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 平成24年度 教育行政執行方針

                                                        −平成24年3月2日−

平成24年第1回芽室町議会定例会の開会に当たり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。

 はじめに

 今日、我が国では、人口減少と高齢化に伴う社会保障制度に及ぼす影響の増大、グローバル化、産業構造の変化、景気や雇用の低迷などにより、様々な問題を抱えております。
 また、昨年発生した東日本大震災に対して国を挙げて復旧・復興を最優先とする中で、様々な社会システムが大きく見直しを迫られています。
 こうした中、時代の変化の波を乗り越え、新しい時代を切り拓いていく人材の育成を進めるとともに、家庭・学校・地域が連携し協働による活力ある地域社会を実現する仕組みづくりが大切であります。

 学校教育においては、新学習指導要領が昨年度から小学校で、本年度から中学校で全面実施され、「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」の調和の取れた育成に向けた取組が、これまでにも増して求められていることから、本町においても、いつの時代においても自立していくことができる「生きる力」を育む教育を推進してまいります。
 また、社会教育においては、生涯にわたって生きがいを持ち、「いつでも、どこでも、だれでも」自由に学び、豊かで活力ある地域づくりを推進するための環境づくりに取り組んでまいります。

 それでは、「第5期芽室町生涯学習推進中期計画(芽室町教育基本計画)」の重点目標に基づき、学校教育、社会教育の各分野における主要な施策について申し上げます。

 学びの基礎づくり

 始めに、重点目標1つ目の「学びの基礎づくり」についてであります。

■確かな学力の向上
 確かな学力の向上については、生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎・基本を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するための能力等を育み、主体的に学習に取り組む態度を養うことが大切であります。わかる・できる・楽しい授業づくりに向けて、子どもたちの学習状況を踏まえながら指導の充実に努めます。

 「全国学力・学習状況調査」については、本年度も参加し、調査結果を分析・検証して、「学校改善プラン」の策定により、学習指導の授業改善を始め、習熟の程度に応じた少人数指導など、個に応じたきめ細やかな生活・学習指導に努めます。
 また、放課後や長期休業日等を活用した補充的な学習サポートを実施するとともに、教育委員会が開催する「寺子屋・めむろ」など、家庭や学校と連携した、基本的生活習慣や学習習慣の確立に向けた取組を行い、学習の機会と学ぶ意欲の向上に努め、確かな学力の向上を目指します。

 読書活動については、学校図書館の蔵書充実、朝読書や読み聞かせの充実、教科学習での図書館活用や図書館事業との連携を図り、読書習慣や生活リズムの形成、調べる力の育成に努めます。

 特別支援教育の推進にあっては、指導助手1名を増員し6名を配置するとともに、特別支援学級を設置する一部の学校においては介助員を配置し、児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細やかな学習支援に努めます。
 また、幼児児童生徒の発達段階を踏まえた教育活動の連続性を図るため、保護者や関係機関などとの連携を密にしながら「保育と教育の架け橋を創るカンファレンス」や「小中学校連携事業」を継続実施します。

■豊かな心の育成
 次に、豊かな心の育成については、教育委員会が提唱する「あいさつ」「親切」「美化」の「3つの心運動」を推進します。
 調和のとれた豊かな人間性や社会性の育成を重視した、自然体験学習や職場体験授業などを推進するとともに、地域特性を生かし豊かな心やコミュニケーション能力を育成します。

 各学校では、道徳の時間を始め、学校の教育活動全体や家庭・地域と連携を図り多様な教育資源を活用して、子どもの発達段階に応じ、豊かな人間性や道徳性を培う道徳教育の充実を図ります。

 いじめ・不登校などの未然防止、早期対応のため児童生徒の家庭や学校生活での悩み、不安などの心の問題に適切に対応するため、「いじめに関する実態調査」やスクールライフアドバイザー、適応指導教室「ゆうゆう」の機能を生かし、学校・関係機関との連携体制の下に教育相談の充実に努めます。

■健やかな体の育成
 次に、健やかな体の育成については、体力の向上と望ましい食生活の在り方など自らの健康に関心を持って、健全な生活を送ることが大切であります。
 そのため、生活習慣病検査を継続実施するとともに、栄養教諭などを中心に望ましい生活習慣の形成と「早寝・早起き・朝ごはん」の定着など、保護者・関係機関との連携による食育を推進します。
 また、学校給食では、安全・安心な食材による「給食の提供」と地元産の食材をふんだんに使用した地産地消による「めむろまるごと給食」を継続して実施します。

 昨年度試行事業として公民館で実施しました、放課後子どもサポート事業「めむろクラブ」を、「めむろ西子どもセンター」に場所を変え、月2回の本格実施とします。

■信頼される学校づくり
 次に、信頼される学校づくりについては、家庭・学校・地域が連携した取組を基本に、地域の教育力を活用した特色ある教育課程の編成とその実現を図り、家庭や地域の声に耳を傾け、学校運営に反映しながら、責任ある教育活動を推進します。
 そのためには、学校運営地域協力者会議の活性化に努め、自己点検・自己評価及び関係者評価を適切に実施し、その結果を公表し学校改善に努めます。

 また、児童生徒の教育に直接携わる教員は、子どもたちや保護者の信託に応え、責任ある教育活動を展開し、法令等を遵守しなければなりません。教員自ら研修・研鑽し指導力を高め、教育の専門家としての資質・能力の向上を図るとともに、教育公務員としての自覚の下、服務規律の保持はもとより、教員一人一人の意識の高揚を図ります。

 学校教育施設等の整備充実については、計画的に実施しております太陽光発電パネルを上美生小学校に設置します。
 老朽化した施設の改修工事では、芽室南小学校の水泳プール改修や上美生中学校の屋上防水工事、芽室西中学校のボイラー更新などを実施します。また、防火・防煙シャッターの更新整備を3小中学校で実施し、児童生徒の安全確保に努めます。

 生涯を通じての
 生きがいづくり

 次に、重点目標2つ目の「生涯を通じての生きがいづくり」であります。

■文化・芸術活動の推進
 町民の心を豊かにし、地域社会に活力を与える文化活動への参加を促進するとともに、町の文化財などの保護及び活用を図り、伝統文化の継承に努めます。
 そのため、小・中・高校生及び社会人合同の「フレンドリーコンサート」、各種文化団体・サークル活動への支援の他、郷土資料の収蔵庫として使用してきました旧明正小学校の解体に伴い、新たにふるさと歴史館の敷地内に収蔵庫を設置し、郷土資料の整理を行うとともに、保存に努めます。

■健康づくりと生涯スポ−ツの振興
 個々が生涯にわたり、積み重ねる年齢とともに、継続した運動・体操・スポーツを行い、健康を維持し、「誰もが健やかに生き生きと暮らせるまちづくり」の実現を目指します。
 そのため、「健康づくりと生涯スポーツの振興」を図るために、軽スポーツ等による健康な体形維持や体力増進、成人病の予防を兼ねた健康運動教室、高齢者のいきいき生活運動教室などの充実に努めます。
 また、「健康増進と皆スポーツ」を目指し、引き続き「チャレンジデー」に参加するとともに、スポーツ推進委員などの人材を活用した地域総合型スポーツの振興を図ります。

 スポーツの活動拠点である総合体育館は、平成22年度に実施した耐震診断に基づく耐震補強工事及び老朽改修工事を実施し、利用者の安全確保と利便性を図ります。併せて年次計画に基づき、トレーニング室の機器の更新を行います。
 また、健康プラザの雨漏り解消に向けた屋根改修工事を実施します。

■多様な学習機会の確保・充実
 より充実した人生を送るためには、生涯にわたって自ら学習社会の変化に取り残されないよう自分自身を育てていくことが大切であります。
 このように自発的な意思の下に、生涯にわたって行う学習を推進するために、子どもから高齢者まで幅広い世代のニーズに応じた生涯学習の機会や環境づくりに努めます。

 公民館事業においては、各年齢層や同じ目的を持った利用者ニーズに応じた講座・教室・講演会を、町民との協働による計画、実施を目指すとともに、高齢者学級「柏樹学園」などの事業内容を検証し、更なる充実を図ります。

 国内外の交流活動を通して、他の国・地域の歴史や文化、まちづくりを直接体験することで、普段の生活では学べない多くのことを学び、子どもたちの豊かな人間性を育むことを目指します。
 友好都市提携を結んだ岐阜県揖斐川町との小学生相互の「学校間交流」や、子どもの権利に関する条例を制定している奈井江町の児童生徒との交流会及び国際姉妹都市トレーシー市との中学生の相互交流など、事業内容の充実を図りながら引き続き実施します。
 また、小学校高学年、中学生及び高校生を対象として、将来のリーダーの育成を目指した西部十勝野外活動体験研修事業やジュニアリーダーコース派遣事業に加え、それらに繋げる小学校低学年対象の「子どもわんぱくキャンプ」を新規に実施します。

■自然・農業とのふれあい
 本町の基幹産業である農業の理解を深めるために、地元で生産された食材を使用した料理教室の開催、地元農産物を食する機会や農業体験を提供します。また、西部十勝野外活動体験研修事業や「子どもわんぱくキャンプ」においても、地元で生産された食材を使った料理作りなどを行います。
 これらの事業を通して、芽室で育つ子どもたちに農業の大切さや食の安全の重要性を認識してもらい、将来にわたって、この恵まれた芽室町の農業や自然環境を守る郷土愛の醸成に努めます。

 共助社会の絆づくり

 次に、重点目標3つ目の「共助社会の絆づくり」についてであります。

■住民参画による活力ある地域コミュニティづくり
 昨年日本国中を震撼しました未曾有の大災害、東日本大震災において、日頃から培われた地域の絆が、復旧・復興では重要な役割を果たしています。この絆は、本町が目指す共助社会実現のための礎として捉えているところです。
 本町においても、町民一人一人が地域の一員としての責任や役割を認識し、自分にできることで地域のために活動することが、活力ある地域コミュニティ作りにつながり、地域の絆に結びつくと考えます。
 そのためには、自分たちの住む地域を知り、地域を愛し、地域を守り、よりよくする意識を持って行動することが大切であります。

 町内PTAや青少年健全育成協議会の実践活動、地域子ども会活動への支援、社会教育協会連絡協議会の活動支援などを継続します。
 また、図書館ボランティア団体への支援・連携を図りながら、お話し会や読み聞かせ、図書の整理などを担っていただいている図書館ボランティアサークルとの協働による「図書館まつり」を新規に実施します。
 さらに、図書館では「十勝めむろ情報コーナー」「まちづくりコーナー」を設置し、町民に広く地域情報を提供するとともに、地域課題を共有し、共によりよい地域社会づくりを考える機会を提供します。

■人材発掘・活用での協働のまちづくり
 生涯学習を通して身に付けた知識や技術を、地域社会づくりのために発揮することは、共助の第一歩に繋がります。
 そのために、地域指導者人材バンクを活用し、町民の様々な学習機会の支援を継続します。また、町民が活用しやすい地域指導者人材バンクとするため、文化・スポーツ・学習支援などの分野別に整理し、新たな人材発掘を含め町民への周知に努めます。

 地域活動の準備、学びの場である「加齢カレッジ いきいきリーダー養成塾」は最終年度となる2年目を迎え、実践活動を目指した専門的カリキュラムを実施し、新たな地域指導者人材バンクへの登録者に繋げていきます。

■郷土愛の育み
 本町には、次世代に引き継ぐべき文化財産や豊かな自然、本町発祥のゲートボールがあります。
 日本・世界唯一の「ゲートボール発祥の地」の責任として、地元での少年、青年、成年など各年代層や国内への普及活動の強化を図ります。
 そこで少年団、高校生、町内各団体への普及活動を強化するとともに、全国大会出場を目標に掲げるチーム、クラブづくりの環境整備に努めます。

 また、本町の歴史を学ぶ「めむろ歴史巡り」や、ふるさと歴史館の学びの事業などの充実に努めるとともに、地域の農産物や自然、文化、建築物に誇りを持ち、郷土を敬愛する心を育みます。

 むすびに

 以上、申し上げましたとおり、教育行政の3つの重点目標を基本に、家庭・学校・地域と協働して確かな教育行政を進めてまいります。
 町議会議員及び町民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。