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 平成26年度 教育行政執行方針

                                                        −平成26年3月4日−

平成25年芽室町議会定例会3月定例会議の開会に当たり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。

 はじめに

 今日、我が国においては、少子高齢化やグローバル化の進展など急激な社会変化や、情報通信技術の一層の進展、それに伴う情報の氾濫や個人情報の漏えいなど様々な問題への対応、また、東日本大震災の経験により、「自助」「共助」「公助」の重要性が再認識され、自らのライフスタイルを見直すとともに、それらを積極的に実践する行動が求められています。
 このような中、昨年9月、東京都が2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市に決定される明るいニュースもありました。
 教育においては、「人づくりは国づくり」と最重要施策に位置付け、昨年6月に「第2期教育振興基本計画」が閣議決定され、平成25年度から5年間の教育政策目標として、「社会を生き抜く力の養成」「未来への飛躍を実現する人材の養成」「学びのセーフティネットの構築」「絆づくりと活力あるコミュニティの形成」の4つの基本的方向が示されました。
 さらに、昨年12月には、中央教育審議会から「今後の地方教育行政の在り方について」答申がなされ、新たな制度設計も検討されているところです。

【教育行政に臨む基本姿勢】
 学校教育においては、子供たち一人一人の個性や能力を引き出し、最大限に伸ばしていくため、自分のよさに気づき、自分に自信を持つ自己肯定感を高め、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の調和のとれた「生きる力」の基盤を培い、変化の激しい社会を生き抜く思考力・判断力・表現力や創造力等を育んでまいります。
 また、社会教育においては、個人の発達段階やその時々の置かれている学習課題等を踏まえつつ、幼年期から高齢期までのライフステージに応じた学習機会の確保に向けた環境整備を推進します。

 芽室町教育委員会としては、芽室町子どもの権利に関する条例を制定している町として、また、第4期芽室町総合計画後期実施計画や第5期芽室町生涯学習推進中期計画(芽室町教育基本計画)などに基づき、次代を担う子どもたちの将来を見据え、家庭・学校・地域との連携を図りながら教育行政を進めてまいります。
 それでは、学校教育、社会教育、これら連携の各分野における主要な施策について申し上げます。

 学びの基礎づくり

 始めに、重点目標1つ目の「学びの基礎づくり」についてであります。

【確かな学力の育成】
  児童生徒一人一人に「学びの基礎」となる、基本的・基礎的な知識や技能を確実に身に付けさせるとともに、学ぶ意欲・自己学習力を培うことが必要です。
 そのために各学校では、基礎・基本の確実な定着を図るため、少人数指導や習熟度別学習等の指導による個に応じたきめ細やかな指導を充実するとともに、学ぶ意欲の向上のため、一人一人の個性や能力を引き出して伸ばすよう、授業改善や学習・生活規律等の学習環境の整備などに、学校が一体となった組織的な取り組みを推進します。
 また、本年は上美生小学校を会場に、へき地・複式教育の三特性(へき地性・小規模性・複式形態)を生かし、豊かな心と確かな学力の育成を目指して、第63回全道へき地複式教育研究大会十勝大会を開催します。

 特別な支援を必要とする子供たちの教育では、一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細やかな指導を充実するため、引き続き教育活動指導助手を配置するとともに、特別支援学級での学習や生活を補助する支援員を配置します。また、幼稚園・保育所、小・中学校間の学びの連続性や継続性のため、町の発達支援システムに基づく関係機関の連携による特別支援教育の推進を図ります。

【豊かな心の育成】
  子供たちを取り巻く環境が大きく変化している今日、自然や生命を尊重する心や美しいものに感動する感性、正義や公正を重んじるといった豊かな人間性や社会性を培い、規範意識を高めることが重要です。
 このため各学校では、道徳の時間を始め、教育活動全体や家庭・地域と連携を図りながら、集団宿泊生活やボランティア活動、自然体験、文化・芸術などに触れる豊かな体験を通して、子供の内面に根ざした道徳性を育みます。
 また、様々な世代の人々との交流を通じ、相手の立場を尊重し思いやる心、公共のために役立つことや社会貢献の意識、社会のルールやマナーを守る規範意識を身に付けさせることが重要であり、言葉の持つ力を活用するなど、子供の自尊感情や自己肯定感を高める取組に努めます。
 「いじめは決して許されないこと」であり、「どの子供にも、どの学校でも起こり得る」との強い共通認識のもと、日頃から教職員が子供たちとの信頼関係を築き、小さなサインであっても敏感に受け止めることが大切です。また、問題解決に向けては、学校はもとより、家庭・地域及び関係機関等との連携を図り、未然防止、早期発見・早期対応に取り組むとともに、不登校についても、子供たち一人一人に応じたきめ細やかな生徒指導が重要です。
 このため各学校では、いじめ防止対策推進法を踏まえた「いじめ防止基本方針」の策定、いじめの実態把握調査やQ−Uテストの実施と、児童生徒から直接状況を聞く機会の設定、スクールライフアドバイザーや適応指導教室「ゆうゆう」の活用など、学校や関係機関が一体となり取り組みます。

【健やかな体の育成】
  子供たちの心身の調和のとれた発達を図り、健やかな体をつくることは、「知」・「徳」・「体」のバランスの取れた人間を育成する上での基盤であり、また、「早寝、早起き、朝ごはん」などの基本的な生活習慣を身に付けさせることは、健やかな体をつくる上で重要です。
 このため、生活習慣病検査の継続実施によって、保護者との連携のもと健康教育を推進します。また、学校給食では、「めむろまるごと給食」や行事食等を献立に取り入れるとともに、地産地消の理解や栄養教諭による指導など、食育に関する指導を総合的に取り組みます。

 子供たちの体力向上を図るため、各学校では、体育授業の工夫・改善とともに、運動部活動等を通じて運動することの喜びや楽しさを実感できるよう、引き続き各種大会出場の助成など運動を行う環境整備に努めます。

【信頼される学校づくりの推進】
  家庭・学校・地域の三者が連携した教育を進めるためには、学校が家庭や地域から信頼されることが必要です。
 このため、児童生徒の教育に直接携わる教職員は、子供たちや保護者の信託に応え、責任ある教育活動を展開し、教育公務員としての自覚の下、法令等を遵守するよう指導に努めます。
 また、学校の情報を積極的に発信するとともに、児童生徒や保護者、地域の声に耳を傾ける学校評価の実施と結果の公表などを通して、学校運営の改善に繋げます。
  学校施設等の整備充実については、教材備品の整備と安全・安心な教育環境の整備を図ります。
  このため本年は、芽室西小学校の屋外トイレの整備や上美生小学校パソコン室の空調設備設置など教育環境の整備を実施します。
 学校は児童生徒が安心して学ぶ場であるとともに、災害時には町民の避難収容施設としても重要であり、非構造部材の点検や体育館改修に向けた検討を進め、計画的な施設整備に努めます。
 なお、平成25年度国の補正予算を活用し、芽室南小学校体育館の屋根外壁改修工事及び上美生小学校並びに芽室南小学校のトイレの洋式化工事を繰越明許費として平成26年度に実施します。

 生涯を通じての
 生きがいづくり

  次に、重点目標2つ目の「生涯を通じての生きがいづくり」であります。

【多様な学習機会の確保・充実】
  充実した生涯を過ごすために、自ら進んで学習に取り組み、「いつでも」「どこでも」「だれもが」自由に学ぶことができる環境整備と学びの機会づくりが大切です。
 そのため、生涯学習施設の要である中央公民館については、町民が利用しやすい環境整備はもとより、公民館講座などの学びの充実を図ります。

 文化・芸術に触れることは、人間が人間らしく生きる糧となることから、芸 術鑑賞会や親子人形劇鑑賞会、児童生徒の芸術鑑賞に対する助成などの支援を継続するとともに、ふるさと歴史館「ねんりん」でのフェスティバルや中央公民館の町民文化展などを開催します。
 また、町内小中学校及び高校、一般の吹奏楽が総結集するフレンドリーコンサートの継続開催、芽室町文化協会への活動支援や各種文化活動サークルの活動を促進します。

 高齢者学級「柏樹学園」は、学園生で構成する自治会と連携した1日体験入園の実施、学園生のニーズに応じた学習意欲の湧く新たなジャンルの講演会など、誰もが気軽に参加できる学園を目指し、学習内容の充実を図ります。
 社会の第一線を退いた後の生きがいづくりと社会参加活動を促進するため開催しているシニアライフカレッジと並行して、新たに女性を対象としたウーマンカレッジを開校し、多くの町民に幅広い経験・知識・技術を活かす学びの場の拡充に取り組みます。

 芽室町図書館は、町民が生涯にわたって知的情報と地域情報が、いつでも自由に得られ、そして、いつでも気軽に学習ができる場として、町民にとって無くてはならない生涯学習施設です。
 そのため、図書館情報システムについては、図書館利用者の貸出手続きに支障のないよう、平成27年4月の図書館情報システムの更新に向け移行準備作業に取り組みます。
 また、図書館敷地内の木製遊具の更新を図り、親子で一緒に図書館に通えるような環境整備を実施します。

【健康づくりと生涯スポ−ツの振興】
  町民がいつでも気軽にスポーツに取り組むことができる環境づくりと、継続した運動・体操・スポーツを行う習慣づくりのための運動教室を開催するとともに、「誰もが健やかに生き生きと暮らせるまちづくり」の実現に向けて、関係課と連携した新たな運動教室を開設します
 また、平成21年度より実施しています「チャレンジデ―」を継続し、町民の健康管理、体力維持に繋がる軽スポーツ等の習慣化、町民皆スポーツの振興を図ります。
 町民プールは、幼児から児童生徒が泳げるようになるまでの学習機能や水泳競技者の養成、育成だけではなく、町民の健康増進、体力回復施設としての役割が年々増しています。
 そのため、平成2年の開設以来23年が経過し、施設の老朽化がかなり進んでいることから、配管・空調設備、天井、屋根、外壁など総体的な点検調査を実施し、町民プールの在り方を検証するとともに、今後の施設改修計画について検討します。

【人材育成と交流活動の推進】
  多くの人材を育成することが、将来の生涯学習社会の土台づくりにつながることから、特に青少年が各種研修事業を通じ将来的なリーダーとなることを目的とした養成プログラム事業を実施します。
 小学校高学年・中学生及び高校生に対しては、将来のリーダーとしての育成を図るため、西部十勝野外活動体験研修事業やジュニアリーダーコースへの派遣事業に加え、小学校低学年対象の「子どもわんぱくキャンプ」はリーダー研修の成果に繋げる事業として実施します。
 なお、「子どもわんぱくキャンプ」事業は、初めて家族と離れて行動する野外体験によるチームワークの精神、自立、自己責任を身に付ける共同事業として実施するとともに、社会教育委員やシニアライフカレッジの生徒の野外指導や世代間交流の成人リーダー、指導者としての実践の場とします。

 国内外の交流活動は、友好都市提携を結んだ岐阜県揖斐川町との「学校間交流」や、子どもの権利に関する条例を制定している奈井江町の児童生徒との交流会、国際姉妹都市トレーシー市との中学生の相互交流など、事業内容の充実を図りながら引き続き実施します。

 共助社会の絆づくり

  次に、重点目標3つ目の「共助社会の絆づくり」についてであります。

【家庭・学校・地域の連携】
  家庭は、子供にとって初めての集団社会であり、生涯にわたる人間形成の重要な場であるとともに、生活習慣や社会的マナーなどを学ぶ重要な役割があります。
 そのために、地域全体として家庭教育の重要性の認識を深めることを目的に、家庭学級の支援、家庭教育講演会、家庭教育相談会などを実施します。
 また、家庭・学校・地域の3社連携で組織する青少年健全育成協議会を中心にPTA連合会とも連携し、基礎的な生活習慣や社会的マナーの習得など子供たちの健やかな体・豊かな心の成長、社会的な自立に向けて取り組みます。
 さらに子供たちの安全を守るため、地域子ども会活動、町民集会の開催など、家庭・学校・地域が連携して行う活動や研修会について支援します。

【地域コミュニティづくり】
  町民一人一人が地域の一員としての責任や役割を認識し、自分にできることで地域のために活動することが、活力ある地域コミュニティづくりに繋がり、地域の絆に結び付くと考えます。
 そのためには、自分たちの住む地域を知り、地域を愛し、自分たちの力で守り、よりよくする意識や意欲を培い、行動することが大切であり、その大きな役割を持つ社会教育協会や地域子ども会の活動支援などを継続します。
 図書館ボランティアサークル等のネットワーク組織と協働で実施している「図書館まつり」も3年目を迎え、参加者みんなによる地域コミュニティづくりを目指し、内容の充実を図ります。

【人材発掘・協働のまちづくり】
  町民一人ひとりが自分たちの知識や技術を他の町民へ伝え、町民同士が助け合うことで町が活性化される体制づくりを目指します。
 そのため、「寺子屋めむろ」や「通学合宿」、「体験学習」など児童生徒が学ぶ場における指導者の増など、新たに人材バンクに登録いただく方の確保に向けて、町民、各種団体等に広く周知し、各分野の指導者等に登録いただくよう努めます。

【郷土愛の育みとゲートボール発祥の地】
  開町80年に結成した郷土芸能「メムオロ太鼓」の伝承を図るため、経年劣化した太鼓の革の張替などの環境整備を行います。
 ゲートボール発祥の地は、大きな郷土の誇りであり、その責務として、全国へのゲートボール普及、推進活動が大切です。 そのため、ゲートボール創始者の思いである青少年への普及活動とともに各年代層における競技人口の増を目指します。
 また、ゲートボール同好会を設立し、各種大会に出場することで、発祥の地の地域PRやゲートボール振興の一端を担っている地元高校に対し、支援を継続します。

 本町の歴史を学ぶ「ふるさと歴史めぐり」事業は、ふるさと歴史館「ねんりん」を活用した、十勝、芽室町の歴史を学ぶ事業内容の充実に努めるとともに、地域の農産物や自然、文化、建築物に誇りを持ち、心から敬愛し共助しあう社会づくりを目指します。
 地元で生産された食材や、地元農産物を食する機会を少年教育事業で多く取り入れ、芽室で育つ子どもたちに農業の大切さや食の安全性の重要性を認識してもらい、将来にわたって、この恵まれた芽室町の農業や自然環境を守る郷土愛の醸成に努めます。

 むすびに

  将来を担う子供たちの明るい笑顔と元気に活躍する姿は、この町の活力の一つであります。「すべては芽室町の子供たち一人一人のために」との思いのもと、教育委員会が提唱する「あいさつ」「親切」「美化」の「3つの心運動」の推進と、これまで申し上げました教育行政の3つの重点目標を基本に、家庭・学校・地域と協働して確かな教育行政を進めてまいります。  町議会議員及び町民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。
 町議会議員及び町民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。