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 平成24年度町政執行方針

                                                        −平成24年3月2日−

 はじめに

 平成24年第1回芽室町議会定例会の開会にあたり、平成24年度町政執行の基本方針並びに重点施策を申し上げます。


 経済情勢と
 予算編成

 我が国の経済情勢は東日本大震災により深刻な打撃を受け、マイナス成長が続くなど、平成23年度は厳しい状況となりましたが、昨年の夏以降は、欧州の政府債務危機から世界経済が減速し、急速な円高の進行とデフレ傾向の大きな影響下にあります
 こうした状況に対し、国は累次の補正予算を編成し、東日本大震災復興への支援を図りつつ、景気の下方リスクに対処しており、景気の緩やかな持ち直し傾向が期待はされますが、人々の日常生活で、その効果を実感する状況には未だないと考えております。
 このような状況の中、平成24年度の予算を編成しましたが、住民生活や行財政運営に多大な影響を及ぼすと考えられる、東日本大震災の復興財源や社会保障と税の一体改革による住民負担や地方負担、更にはTPP(環太平洋経済連携協定)による産業・経済への影響など、国からの情報提供は、ほとんどなく、先行き不透明な中で予算編成に苦慮したところであります。
 しかし、このような状況にあっても、町民に最も身近な地方自治体の役割は、現況を分析し課題を把握しながら、その解決にあたることであり、「第4期芽室町総合計画の将来像」をしっかりと見据えながら、町民の皆さんが地域において安全で安心して暮らし続けるために、経済・雇用・生活の安定を計画的に確保することが、本町の重要な役割と認識し、予算編成したものであります。

 それでは、第4期芽室町総合計画のまちづくりの5つの基本目標ごとに、重要施策を申し上げます。

 誰もが健やか
 に生き生きと
 暮らせる
 まちづくり

 まず、1つ目の「誰もが健やかに生き生きと暮らせるまちづくり」であります。

 今日の少子高齢社会では、誰しもが健康で元気に豊かな人生を過ごすことが求められ、町民の皆さんが健康な生活習慣を身につけることは大切です。
 健康な生活を送るためには疾病を予防することが重要であり、子宮頸がんワクチン接種費用及びヒブワクチン接種費用の全額助成並びに肺炎球菌ワクチン接種費用の幼児は全額助成、高齢者は半額助成を継続します。
 健康づくりを支えるためには食生活が基本となり、そのためには歯の健康が重要となります。本町の児童生徒の虫歯保有率が高いことから、虫歯を予防するフッ化物洗口を町内全保育所・幼稚園で実施します。また、歯科医院におけるフッ素塗布を継続します。
 公立芽室病院による医療体制が安定的に確保されることは町民生活の安心確保に最も重要なものであり、企業債償還に対する将来の利息負担を軽減するため借換債元金の繰上償還を行い、病院経営の安定を図るとともに、医療体制の維持と医師確保に全力をあげます。

 少子社会の重要課題である子育て支援では、放課後の子どもの居場所づくりが新たな課題となっており、「めむろ西子どもセンター(みらい)」において、新規に児童館事業を実施するととともに、併せて、かしわ学童保育所を移設し、新たに児童クラブとして事業実施します。
 この子どもセンターは、単に子どもの居場所を確保するだけではなく、芽室町社会福祉協議会が整備した小規模多機能型居宅介護事業所及び現在建設中の(仮称)コミュニティサロンと隣接する立地条件を活かし、子どもから高齢者さらには地域住民による幅広い異世代交流が相乗効果として生まれることを期待しています。
 また、認可保育所の運営では入所希望児童数が受入可能児童数を超える傾向が見られ、昨年に引き続き民間認可外保育所を利用しなければならない児童に対し、保育料の差額を助成するとともに受入れた民間認可外保育所に対して運営補助を行い、待機児童ゼロを維持し、児童福祉の充実と子育て世代の安心を確保します。
 高齢社会の重要課題である高齢者福祉では、要介護認定を受け介護サービスを利用する方が増大し、特別養護老人ホームの入所待機者が増え続けるなど、介護を要する高齢者が良質な介護の下、安心して暮らせる介護サービス基盤の充実・拡大が大きな課題となっています。
 そこで、社会福祉法人が平成24年秋の移転開設に向けて整備を進めている特別養護老人ホーム建替えについて、建設費用の一部を支援し、民間法人との協働により介護サービス基盤を確保します。

 障がい者福祉では、障害者自立支援法の改正により相談支援業務が市町村の事業となることから、新しく障がい児・障がい者が安心して相談できる体制を構築します。
 また、発達支援センターが実施する療育事業は、児童福祉法に基づく児童発達支援事業となる予定ですが、法律や制度が変わっても療育児童数の推移を見ながら、町施策として早期発見・早期療育の充実を目指します。なお、児童発達支援事業の利用者負担については、町外事業所の利用も含め全額助成を行い、保護者の経済的負担の軽減を継続します。
 障がい者の就労支援は、役場内業務での職場実習と、働く歓びを感じ就労意欲を向上させる就労体験事業を継続実施します。

 豊かな自然を
 生かした活力
 ある農業の
 まちづくり

 次は、2つ目の「豊かな自然を生かした活力ある農業のまちづくり」であります。

 本町の基幹産業である農業は、その根幹に大きな影響を及ぼすTPP(環太平洋経済連携協定)交渉などが、大きな課題となっていますが、的確な国家情報の把握に努め、農業関係機関・団体と情報を共有しながら適切で迅速な対応を目指します。
 また、平成23年度に導入された戸別所得補償制度は、芽室町農業再生協議会を核として対応し、農業者の皆さんが安心して営農活動ができるよう経営環境の支援体制強化に努めるとともに、農業生産基盤の整備や地元農作物のおいしさや安全性を啓発します。更に、農業と商工業及び関連産業などの連携を基に、農業関連企業の誘致・支援に積極的・継続的に取り組み、本町経済の振興・発展と、農業から商工業へ繋ぐ経済循環と地域活性化を目指します。

 近年の口蹄疫をはじめとした家畜伝染病の防疫対策として消毒資材使用効果を高め、感染・蔓延を防止するため、農場敷地内の舗装工事を行う畜産農家に対する費用助成を継続します。
 農作物に対する有害鳥獣の被害は近年拡大の一途をたどり、関係機関と設置した有害鳥獣対策協議会への支援を継続するとともに、被害の未然防止を目指し、狩猟免許を持つ猟銃所有者を臨時職員に雇用し、パトロール活動と初動体制を継続強化します。
 農業生産基盤を整備する道営土地改良事業は、畑地かんがいを主要事業とした南平和第2地区、無水源対策として営農用水事業を主要事業とした雄馬別第2地区の2地区を継続実施するとともに、ふるさと農道緊急整備事業は最終年度として、中島橋架け替え事業を継続実施します。
 地産地消協働推進事業では、新たに、生産ほ場の視察、生産者との交流、直売所の見学、芽室産食材を使った料理講習などを行う地産地消バスツアーを大人向け、子供向けにそれぞれ実施し、地元食材への関心を高め、食育の推進や地産地消・消費拡大を図ります。

 商工業の振興は、平成22年度から実施している、子育て世代の商店街利用促進を目指したスタンプカード事業を一部制度変更し、継続実施します。
 また、長年の懸案事項であった、めむろーど1階空き店舗の取得・改修を終え、町民の皆さんや町外から来訪される方への地域情報発信の場、出会いの場、交流の場として活用する「めむろまちの駅」の運営を支援します。
 町内消費喚起策として実施する、住宅リフォーム奨励事業は対象工事費を引き下げ、より利用しやすい制度に見直します。
 雇用対策は、北海道緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用し、幅広い分野での短期雇用の促進・就業機会の創出を継続します。

 快適で安全
 安心な暮らし
 を支える
 まちづくり

 次は、3つ目の「快適で安全安心な暮らしを支えるまちづくり」であります。

 豪雨・地震・火災などの災害から町民の生命・財産を守る、日頃の備えの重要性はもとより、東日本大震災の教訓や本町における昨年9月の台風による39年ぶりの避難勧告発令の教訓から、時代に即した総合的防災体制のあり方が改めて問われたものと考えています。
 これらの反省を踏まえるとき、災害時には、町内会などの相互支援が重要であり、個人はもちろん地域社会の防災意識の醸成は喫緊の課題であります。
 そのため、芽室町地域防災計画の改訂に基づき、町内会等の自主防災組織設立を強化促進し、防災倉庫や災害時に必要な備品などは町が購入し、地域社会に貸し出します。また、応急給水活動を行うため耐震性貯水槽の整備に着手するとともに、避難収容施設に計画的に防災対策用資機材と非常用食料・飲用水の備蓄を進めます。
 なお、本町の安全対策を確立するため、放射線測定器を購入し、併せて貸し出しも行います。

 消防・救急活動では、消防庁舎の耐震改修工事を終えたものの、施設・設備の老朽化が進んでいることから、計画的に老朽改修工事を進めます。また、消防無線デジタル化に向け、十勝管内市町村共同事業として伝搬調査・基本設計に着手するとともに、消火活動を効率的に行うため、水槽付き消防ポンプ自動車を更新購入します。

 公営住宅は、「芽室町公営住宅等ストック総合活用計画」に基づき整備を進めていますが、中心市街地に借上げ公営住宅36戸を建設します。
 また、公営住宅の維持管理は、「芽室町公営住宅等長寿命化計画」に基づき高岩団地のうち1棟8戸の外壁・屋根・建具の長寿命化型改善工事を継続します。

 有効な土地利用と景観の保全は、都市計画行政の基本であります。その指針となる「芽室町都市計画マスタープラン」及び「芽室町緑の基本計画」が、策定後8年を経過したことから、社会情勢等の変化に対応し見直します。

 道路交通環境の整備は、人々の生活基盤の確立であり、今日の高齢社会にあって、買い物や通院などの移動手段の確保は大きな課題であり、昨年11月から本格運行したコミュニティバス(じゃがバス)を継続運行し、高齢者等が安全で安心して外出できる機会を確保します。
 道路新設改良は、市街地、郊外地とも優先度・緊急度の高い路線を選択し、舗装・改良工事を行います。
 また、まちなか利用者の利便性を図るため鉄道南北にかかる駅東跨線橋は雨漏りなど通行に支障をきたしており、改修工事を実施します。
 なお、老朽化が進む除雪車両は、年次別更新計画に基づき、除雪トラックを更新購入します。

 クリーンエネルギー施策は、「芽室町地域新エネルギービジョン」及び「芽室町地域新エネルギー重点ビジョン」に基づき新エネルギーの体系的普及促進を図っています。
 本年度は、一般住宅の太陽光発電システム導入にかかる費用助成の当初予算を60件に拡大します。
 また、従来廃棄物として処理していた街路樹の剪定枝や支障木を資源化し域内循環することを目指した、シニアワークセンターとの協働による木質ペレット製造事業を継続します。

 中央公民館北側では、特別養護老人ホーム建替えが進んでおり、完成後はめむろかしわ保育園とのゾーニングの中で、子どもと高齢者がふれあえる場や災害時における避難場所として、多目的広場の整備に向けた基本計画を策定します。

 飲用水確保対策では、地震災害時に飲用水を安定供給する浄水場施設として、耐震診断を実施します。また、設備更新、老朽管の布設換工事、更には、河北簡易水道の濁り水対策として配水管洗浄工事を継続します。

 個性的で心
 豊かな人と
 文化を育む
 まちづくり

 次は、4つ目の「個性的で心豊かな人と文化を育むまちづくり」であります。

 次代を担う子どもたちを健やかに育くむ、町行政の役割は教育施設の設置などであり、町教育委員会とは、それぞれの立場から子どもの「生きる力」の育みを推進しております。

 学校施設の整備は、子どもたちに安全で安心な学習環境を提供するものであり、芽室小学校及び芽室西小学校の防火・防煙シャッター改修工事、上美生小学校の黒板をアップダウン式に改修し、芽室南小学校のプール防水改修工事を行います。
 また、本町では公共施設の太陽光発電システムを積極的かつ計画的に導入していますが、本年度は上美生小学校に太陽光発電パネルを設置します。
 中学校では、芽室中学校の防火・防煙シャッター改修工事、上美生中学校の屋上防水工事、芽室西中学校のボイラー等取替工事を行います。
 青少年の健全育成では、芽室南小学校区の「放課後子どもサポート事業」を継続し、新たに、放課後子どもサポート事業「めむろクラブ」を本格実施します。

 地域文化の振興では、ふるさと歴史館敷地内に収蔵庫を新設し、文化財など収蔵品の整理と移設を実施し、旧明正小学校校舎を解体します。

 スポーツ振興では、総合体育館の耐震改修工事、効果促進工事、老朽改修工事を実施し、併せて太陽光パネルを設置します。
 また、健康プラザは特殊な屋根構造からくる雨漏りの恒久対策として、屋根改修工事を実施します。

 国際交流の推進では、平成3年度から交流を続けているブラジルゲートボール連合から創立30周年を記念し、本町と親善交流協力協定を締結したい旨の申し入れを受け、友好関係を一層深めるために、協定を締結します。また、あわせて開催される国際親善ゲートボール大会に参加するゲートボーラーに対し経費の一部を支援します。

 町民が主役となった
 自治に基づく
 まちづくり

 次は、5つ目の「町民が主役となった自治に基づくまちづくり」であります。

 第4期芽室町総合計画の将来像実現のためには、町民の皆さんとの情報共有、町民の皆さんの行政参加、地域活動の振興、行政の説明責任発揮などが基本となります。

 町民活動にかかる情報発信や交流の推進など自主的な町民活動を推進するため、町民活動支援センターをめむろーど1階の「めむろまちの駅」内に移転し、町民活動を促進します。

 東日本大震災や昨年9月の本町のおける避難勧告発令の反省と評価を踏まえるとき、農村地域への行政情報の伝達が大きな課題としてあげられ、農村地域のブロードバンド化と併せて、無線方式による高速通信網整備を目指し、伝搬調査など調査設計を行います。
 また、役場庁舎には、町民の皆さんの安全確保や災害緊急対応など、災害対策本部の機能が確保されなければなりません。現庁舎は老朽化と併せて災害対策拠点施設としての耐震強度が不足していることから、町民の皆さんの生命と財産を守るため、新庁舎建設構想を策定します。 

 その他

 なお、東日本大震災における被災地から本町へ避難される方々への支援を継続するとともに、被災地支援に職員を派遣します。

 平成24年度
 予算の概要

 ここで、平成24年度予算案の総括的概要について、申し上げます。

 一般会計ほか、9の特別会計、事業会計を合わせた予算総額は、189億6,419万円で、前年度185億6,188万円と比較し、2.2%の増となりました。
 一般会計予算総額は、102億4,500万円で、前年度比2,800万円の増でありますが、特殊要素として、国の補正予算や北海道の予算執行の前倒しにより、平成23年度予算の繰越明許費で実施する4事業9億1,939万円を加えると、実質予算額は、111億6,439万円となり、前年度の実質予算額106億5,269万円と比較すると4.8%の増となります。

 一般会計の歳入では、昨年の長雨など天候不順による農業所得の落ち込みと、固定資産税評価替えの年度であることから、町税全体では前年度当初予算額をやや下回る収入見込みとなったこと、また、国の地方財政対策による地方交付税全体は増額措置されているものの、その個別算定経費を本町に当てはめると5,000万円、1.4%の減が見込まれるなど、一般財源の確保が困難な状況でありましたが、特定目的基金の充当により財源確保した予算編成としました。

 歳出では、介護サービスの充実を目指した特別養護老人ホーム建設への支援、消防庁舎の老朽改修工事、総合体育館の耐震・老朽改修工事など、大型建設工事を計上しましたが、公共施設整備基金などの積立金を充当し、一般財源の確保に努めました。

 これらの要素から、本年度の予算は、将来の安全・安心を目指し、第4期総合計画の将来像実現を見据えた、計画実行型予算として編成できたものと考えております。
 地方自治体の行財政環境は、今後も厳しさを増すと考えられます。国・道の動向や地方自治制度の改革情報を把握し、計画性を持った安定的な行財政運営を目指してまいります。

 むすびに

 以上、私の所信とともに、町政執行の基本方針及び重点施策を述べさせていただきました。
 私は、第4期芽室町総合計画をまちづくりの指針として、町民の皆さん及び各種団体・組織体の皆さん並びに企業・法人の皆さんなど、さまざまな主体と情報を共有し、支えあいながら、このまちの課題解決に向けた協働のまちづくりを進めてまいります。
 町議会議員の皆様並びに町民の皆様には一層のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。