の皆さんが地域において安全で安心して暮らし続けるために、中長期的視点に立脚した、経済・雇用・生活の安定を計画的に確保することが、本町の重要な役割と認識し、予算編成したものであります。

  それでは、第4期芽室町総合計画のまちづくりの5つの 基本目標ごとに、重点施策を申し上げます。

 誰もが健やか
 に生き生きと
 暮らせる
 まちづくり

  まず、1つ目の「誰もが健やかに生き生きと暮らせるまちづくり」であります。
 施策の「生涯を通じた健康づくり」では、健康な生活を送るためには疾病を予防することが重要であり、乳幼児・児童・高齢者の予防接種費用の助成を継続するとともに、国保加入者の特定健診は節目年齢の方に対し健診自己負担金を減免し、受診率向上と健康チェックの習慣化を目指します。また、健康づくりへの積極的な参加を誘導する仕組みとして、町民自らが設定した健康目標への取り組みをポイント化し生活習慣病の予防を推進する「健康ポイント制度」を創設します。

  「公立芽室病院の総合的な医療体制の維持・発展」では、懸案であった小児科医師の複数制の確保に伴い、診療体制の周知に全力を挙げるとともに、看護師不足を解消するため新たに就業支援金制度を創設し、医療体制の維持と充実に全力をあげて取組みます。

  「安心して生み育てることができる子育て支援」と「児童福祉の充実」では、本町の児童生徒の虫歯保有率が高いことから、虫歯を予防するフッ化物洗口を町内全保育所・幼稚園で継続実施するとともに、歯科医院におけるフッ素塗布を継続します。
  共稼ぎ世帯の増加により、放課後の子どもの居場所づくりが課題となっており、「めむろ西子どもセンター(みらい)」に引き続き、平成27年度に芽室小学校区を対象とした「(仮称)芽室小校区子どもセンター」建設に向け、実施設計を行います。
  また、発達支援システムの中核施設である発達支援センターは、老朽化と狭隘化の解消に加え、療育内容の充実を図るため増改築を行います。
  保育所の運営では、認可保育所入所定員を超える利用申し込みが引き続き予想されることから、待機児童ゼロ対策を維持するため、民間認可外保育所を利用する児童に対する保育料の差額助成と、受入れ民間認可外保育所に対する運営補助を継続実施します。さらに、農村地域保育所を運営し、児童福祉の充実と子育て世代の安心を確保します。

  「高齢者福祉の充実」では、高齢者の本来的願いは元気で自立した生活を営むことであり、要介護状態にならないための介護予防の充実が大きな課題となっています。
  そのため、平成25年度において建設した体力増進施設において、トレーニングマシンを活用した筋力トレーニング教室を行い、転倒や筋力低下を予防する高齢者体力増進教室を移転実施するとともに、機能訓練などの介護予防事業を継続実施します。 また、高齢者が自ら行うボランティア活動などの社会参加をポイント化し換金する、介護予防ポイント推進事業を継続実施します。

  「障がい者の自立支援と社会参加の促進」では、発達支援システムによる一貫性と継続性のあるサポートの終極の願いとされる就労支援体制の確立が重要課題となっています。
  役場業務における職場実習と就労体験を継続するとともに、就労継続支援A型事業所「(株)九神ファームめむろ」が行う農産物1次加工事業は事業量が拡大し現施設での対応が困難となり、新嵐山周辺にある「めむおろ荘」を所有する財団法人から町に対し、法人解散に伴い土地・建物の寄贈申し出があることから、現施設を解体し、土地を無償貸し付けし加工施設建設に対する支援を行います。

 豊かな自然を
 生かした活力
 ある農業の
 まちづくり

  次は、2つ目の「豊かな自然を生かした活力ある農業のまちづくり」であります。

  施策の「担い手育成と農業支援」では、TPP(環太平洋経済連携協定)をめぐる不安が払拭されない状況に変わりなく、引き続き、JAめむろ、芽室町農業委員会、芽室町農民連盟、十勝NOSAI、そして芽室町で組織する芽室町農業再生協議会で、交渉状況の的確な把握と情報交換に努め、その具体的な対応について協議・検討を進めます。
  また、経営所得安定対策の見直しについても、芽室町農業再生協議会を中心とし、農業者の皆さんが安心して営農活動ができるよう迅速な制度周知を行い、改正への対応に努めます。
  農業の担い手育成支援として実施する「担い手自主的活動支援補助金」は、平成25年度に制度内容を見直し、利用が増加していることから継続支援します。
  輪作体系上、必要不可欠である作物の「てん菜」は、収益性や労働力負担から作付面積の減少が続き、地元製糖工場はもとより関連産業への影響が懸念されることから、新たに、収量や糖度の低下を防ぐため褐斑病抵抗性品種種子代相当分の一部を助成するとともに、労働力負担解消のため直播導入種子代相当分及び播種機購入費用の一部を助成する「てん菜作付奨励総合対策事業」を実施します。
  畜産経営の基礎となる草地整備の整備要望が高く、新たに公社営草地畜産基盤整備事業を実施し、畜産生産基盤の強化と飼料自給率の向上を目指すとともに、家畜伝染病の感染・蔓延を防ぐため、畜産農家敷地内の舗装整備に対する支援に足洗い場設置を加え自主防疫効果を強化します。
  「農業生産性の向上と農業の応援団づくり」では、農作物に対する有害鳥獣の被害が、依然として大きな課題となっており、関係機関と設置した芽室町有害鳥獣対策協議会への支援を継続するとともに、被害の未然防止を目指し、狩猟免許を持つ有害鳥獣駆除員によるパトロール活動と迅速な捕獲体制を継続します。また、帯広畜産大学との共同研究による効果的駆除手法の検討を継続します。
  農業の応援団づくりとして、小学生を対象としためむろ農業小学校と地産地消バスツアーを継続実施し、食育効果も含め農業への理解を深めるとともに地元食材への関心を高めた、食育の推進や地産地消・消費拡大を図ります。
  「農地・土地改良施設等の整備・充実」では、畑地かんがいを主要事業とした南平和第2地区、無水源地域での営農用水事業を主要事業とした雄馬別第2地区、暗渠排水など土地基盤整備を主要事業とした雄馬別第2・二期地区と芽室西地区の道営畑総事業及び、河北地区の飲用水確保対策として河北地区道営営農用水事業の調査設計を行うとともに、従前、JAめむろが事業主体として実施してきた小規模の暗渠排水整備事業が、公共事業に位置付けられたことから町が事業主体として「農業基盤整備促進事業」を実施します。
  また、美生ダムを水源とする畑地かんがい用水の有効活用を目指し、新エネルギーの視点から小水力発電の可能性を模索しており、昨年実施した可能性調査の結果を踏まえ、概略調査を行います。
  「地域内循環の推進と商工業の振興」では、子育て世代の商店街利用促進を目指した買い物スタンプカード事業を継続実施します。 また、長引く景気低迷に対する中小企業の経営支援策として、中小企業融資事業の制度見直しを行った結果、利用が好調に転じたことから、利子補給金・保証料補給金・原資預託金をそれぞれ増額し、中小企業の経営安定及び雇用安定を目指します。 住宅リフォーム奨励事業は、利用件数が好調であることから、町内消費の喚起策として継続実施します。

  「地域資源を活用した観光の振興」では、昨年、本町で開催された「天空カフェ@n芽室」を芽室町単独の「景観」と「食」を切り口とした観光事業として実行委員会形式により実施します。
  また、本町最大の観光スポットである新嵐山スカイパーク周辺の地域特性を活かした利用促進を図るため、「地域おこし協力隊」制度を活用し体験型・交流型の観光事業を推進します。

 快適で安全
 安心な暮らし
 を支える
 まちづくり

 次は、3つ目の「快適で安全安心な暮らしを支えるまちづくり」であります。

 施策の「災害に強いまちづくりの推進」では、豪雨・地震・火災などの災害から町民の生命・財産を守るため、町内会などの地域活動は極めて重要であることから、嘱託職員を新規に雇用し、町内会等の自主防災組織の設立や運営支援を担います。
  また、応急給水活動を行うため計画的に耐震性貯水槽の整備を進めるとともに、避難収容施設に防災対策用資機材と非常用食料・飲用水の備蓄を進めます。
  災害時に本町最大の避難収容施設となる総合体育館の非常用電源を確保するため、新エネルギーの観点に立ち木質バイオマス発電施設を設置します。
  「消防・救急の充実」では、消防庁舎の計画的老朽改修工事を進めます。
  また、十勝管内市町村共同事業として消防無線のデジタル化を進めるとともに、市街地における消防水利のカバー率向上を目指し、防火水槽を増設します。

  「快適な住環境の整備」では、「芽室町公営住宅等長寿命化計画」に基づき、中心市街地借上げ公営住宅への移転が順調に進んだことから、緑町団地のうち10棟42戸と芽室太団地2棟8戸の既存公営住宅を解体します。また、高岩団地のうち1棟8戸の外壁・屋根・建具の長寿命化型改善工事を継続実施します。
  また、特別養護老人ホームの移転・新設に伴い、子どもと高齢者がふれあえる場及び、災害時における地域住民の1次避難場所として、(仮称)あいあい公園を整備します。

  「道路交通環境の整備」では、交通弱者の移動手段として定着したコミュニティバス、通称じゃがバスを継続運行します。 道路新設改良は、市街地、郊外地とも優先度・緊急度の高い路線を選択し、舗装・改良工事を行います。
  また、特別養護老人ホーム移転による跡地を公立芽室病院患者用駐車場として整備します。

  「景観の保全とクリーンエネルギーの推進」では、「芽室町地域新エネルギービジョン」に基づき、一般住宅の太陽光発電システム導入にかかる費用助成を継続するとともに、街路樹の剪定枝や支障木を資源化し域内循環することを目指した、シニアワークセンターとの協働による木質ペレット製造事業を継続します。
  また、北海道立総合研究機構が主体となって、本町も共同で研究を進めている農業廃プラスチックの燃料資源化の研究協力を継続します。

  「上下水道の整備」では、上水道、簡易水道、公共下水道など各施設の老朽化に対応する更新計画に基づき、長寿命化の視点による更新工事と、河北簡易水道の濁り水対策として配水管洗浄を継続し、ライフラインの確保に努めます。
  また、飲用水を供給している浄水場施設の耐震診断結果を踏まえ、本町の上水道事業の将来方針を定める水道資産の管理運用も含めた基本計画を策定します。
 

 個性的で心
 豊かな人と
 文化を育む
 まちづくり

 次は、4つ目の「個性的で心豊かな人と文化を育むまちづくり」であります。

 施策の「学校教育の充実」では、小学校施設の整備として、老朽改修などのほか芽室西小学校屋外トイレを屋外活動や災害時にも使用できるよう新設工事を行います。
  中学校施設の整備では、芽室西中学校のアイスホッケー場フェンスの改修工事を行います。
  また、学校給食センターの設備老朽化に伴い、ボイラーを更新するとともに、学校給食衛生管理基準を遵守するため設備整備を行います。

  「生涯学習の推進」では、女性を対象とした成人教育事業として「ウーマンカレッジ」を創設し、生涯学習の推進を図ります。
  また、社会教育施設の整備は、施設内部の老朽改修工事を終えた中央公民館の雨漏り対策として、施設北面の外壁改修工事を行うとともに、図書館屋外にある木製すべり台の更新工事と集団研修施設「かっこう」の耐震診断を実施します。

  「スポーツしやすい環境づくり」では、平成2年に開設以来、23年が経過した温水プールでは、施設全体の老朽化が進んでいることから、施設の全体調査を行い、今後の施設運営の在り方を検討します。

 町民が主役となった
 自治に基づく
 まちづくり

次は、5つ目の「町民が主役となった自治に基づくまちづくり」であります。

 施策の「地域活動の推進」では、住民と行政との協働によるまちづくりを実現するため、行政課題の解決を住民自らが発案企画する活動や、住民活動を助長するような団体活動への支援を継続するとともに、住民活動の支援組織として町民活動支援センターの運営を継続します。
  また、地域活動の拠点施設である、上美生農村環境改善センターの耐震診断を行った結果、耐震性を有することから、電気設備及びボイラー設備の更新工事を行うとともに、上美生学童クラブの実施場所として管理人室を専用施設に改修します。

 その他

 なお、東日本大震災で避難を余儀なくされている方や、被災地復興を支援するため、東日本の被災地から本町へ避難されている方々への支援を継続するとともに、被災地支援として宮城県山元町への職員派遣を継続します。

  以上、第4期芽室町総合計画の基本目標ごとに重点施策を申し上げましたが、高度化・多様化する現代社会の課題に対して単独の施策のみで解決するよりも、複数の施策の総合対策によって解決に導く方が、有効性が高い場合が多く見られます。
  第4期芽室町総合計画基本構想の目標人口の設定は、「安心して産み育てることができるような子育て支援策」や「快適な住環境の整備の推進」などにより、町内への定住を推進し、平成29年度の目標人口を19,000人としています。
  しかし、本町の人口動向を見ると平成22年度をピークに減少傾向にあり、長期的人口推計と住民基本台帳人口の現状を考えると、全体人口の減少を食い止めることは厳しい状況にありますが、年少人口構成比が高いという本町の特性を維持するための政策として、経済支援では、「第2子以降の保育料軽減の拡充」、「乳幼児医療費無料化の拡充」。
  育児支援では、「第2子以降誕生時の保育拡充」、「妊婦健診費助成の拡充」、「育児訪問体制の拡充」、「プレママ教室の見直し」。
  教育支援では、「赤ちゃんふれあい体験事業の拡充」。
  定住支援では、「めむろ住宅・土地情報制度の創設」、「公営住宅跡地の早期分譲」、「子育て世帯新生活応援奨励制度の創設」。
  以上の複数施策にあっては横断的で総合性を持った経済支援・育児支援・教育支援・定住支援に基づく「新たな定住対策」として実施します。

 平成26年度
 予算の概要

ここで、平成26年度予算案の総括的概要について、申し上げます。

 一般会計ほか、7つの特別会計、2つの事業会計を合わせた予算総額は、192億9,946万円となり、前年度179億9,851万円と比較し、7.2%の増となりました。
  一般会計予算総額は、102億4,800万円で、前年度比6億3,800万円の増でありますが、特殊要素として、国の補正予算を活用し、平成25年度予算の繰越明許費で実施する5事業2億5,904万円を加えると、実質予算額は、105億704万円となり、前年度の実質予算額100億5,124万円と比較すると4.5%の増となります。

  一般会計の歳入では、昨年の天候不順と農業資材の高止まりから農業所得が大きく減少する予測であるものの、住宅新築などにより固定資産税が増加する見込みとなり、町税全体では前年度当初予算額を確保できる見込みとなりました。しかし、国の地方財政対策である地方交付税全体では1%減とされ、普通交付税における個別算定経費を本町に当てはめると当初予算比で1.4%、5,000万円の減となり、交付実績比では約4.5%、約2億円の減と見込まれることから、財政調整基金を2億円取り崩すことで一般会計の財源確保の見通しが立ったところであります。
  一方、歳出では、発達支援体制の充実を目指す発達支援センターの増改築、災害時の1次避難場所を兼ねた(仮称)あいあい公園建設、総合体育館の非常用電源として木質バイオマス発電設備の整備などのハード整備と、人口減に対応した新たな定住対策のソフト事業を実施する予算編成としました。
  これらの要素から、本年度の予算は、防災対策、公共サービス提供施設の恒久化対策、公共施設の長寿命化の更なる推進、新たな定住対策など、各施策の推進はもとより中長期の視点に立って総合性を発揮した、連携重視型予算として編成したものと考えております。

  地方自治体の行財政環境は、今後も厳しさを増すと考えております。現況の足元の課題を考えてみますと、町民の皆さんの生活の中で一番の懸念事項は消費税率の上昇であると考えていますが、4月以降の消費・経済状況を適宜把握し、町としてできる経済対策にあっては、迅速に対応していくことを念頭に、国・道の動向や地方自治制度の改革情報を把握し、安定的な行財政運営を目指してまいります。
 


 むすびに

 以上、私の所信とともに、町政執行の基本方針及び重点施策を述べさせていただきました。
  私は、第4期芽室町総合計画をまちづくりの指針として、町民の皆さん及び各種団体・組織体の皆さん並びに企業・法人の皆さんなど、さまざまな主体と情報を共有し、支えあいながら、このまちの課題解決に向けた協働のまちづくりを進めてまいります。
  町議会議員の皆様並びに町民の皆様には一層のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。