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 教 育 行 政 執 行 方 針

                                                        −平成23年3月3日−

 はじめに

 平成23年第2回芽室町議会定例会の開会にあたり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。

 教育を取り
 巻く課題を
 推進中期計
 画の実現に
 向けて

 今日、我が国においては、少子高齢化の進行や高度情報化・都市化などの影響により、子どもの学ぶ意欲や学力・体力の低下、家庭・地域における教育力の低下、また、社会構造の変化に伴うコミュニティの崩壊、このことが起因し人と人のつながりが希薄となった無縁社会と言われる中で、新たな課題も抱えています。このように、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化する中、家庭・学校・地域と連携を図りながら、いつの時代においても自立していくことができる「生きる力」を育むことが大切です。
 また、町民が充実した生涯を過ごすため、町民一人ひとりの学習環境を整え、学びのきっかけづくりや地域社会への参加の仕組みづくりも求められています。

 このことから、第4期芽室町総合計画からみた個別計画であります「第5期芽室町生涯学習推進中期計画(芽室町教育基本計画)」策定にあたっては、「基幹産業である農業などの地域の特性を生かす点」、「家庭・学校・地域の3つが連携し一体となって教育を進める点」、「人間関係が希薄化する中で子どもから大人まで全ての町民の道徳教育を推進する点」の3つの視点を重点に置き、本町の教育が目指す将来像実現のため『新しい時代を切り拓く、心豊かでたくましい子どもの育成を基本に、町民すべてが生涯にわたり、「いつでも、どこでも、だれでも」自由に学び、豊かで活力ある地域づくりの推進』を基本理念として、3つの重点目標を定めたところであります。

 それでは、第5期芽室町生涯学習推進中期計画の3つの重点目標ごとに、重要施策について申し上げます。

 学びの基礎
 づくり

 まず、重点目標1つ目の「学びの基礎づくり」についてであります。
 幼児期から青年期にかけての時期は、将来の社会生活に向けた大切な準備期間であり、確かな学力、健康な体、人間関係づくりの基礎となる思いやりの心など、多くの資質や能力を身につけることが必要です。

 本年度から小学校で、次年度からは中学校で新学習指導要領が全面実施されます。小学校での外国語活動の支援とともに、義務教育9年間を見通した教育課程の連続性や指導方法の工夫・改善など各学校の特色ある教育課程の編成をめざします。

 学校においては、全国学力・学習状況調査を継続実施するとともに、調査結果を分析・検証して、「学校改善プラン」を策定し、学習指導の授業改善をはじめ、ティーム・ティーチングや習熟の程度に応じた少人数指導など、個に応じたきめ細やかな指導に努めます。
 また、授業以外の学習機会の提供や確保について、放課後や長期休業日等を活用した補充的な学習サポートを実施します。
 教育委員会が開催する「寺子屋・めむろ」など、家庭や学校と連携した、基本的生活習慣や学習習慣の確立に向けた取り組みを行い、学習の機会と学ぶ意欲の向上に努め、確かな学力の向上をめざします。

 読書活動については、各学校の朝読書の推進、学校図書館の図書の充実のほか、国語科などの研究を推進し、知的活動やコミュニケーション、感性・情緒の基盤となす言語活動の充実を図ります。
 また、乳児期から親とともに家庭での読み聞かせのきっかけづくりをめざすブックスタート事業を継続します。

 一人ひとりの教育的ニーズを把握し、障がいの状態や発達段階に応じた適切な指導や支援を行う特別支援教育の推進にあっては、町内4小中学校に5人の特別支援教育指導助手を継続して配置します。
 また、幼児児童生徒の発達段階を踏まえた教育活動の連続性を図ることは重要なことであります。幼稚園・保育所、小中学校間での指導・支援の引き継ぎが円滑に行われるよう、各学校、保護者や関係機関などとの連携を密にしながら「保育と教育の架け橋を創るカンファレンス」や「小中学校連携事業」を実施します。

 次代を担う子ども達の規範意識や基本的な倫理観、思いやりの心や感性など豊かな心を育成するため、教育委員会が提唱する「あいさつ」「親切」「美化」の「3つの心運動」は様々な場面での出発点と考えます。 各学校では、道徳の時間をはじめ、学校の教育活動全体や家庭・地域と連携を図り多様な教育資源を活用して、子どもの発達段階に応じた道徳教育の充実を図ってまいります。
 また、将来、社会人・職業人として自立できるよう、学ぶことや働くことの意義を理解する職場体験活動等を通じたキャリア教育の充実に努めます。

 いじめなどの問題行動や不登校などの未然防止、早期対応のため児童生徒の家庭や学校生活での悩み、不安などの心の問題に適切に対応するため、「いじめに関する実態調査」の継続実施やスクールライフアドバイザー、悩み相談電話「教育相談メムロ」及び適応指導教室「ゆうゆう」の機能を生かし、学校・関係機関と連携した教育相談体制の充実に努めます。

 生涯を通じて心身ともに健康な生活を送るため、子どもたちに望ましい生活習慣(早寝・早起き・朝ごはん)の定着や栄養教諭などの活用と保護者・関係機関との連携による食育の推進と生活習慣病検査を継続します。 また、学校給食では、安全・安心な食材による「給食の提供」とさらなる地元産の食材をふんだんに使用した地産地消による「めむろまるごと給食」を継続して実施します。

 児童生徒が安全で安心して登下校や授業が確保される環境づくりに向け、家庭・学校・地域が一体となって地域全体で子どもを育む教育環境づくりに努めます。
 また、学校や地域の協力を得ながら、安全で安心して活動できる子ども活動拠点・子ども居場所づくりを支援する「放課後子どもサポート事業」は、芽室南小学校区にあります旧新生保育所で継続するとともに、本年度は子どもセンター実施準備事業として、芽室小学校及び芽室西小学校区の児童を対象に中央公民館で実施します。

 学校施設の整備充実については、教育課程の実施に伴う教材備品の整備と安全・安心な学習・生活環境の整備を図ります。 そのため、本年度は上美生小学校及び芽室西小学校で、老朽化した遊具を整備します。また、昨年度から実施しております芽室南小学校のボイラー1基と新たに水泳プールの上屋テントを更新整備するとともに、太陽光発電パネルを設置し引き続き環境教育を推進します。

 保護者や地域住民が教育活動に参画しやすいよう、学校運営地域協力者会議の活性化に努め、自己点検・自己評価及び関係者評価を適切に実施し、その結果を公表するとともに、授業を地域に公開し学校情報を適期に発信するなど開かれた学校づくりの推進に努めます。
 また、直接児童生徒の教育に携わる教員は、子どもたちや保護者の信託に応え、責任ある教育活動を展開しなければなりません。教員自ら研修・研鑽し指導力を高め、教育の専門家としての資質・能力の向上を図るとともに、教育公務員としての自覚のもと、服務規律の保持はもとより、教員一人ひとりの意識の高揚を図ります。

 生涯を通じての
 生きがいづくり

 次に重点目標2つ目の「生涯を通じての生きがいづくり」であります。
 子どもから大人までの町民一人ひとりが、すべての世代で自発的に自由に学ぶことに意欲を持って取り組み、学ぶ歓びを感じることで生涯を楽しく豊かに過ごすことは大切なことであります。
 また、文化・芸術に触れることは、人間が人間らしく生きる糧となり、普段の生活をより豊かにします。
 そのため、文化芸術鑑賞の機会の提供や、小・中・高校生及び社会人合同の「フレンドリーコンサート」、各種文化団体・サークル活動への支援などを継続します。
 さらには、安心して快適に利用いただけるよう、文化・芸能活動、生涯学習の活動拠点施設であります中央公民館の耐震診断を実施します。

 スポーツをすることで爽快感や達成感はもとより、仲間が広がり豊かな心や他人に対する思いやりの心、如いては地域づくりの活力や連帯感の醸成にもつながります。また、楽しさや喜びを感じることができるだけでなく、体力の向上、生活習慣病の予防やストレスの発散にもつながり、心身ともに健康に過ごすことができます。
 一昨年から実施しています「チャレンジデ―」を継続し、通年とおして啓蒙活動などを実施する実行組織を立上げ、町民への軽スポーツの振興と健康増進を図ります。
 同様に健康増進を目的とした、地域サークル活動への指導はもとよりその指導者の養成にも努めます。
 スポーツの活動拠点である総合体育館は、前年度実施しました耐震診断に基づき、耐震・老朽改修工事の実施設計を実施します。
 また、健康プラザの雨漏り解消に向けた屋根改修実施設計と、経年劣化に伴う温風暖房ボイラーの更新を行います。

 生涯学習におけるニーズは多岐にわたっております。これに対応するため、様々なニーズに応えた学習機会を提供するとともに、より一層の講座・教室の内容の充実を図りながら、生涯学習情報の提供に努めます。
 また、壮年期・高齢期の方々が生きがいに繋がる学習活動を創出・提供し、地域活動への参加促進を図ります。
 公民館事業においては、指定管理者とともに各年代の利用者ニーズに応じた講座・教室・講習会の開催、青少年対象の野外体験事業クマゲラの村・通学合宿などの実施や、高齢者学級である「柏樹学園」など、事業内容を検証しながら、さらなる充実を図ります。

 本町の基幹産業である農業の理解を深める機会として、地元で生産された食材を使った料理教室、地元農産物を食する機会や農業体験の機会を提供し、芽室で育つ子どもたちに農業の大切さや食の安全性の重要さを認識してもらうとともに、将来にわたって、この恵まれた芽室町の農業や自然環境を守る郷土愛の醸成に努めます。

 国内外の交流活動をとおして、ほかの国・地域の歴史や文化、まちづくりを直接体験することで、普段の生活では学べない多くのことを学び、子どもたちの豊かな人間性を育むことをめざします。
 友好都市提携を結んだ岐阜県揖斐川町との「学校交流」や子どもの権利に関する条例を制定している奈井江町の児童生徒による交流会、並びに国際姉妹都市トレーシー市との中学生の相互交流など、事業内容の充実を図りながら実施します。

 共助社会の
 絆づくり

 次に、重点目標3つ目の「共助社会の絆づくり」についてであります。
 芽室町には様々な優れた知識・技能を持った方々が多数います。このような優秀な人材と交流し共に活動することで、町民の皆さんの助け合い、学び合いも活発になり、地域コミュニティの醸成、そして活力ある地域づくりへとつながります。
 また、町民一人ひとりが地域の一員としての責任や役割を認識し、自分にできる分野・範囲で地域のために関わり活動することによって、確かな活力ある地域コミュニティづくりが形成されます。
 そのためには、自分たちの住む地域を自分たちの力で守り、よりよくする意識や意欲を培うことが大切でありますことから、地域社会で協調し、助け合う共助の意識が芽生えるきっかけづくりを図るとともに、活動団体への支援に努めます。

 「(仮称)加齢カレッジ」(いきいきリーダー養成塾)を開設し、一線を退いた方を中心に生きがいづくりと社会参加活動を促進するため、地域活動の大切さや関わり方を学び、これまで培ってきた幅広い経験・知識や技術を地域に活かし、地域デビューをするための学びの場を提供します。
 また、塾生が芽室町地域指導者人材バンクへの登録者となり、さらに新たな人材も発掘しながら、人材バンク登録者が地域活動などに関わって活躍できる共助社会の実践を促進します。

 町内PTA・青少年健全育成協議会の実践活動や地域子ども会活動への支援、社会教育協会の活動支援などを継続するとともに、子どもたちの学びの出発点でもある読書活動の充実を図るために、お話し会や読み聞かせボランティア団体への支援を継続します。

 本町には、次世代に引き継ぐべき多くの文化財産や豊かな自然、本町発祥のゲートボールなどがあります。
 これらの恵まれた自然環境や魅力ある地域文化などを、後世に伝承してくれる次世代に対し、町内歴史巡りなどをとおして故郷のルーツを知ってもらう「めむろ歴史巡り」事業を継続し、さらなる郷土愛を育みます。
 また、郷土の歴史を学び、郷土に誇りの持てる意識の高揚を図るために、ふるさと歴史館「ねんりん」での学びの事業などの充実に努めるとともに、地域の農産物や自然、文化、建築物に誇りを持ち、芽室町が発祥の地であるゲートボールを含め、心から敬愛し共助しあう社会づくりをめざします。

 むすびに

 以上、申し上げましたとおり、教育行政の3つの重点目標を基本に、家庭・学校・地域と協働して確かな教育行政を進めてまいります。<br>
  議会議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。