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 平成25年度町政執行方針

                                                        −平成25年3月4日−

 はじめに

  平成25年第2回芽室町議会定例会の開会にあたり、平成25年度町政執行の基本方針並びに重点施策を申し上げます。


 経済情勢と
 総合計画実現
 に向けて

  我が国の経済情勢は昨年末まで、円高・デフレ不況が続き、名目GDPは3年前とほぼ同じ水準にとどまっており、国内の成長機会は減少し、若年雇用の縮小、災害復興の遅延など、閉塞感を払拭できない状況が続いてきました。
  こうした状況の中、昨年12月、国民は国の政治において政権交代を選択しました。
  新政権は日本経済再生に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」で、長引く円高・デフレ不況から脱却し、雇用と所得拡大を目指しておりますが、政策効果が具体化する前に景気回復の期待を先取りする、株価上昇・円安の動きがみられる一方で、円安による原油価格の高騰など、町民の皆さんの日常生活は依然厳しく、日本経済再生の効果を実感する状況には未だないと考えております。
  このような状況の中であっても、地方自治体は地方分権時代に即応し、明確な指針をもったまちづくりを進めなければなりません。
  昨年12月の町議会で議決を頂いた「第4期芽室町総合計画後期実施計画」は、10年間の基本構想の実現に向け、平成25年度から平成29年度まで5年間の各施策における、対象・意図・結果の達成目標となる成果指標を定めたものでもあります。
  新年度は、その後期実施計画のスタートの年であります。私は全職員に対し「到達目標を確実に、時にはスピード感をもって進めよう」「まちづくりに変化をもたらす心構えを持とう」と指示し、平成25年度の予算編成にあたりましたが、日本経済再生に向けた緊急経済対策としての国の補正予算の詳細が不透明であったことなど、編成作業に苦慮したところであります。
  しかし、このような状況にあっても、町民に最も身近な地方自治体の役割は、現況を分析し課題を把握しながら、その解決にあたることであり、「第4期芽室町総合計画の将来像」と「後期実施計画の到達目標」をしっかりと見据えながら、町民の皆さんが地域において安全で安心して暮らし続けるために、中長期的視点に立脚した、経済・雇用・生活の安定を計画的に確保することが、本町の重要な役割と認識し、予算編成したものであります。

  それでは、第4期芽室町総合計画のまちづくりの5つの基本目標ごとに、重要施策を申し上げます。

 誰もが健やか
 に生き生きと
 暮らせる
 まちづくり

  まず、1つ目の「誰もが健やかに生き生きと暮らせるまちづくり」であります。

  施策の「生涯を通じた健康づくり」では、健康な生活を送るためには疾病を予防することが重要であり、子宮頸がんワクチン接種費用及びヒブワクチン接種費用の全額助成並びに肺炎球菌ワクチン接種費用の幼児は全額助成、高齢者は半額助成を継続します。

  「公立芽室病院の総合的な医療体制の維持・発展」では、病院経営の安定を図るとともに、医療体制の維持と充実、更に常勤医師の確保と定着化に全力をあげて取組みます。

  「安心して生み育てることができる子育て支援」と「児童福祉の充実」では、健康づくりを支えるためには食生活が基本となり、そのためには歯の健康が重要となります。本町の児童生徒の虫歯保有率が高いことから、虫歯を予防するフッ化物洗口を町内全保育所・幼稚園で継続実施するとともに、歯科医院におけるフッ素塗布を継続します。
  赤ちゃんが欲しくても授からず、不妊治療を行っているご夫婦の経済的負担は大きいことから、安心して治療を受けられるよう1回あたりの助成額を5万円から15万円に引き上げます。
  長引く経済不況に伴う共稼ぎ世帯の増加により、放課後の子どもの居場所づくりが課題となり、昨年開設した芽室西小学校区を対象とした「めむろ西子どもセンター(みらい)」における児童館事業と児童クラブの事業安定を図るとともに、高齢者と子どもの交流充実に配慮したグラウンドの造成工事を行います。
  また、芽室小学校区を対象とした放課後の子どもの居場所づくりとして、南プール跡地を活用した「ふれあいの居場所ゾーン」の基本設計と、老朽化と狭隘化が課題となっている発達支援センターの増改築実施設計を行います。
  この芽室小学校区を対象とした子どもセンターは、単に子どもの居場所を確保するだけではなく、発達に支援が必要な子どもや「社会福祉法人柏の里めむろ」の障がい福祉サービス利用者との交流を念頭に置き、全ての子どもが個性を認め合いながら成長する、ふれあいゾーンとします。
  保育所の運営では、認可保育所入所定員を超える利用申し込みが引き続き予想される中で、待機児童ゼロ対策を維持するため、民間認可外保育所を利用する児童に対する保育料の差額助成と、受入れ民間認可外保育所に対する運営補助を継続実施します。更に、農村地域保育所では西士狩保育所を休所し、7保育所の運営となりますが、児童福祉の充実と子育て世代の安心を確保します。

  「高齢者福祉の充実」では、要介護認定を受け介護サービスを利用する方が増大していることから、施設サービスの充実に努めてきました。しかし、高齢者の本来的願いは元気で自立した生活を営むことであり、要介護状態にならないための介護予防の充実が大きな課題となっています。
  今日、トレーニングマシンを活用した筋力トレーニングで転倒や筋力低下を予防する高齢者体力増進教室利用者が急増し、既存施設の受け入れが困難となっていることから、東3条1丁目1番地のJAめむろ所有地を借り上げ、新介護予防施設を建設します。
  また、新たに高齢者が自らボランティア活動を通して地域貢献することを奨励・支援し、社会参加をポイント化し換金することで、介護予防と介護保険料負担の軽減を目指す、介護予防ポイント推進事業を実施します。

  「障がい者の自立支援と社会参加の促進」では、発達支援システムによる一貫した自立支援の継続の中、特に就労支援体制の確立が重要課題となっています。
  役場業務における職場実習と就労体験を継続するとともに、平成25年4月開設予定の就労継続支援A型事業所「(株)九神ファームめむろ」の事業安定に向けて、今後も連絡調整や人材確保などの支援を行います。
  また、就労支援と切り離せないのが自立した生活の場の確保であり、「社会福祉法人柏の里めむろ」が実施するケアホーム建設に対し、土地の無償貸与と建設費用の一部を支援します。

 豊かな自然を
 生かした活力
 ある農業の
 まちづくり

  次は、2つ目の「豊かな自然を生かした活力ある農業のまちづくり」であります。

  施策の「担い手育成と農業支援」では、本町の基幹産業農業はもとより、地域社会のあり方に大きな影響が懸念されるTPP(環太平洋経済連携協定)にあっては、アメリカ国内の調整を見極めて、参加表明時期を決定するとの首相発言で、危機感が一気に高まっています。
  今後、JAめむろ、芽室町農業委員会、芽室町農民連盟、十勝NOSAI、そして芽室町が組織する芽室町農業再生協議会での情報交換に努め、各組織ごとのスピード感ある対応に努めるとともに、十勝から発信する要請活動などを展開します。
  また、農業者戸別所得補償制度については、芽室町農業再生協議会を核として、農業者の皆さんが安心して営農活動ができるよう迅速な制度改正への対応に努めます。
  農業の担い手育成支援として実施している「担い手自主的活動支援補助金」は、制度内容を見直し、営農技術や加工試験・販売・流通まで、特に若手農業者や女性農業者が取り組む活動の支援を強化します。
  畜産経営の基礎となる草地整備の整備要望が高く、平成26年度から実施予定の公社営畜産担い手育成総合整備型事業の計画を策定します。

「農業生産性の向上と農業の応援団づくり」では、農作物に対する有害鳥獣の被害は、依然、拡大の一途をたどっており、関係機関と設置した芽室町有害鳥獣対策協議会への支援を継続するとともに、被害の未然防止を目指し、狩猟免許を持つ有害鳥獣駆除員を増員し、パトロール活動と初動体制を継続し強化します。また、帯広畜産大学との共同研究により、生態調査や効果的駆除手法を検討します。
  農業の応援団づくりとして、小学生を対象としためむろ農業小学校を継続し、食育効果も含め農業への理解を深めるとともに、地産地消バスツアーを継続実施し、地元食材への関心を高め、食育の推進や地産地消・消費拡大を図ります。

「農地・土地改良施設等の整備・充実」では、畑地かんがいを主要事業とした南平和第2地区、無水源地域での営農用水事業を主要事業とした雄馬別第2地区の道営畑総事業及び、河北地区の飲用水確保対策として河北地区道営営農用水事業の計画を樹立するとともに、ふるさと農道緊急整備事業は最終年度として、中島地区の舗装工事を実施します。

「地域内循環の推進と商工業の振興」では、子育て世代の商店街利用促進を目指したスタンプカード事業を継続実施します。
  北海道が行う緊急雇用創出事業臨時特例基金事業が平成25年度も継続となったことから、「芽室町観光物産協会」による道外マーケット対応スタッフの雇用、中心市街地活性化アンケートを委託する「めむろまちの駅管理運営協議会」のスタッフ雇用など3事業を実施します。
  また、長引く景気低迷に対する中小企業の経営支援策として、様々な資金需要に対応できるよう、中小企業融資事業の融資金額・融資期間・利子補給期間・利子補給率を見直し、中小企業の経営安定及び雇用安定に資する制度を目指します。
  昨年見直しを行った住宅リフォーム奨励事業は、利用件数が好調であることから、町内消費の喚起策として継続実施します。

「地域資源を活用した観光の振興」では、本年7月に本町で開催される「新・ご当地グルメグランプリ北海道2013十勝芽室」の実行委員会に対し、開催経費の一部を支援します。

 快適で安全
 安心な暮らし
 を支える
 まちづくり

  次は、3つ目の「快適で安全安心な暮らしを支えるまちづくり」であります。

  施策の「災害に強いまちづくりの推進」では、豪雨・地震・火災などの災害から町民の生命・財産を守る、日頃の備えの重要性はもとより、災害時における町内会などの地域活動は極めて重要であり、引き続き町内会等の自主防災組織設立を強力に促進し、防災倉庫や災害時に必要な備品などは町が購入し、地域社会の利用に提供します。
  また、応急給水活動を行うため計画的に耐震性貯水槽の整備を進めるとともに、避難収容施設に計画的に防災対策用資機材と非常用食料・飲用水の備蓄を進めます。

  「消防・救急の充実」では、消防庁舎の計画的老朽改修工事を進めます。
  また、十勝管内市町村共同事業として消防無線デジタル化に向けた実施設計を行うとともに、消火活動の効率性を維持するため、水槽付き消防ポンプ自動車を更新購入します。

  「有効な土地利用の推進」では、遊休町有地を有効活用するため、市街地2区画、上美生市街地4区画を売却します。また、解体を進めている緑町公営住宅の跡地については、宅地分譲を目指した現況調査を行います。

  「快適な住環境の整備」では、「芽室町公営住宅等ストック総合活用計画」に基づき、中心市街地借上げ公営住宅への移転が順調に進んだことから、緑町団地のうち8棟26戸と美生団地4棟10戸の既存公営住宅を解体します。また、「芽室町公営住宅等長寿命化計画」に基づき、高岩団地のうち1棟8戸の外壁・屋根・建具の長寿命化型改善工事を実施します。
  特別養護老人ホームの移転・新設に伴い、子どもと高齢者がふれあえる場及び、災害時における地域住民の1次避難場所として、多目的広場整備のため実施設計を行います。

  「道路交通環境の整備」では、交通弱者の移動手段として定着したコミュニティバス、通称じゃがバスを継続運行します。
  道路新設改良は、市街地、郊外地とも優先度・緊急度の高い路線を選択し、舗装・改良工事を行います。
  また、まちなか歩行者の利便性を図るため鉄道南北にかかる駅東跨線橋は、平成24年度に引き続き改修工事を実施します。
  なお、老朽化が進む除雪車両は、年次別計画に基づき更新しますが、近年の降雪状況に即応した除雪体制強化のため、除雪トラックと小型ロータリー除雪車を1台ずつ増強します。

  「景観の保全とクリーンエネルギーの推進」では、都市計画マスタープラン及び緑の基本計画見直しの中で景観に対する取り組みが課題となり、景観への理解向上と興味喚起など、町民参加を基本とした景観によるまちづくりを進めます。
  また、「芽室町地域新エネルギービジョン」に基づき、一般住宅の太陽光発電システム導入にかかる費用助成については、国の補助制度が廃止されたことから補助単価を減額見直ししますが、当初予算を80件に拡大するとともに、従来廃棄物として処理していた街路樹の剪定枝や支障木を資源化し域内循環することを目指した、シニアワークセンターとの協働による木質ペレット製造事業を継続します。
  また、北海道立総合研究機構が主体となって、本町も共同で研究を進めている農業廃プラスチックの燃料資源化に対する協力体制を継続します。

  「廃棄物の抑制と適正な処理」では、し尿収集量の減少に伴い、収集コストと手数料のバランスが崩れていることから、手数料の見直しを行います。

  「上下水道の整備」では、上水道、簡易水道、公共下水道など各施設の老朽化に対応する更新計画に基づき、長寿命化の視点による更新工事と、河北簡易水道の濁り水対策として配水管洗浄を継続し、ライフラインの確保に努めます。
  また、農村地域における個別合併処理浄化槽については、住宅新築による申請件数が多く待機者を出している状況から、設置基数を増やし待機者解消を図ります。

 個性的で心
 豊かな人と
 文化を育む
 まちづくり

  次は、4つ目の「個性的で心豊かな人と文化を育むまちづくり」であります。

  「生涯学習の推進」では、昭和56年開館以来30年が経過し、老朽化が進んでいる中央公民館の老朽改修工事を行うとともに、図書館の老朽化による雨漏り対策として、屋上防水工事を行います。

  「生涯学習の推進」では、昭和56年開館以来30年が経過し、老朽化が進んでいる中央公民館の老朽改修工事を行うとともに、図書館の老朽化による雨漏り対策として、屋上防水工事を行います。

  「スポーツしやすい環境づくり」では、本町には芝生サッカー場が1面しかなく、芝生の適正管理上、利用に支障が生じていることから、十勝川河川敷運動公園内に大人が使用するサッカー場を造成します。

 町民が主役となった
 自治に基づく
 まちづくり

  次は、5つ目の「町民が主役となった自治に基づくまちづくり」であります。

  施策の「地域活動の推進」では、住民と行政との協働によるまちづくりを実現するため、行政課題の解決を住民自らが発案企画する活動や住民活動を助長するような団体活動への支援を継続するとともに、住民活動の支援組織として町民活動支援センターの運営を継続します。
  また、旧耐震基準で建設された地域活動の拠点施設である、上美生農村環境改善センターの耐震診断を行います。

  「親切・便利な行政サービスの推進」では、芽室霊園内の環境整備のため、年次計画により仲通通路の砂利敷きと霊園内トイレの更新を行います。

 その他

  なお、東日本大震災で避難を余儀なくされている方や、被災地復興を支援するため、東日本の被災地から本町へ避難されている方々への支援を継続するとともに、被災地支援として宮城県山元町へ職員派遣を継続します。

 平成25年度
 予算の概要

  ここで、平成25年度予算案の総括的概要について、申し上げます。

  一般会計ほか、9つの特別会計、2つの事業会計を合わせた予算総額は、179億9,851万円となり、前年度189億6,419万円と比較し、5.1%の減となりました。
  一般会計予算総額は、96億1,000万円で、前年度比6億3,500万円の減でありますが、特殊要素として、国の補正予算や予備費などの活用により、平成24年度予算の繰越明許費で実施する7事業4億4,123万円を加えると、実質予算額は、100億5,123万円となり、前年度の実質予算額111億6,439万円と比較すると10.0%の減となります。

  一般会計の歳入では、景気低迷による給与所得の停滞、昨年の農業生産額は好調の中で、資材価格の高騰がみられますが、町税全体では前年度当初予算額を確保できる見込みとなりました。また、国の地方財政対策である地方交付税全体は減額措置されているものの、その個別算定経費を本町に当てはめると2,000万円、0.6%の増が見込まれ、昨年度当初予算並みの一般財源確保の見通しが立ったことろであります。
  しかし、増大する扶助費や公共施設の維持修繕に対する財源確保のめどが立たず、最終的には国の緊急経済対策による「地域の元気臨時交付金」を活用し、特定目的基金の充当をもって財源確保した予算編成としました。
  歳出では、中央公民館や消防庁舎の老朽改修工事など既存公共施設の長寿命化と、高齢者と子どもの交流を意識した公園整備や芽室小学校区の放課後対策と発達支援をゾーン化した「ふれあいの居場所ゾーン整備計画」に着手し、平成26年度以降のハード整備を見据えた予算編成としました。

  これらの要素から、本年度の予算は、地域経済活動と雇用の安定、経済的支援など本町が直面する課題解決のために制度を見直すとともに、防災対策の充実を推進したものであります。
  しかし、何よりも平成25年度は、第4期芽室町総合計画後期実施計画スタートの年であることから、平成29年度の将来像実現を目指した計画行政重視型予算として編成できたものと考えております。
  地方自治体の行財政環境は、今後も厳しさを増すと考えております。国・道の動向や地方自治制度の改革情報を把握し、計画性を持った安定的な行財政運営を目指してまいります。

 むすびに

  以上、私の所信とともに、町政執行の基本方針及び重点施策を述べさせていただきました。
  私は、第4期芽室町総合計画をまちづくりの指針として、町民の皆さん及び各種団体・組織体の皆さん並びに企業・法人の皆さんなど、さまざまな主体と情報を共有し、支えあいながら、このまちの課題解決に向けた協働のまちづくりを進めてまいります。
  町議会議員の皆様並びに町民の皆様には一層のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。