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 平成19年度町政執行方針

                                                        −平成19年3月2日−

 はじめに

 平成19年第2回芽室町議会定例会の開会にあたり平成19年度の町政執行の基本方針並びに重点施策を所信に沿って申し上げます。


 まちづくり
 の基本方針

 私が、町長に就任してから、8か月が経過いたしました。 この間多くの皆様に支えられ、緊張感に満ちた日々を過ごしてまいりましたが、就任直後の町政執行方針で申し上げた私の町政執行の基本姿勢、さらに、新たな総合計画の策定方向などを念頭に置きながら、まちづくりの基本方針について申し上げます。
 本町のまちづくりの基本は、町民の皆さんとの協働による「自主・自立」であります。しかし、今、地方自治体は国による市町村合併の推進や道州制による権限移譲、さらには、削減が続く地方交付税などの外的要因によって、特に「自主・自立」を目指す市町村にあっては厳しさが増す一方で、都市と地方の地域間格差の拡大が指摘されております。
 私は、このような状況の中でこの町が抱える地域課題を的確に把握し、その課題を解決する課題解決型の観点に
 立脚しながら、「芽室町自主・自立推進プラン」や「第8次芽室町行政改革大綱」などを推進し、本町が目指す「自主・自立」への取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、「自主・自立」への歩みを強固なものとするためには「協働のまちづくり」が不可欠でありますが、それにはまず町民の皆さんと行政との間で、確かな信頼関係に支えられた共通認識・共通理解の確立が重要であると考えております。
 そのためには、行政が説明責任をしっかり果たす姿勢を持ち、自ら出向くかたちで町民の皆さんとの意見交換や情報共有を図ることが第一であると考えており、施策、事務・事業の進め方や決定の経過について、新制度として再生・構築する地域担当制度などを活用しながら、機会を捉えて明らかにし、情報がそよ風のように行き交うまちづくりを進めてまいります。
 本年1月には「そよ風トーク」と題しまして、地域の皆さんと意見交換を行いましたが、このような「そよ風トーク」を、各種団体・組織体や職場単位へと拡大し、短時間でも気軽に議論・意見交換できる機会を拡大するとともに、役場での職場内議論を踏まえて、地域課題の解決に努めてまいります。
 具体的な重点項目につきましては、就任後の町議会定例会で申し上げました「子育てがしやすいまち」「農業を核として経済が循環するまち」「加齢の歓びを実感できるまち」「きびしい行財政でも希望と活力があふれるまち」の4つの重点項目に沿って、その実現を図ってまいりますが、現在、町民の皆さんの参加を得て、新しいまちづくりの将来像とその実現に向けた施策を示す「第4期芽室町総合計画」を策定中でありますので、4つの重点項目は、この総合計画の中に系統化しながら、町政全体の施策体系に移行してまいりたいと考えております。



 平成19年度
 予算の概要

 平成19年度の芽室町予算案の概要について申し上げます。一般会計ほか10特別会計、事業会計を合わせた予算総額は、205億2,248万円で、前年度比0.2%の減となりました。
 このうち、一般会計予算総額は、96億2,400万円でありますが、特殊要素として、前年度からの継続事業、道道2丁目通用地取得受託事業2億6,082万円と国営土地改良事業御影地区繰上償還5億3,199万円があり、それを除きますと、実質予算額は、88億3,117万となります。
 また、繰越明許費で実施する道営土地改良事業1億1,869万円と芽室中学校大規模改修事業2億3,545万円を実質予算に加えますと91億8,532万円となり、前年度の実質予算額91億8,855万円とほぼ同規模の予算額となっております。
 一般会計の歳入では、依然として普通交付税の減額が予想され、昨年度当初予算との比較では5,000万円の減額を見込んでおります。
 また、町税は三位一体改革の税源移譲に伴い、2億133万円増となりましたが、税源移譲前の交付財源とされていた所得譲与税の皆減分など1億6,972万円と地方交付税の減額分を合わせますと、1,839万円の減となり、ほぼ前年並みとなりました。
 一方、歳出の一般財源ベースでは、美生ダム繰上償還の起債償還が開始となったほか、特別支援教師配置や学校図書の充実、スクールバス運行委託、園児増加による幼稚園就園奨励費補助金の増加など、教育費の伸びが大きく、「子育てがしやすいまち」に重点を置いた予算となりました。
 この予算編成の収支バランスを図るために、財政調整基金及び公共施設整備基金から合計1億3,824万円を取り崩し、中・長期的な視点で計画性をもち財政シミュレーションとの調整を図りながら、自立を目指す予算を編成しました。
 国、地方自治体の財政状況は、さらに一層厳しさを増すものと見込まれています。国の「三位一体改革」第2期改革の動向や、北海道の行財政の現況を考えますと、地方交付税や補助金の削減傾向は続き、本町の行財政の運営にも大きな影響を及ぼすことになります。したがって、国・道の動向を十分見極めながら、中・長期的視点に立った行財政の運営に努めてまいります。



 子育てがし
 やすいまち

 それでは、重点項目の具体的な取組みについて申しあげます。
 まず、1点目の「子育てがしやすいまち」についてであります。
 今日の我が国の少子傾向を見るとき、将来を担う子どもたちを、一人ひとりが自分らしく安心して産み育てることができる環境づくりを進めることは、国政レベルの政策としてはもちろんのこと、本町のような地方自治体にあっても重要な役割であります。
 「子育ての木委員会」につきましては、今年1月に庁内で組織化し、現在、子どもを健やかに育む多くの行政機能が、連携強化と関連サービスの一元化に向けての情報を交換し、その実現を目指した課題整理を図っているところであります。
 今後は、公立芽室病院が認証を受けた「赤ちゃんにやさしい病院」から「子どもにやさしいまち」につなげるため、保健・医療・福祉・教育の領域にとらわれることなく、子どもの成長にあわせた行政サービスが実現しやすい庁内機構を確立します。
 また、保健・医療・福祉・教育の情報交流を活発にし、子どもを育むとともに、親もともに成長する事業の共同化を進めます。
 保育事業では、めむろてつなん保育所は指定管理者に移行し、中央保育所は民間へ移譲する、本格的民営化事業を開始します。しかし、町行政は民営化した保育行政の主体者として、今日までの経過を重視し、保護者に対する説明責任の発揮に努めます。
 また、民間の受託事業者と協議し、中央保育所建替え計画を策定するほか、地域社会で子育てに悩むお母さんを支えるために、すべての農村地域保育所で、相談窓口などを充実し、めむろてつなん保育所に併設した芽室町子育て支援センターと連携して、子育て支援機能を強化します。
 子育て支援では、町内で活動している子育てグループの連携を図るための環境づくりや、共同で活動が展開できる場の設定を進めるとともに、子育てを応援する企業やお店を指定し、まちを挙げた子育て環境をつくるため、関係団体等と協議してまいります。 
 また、多胎児の育児に関わる負担を軽減するため、新たに育児サポートシステム利用料を助成する育児支援事業を進めます。
 子どもの成長に確実に応じた、学びの連続性の確立のために、幼保・小および小・中の連携を図るとともに、子どもの個性と能力を尊重した特別支援教育を支援するため、モデル事業として小学校に特別支援教育指導助手を配置します。
 小・中学校の施設や教材・教具の充実につきましては、芽室西小学校の改修工事設計委託、芽室西中学校テニスコート改修工事を行うとともに、学校図書館の図書標準達成率を今後10年間で100%とすることを目指して学校図書を充実し、本や活字に親しむ子どもを育みます。
 また、授業参観時の託児委託を実施し、親の学校参画環境を充実します。
 心身に障害のある子どもたちに対しては、「かしわの里めむろ」や「芽室町社会福祉協議会」との連携を強化し、自立に向けた支援を行うほか、障害者自立支援法施行による自己負担増の生活実態を把握し、保護者ニーズを踏まえた支援策に努めます。


 農業を核と
 して経済が
 循環するまち

 次に、「農業を核として経済が循環するまち」であります。新しい「食料・農業・農村基本計画」の本格実施に伴う農 業の新政策である、品目横断的経営安定対策が平成19年度から始まります。このため、制度の円滑な移行のため、関係機関とともに情報収集に努め、担い手の皆さんへの適正な発信に努めます。同じく、農地・水・環境保全向上対策については、地域の皆さんの要望を踏まえた事業選択とその成果の見極めに努め、地域課題解決に合意形成を図りながら進めてまいります。
 また、国営及び道営土地改良事業導入による農業基盤整備事業を進めるとともに、農業の担い手の生産技術向上や経営能力向上を支える農業振興センター運営事業及び担い手自主的活動支援などの既存事業は、この町の個性的事業として継続し、安定した農業経営を支援します。
 さらに、農業の担い手を育成支援する事業は、「地産・地消」を含む多様な観点が望まれることから、JAめむろが事業主体の農畜産物加工調理体験施設整備を支援します。
な お、長期的な懸案事業である、国営造成土地改良施設整備事業「祥栄地区」は、平成19年度着工予定となり、平成23年度に完成予定とされたところであります。
 また、土地改良等償還事業では、国営御影地区の借入金を繰上償還し、長期的な財政負担の軽減を図ります。
 商店街活性化につきましては、中心市街地に賑わいを取り戻すことを目指した施策検討のため、専門的知識を有し実績・経験のある方にアドバイザーをお願いするとともに、新規創業の際に必要な支援を行う起業支援制度を新たに実施します。
 また、商工会と協働し、子育てを支援する商店の指定に努めるとともに、JAめむろとも協働の輪を広げ本町の地場産品啓発機能を強化します。
 本町の中心市街地は、空閑地拡大という重大課題に直面しております。関係者との協議を精力的に進め、商工会とも意見交換を拡大し、さらに全町的なワークショップ(意見交換等を行う研究会)へと発展させながら中心市街地の活性化に努めるとともに、総合計画策定の重要課題と位置づけします。
 また、公営住宅ストック総合活用計画を策定することで、住環境対策の基本的方向性を明確にし、計画的な借上げ公営住宅の建設を進めます。
 経済循環の一端としては、平成19年度に竣工する大規模食料品製造業をはじめ、誘致企業の雇用や住宅対策を総合的に展開するとともに工業団地内企業との情報共有に努めます。


 加齢の歓び
 を実感でき
 るまち

 次に、「加齢の歓びを実感できるまち」であります。
 団塊の世代およびこの年代に近い55歳から64歳の方々を対象に、働く意欲の把握や地域で活躍するためのきっかけづくりとして意向調査を行うとともに、地域活動参加へのきっかけづくりとなる講座や研修会を開催します。
 また、現役を退いて健康管理を怠りがちとなる定年世代の健康保持のため、すこやか健診の受診枠を拡大し受診を奨励します。



 きびしい行財政
 でも希望と活力
 があふれるまち

 次に、「きびしい行財政でも希望と活力があふれるまち」  であります。地方自治体の行財政運営は大変厳しい状況に
  あり、行財政の改革は継続して進めなければなりません。したがって、「芽室町自主・自立推進プラン」の推進にあたっては、財政シミュレーションによる検証を行いながら、町民の皆さんへの説明責任を発揮します。また「第8次芽室町行政改革大綱」を職員の総力を挙げて推進するとともに、「課内一改善・一提案」や「ひとり一改善・一提案」を進めます。
 行政課題の積極的な発信と情報公開を充実し、広く町民の皆さんの行政参加を進めるため、これまでの地域担当制度を新制度として再生するとともに、そよ風トークを開催します。
 町の重要な政策意思決定については、町民の皆さんに発信することが重要であり、その決定過程を広報誌すまいるで広く公開します。
 行政組織につきましては、庁内プロジェクトや庁議などの議論を通じて、業務効率を発揮しやすく、町民の皆様にわかりやすい組織機構の再構築を進めます。
 また、庁内コンピュータ業務の外部委託や、十勝市町村税滞納整理機構及び北海道後期高齢者医療広域連合への参画、さらに貴重な財源である都市計画税の賦課準備、錦町職員住宅跡地の宅地分譲などを進めてまいります。
 この厳しい行財政下のまちづくりに、希望と活力を保持するため、町民の皆さんと共有する「まちの将来像」と、それを実現する施策を明らかにすることが重要です。そのため第4期芽室町総合計画を策定します。



 むすびに

 以上、町政執行への私の所信の一端を述べさせていただきました。
 私は、町民の皆さんや町内会など、そして各種団体・組織及び企業・法人などさまざまな主体と情報を共有し、支えあいながら、課題解決型の協働のまちづくりを進め、
 自主・自立のまちづくりを目指してまいります。
 町議会議員並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。