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 教 育 行 政 執 行 方 針

                                                        −平成19年3月2日−

 はじめに

 平成19年第2回芽室町議会定例会の開会に当たり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。


 教育を取り
 巻く課題

 今日、児童生徒のいじめによる自殺や不登校児童生徒の増加などが深刻な社会問題となり、社会性や規範意識の希薄化、「命」の尊さや「心」のあり方について、憂慮すべき事態となっております。
 このような中、昨年12月に新しい教育基本法が臨時国会において成立し、新たに、生涯学習の理念や、家庭教育、幼児期の教育などが加わり、さらに総合的かつ計画的な教育政策を推進するための教育振興基本計画などについても規定され、今後は、学校・家庭・地域の連携した教育施策が必要となります。
 こうしたことから、今日の社会状況や教育の現状を踏まえ、芽室町の教育行政は、子どもたち一人ひとりに求められる資質・能力の育成、学校・家庭・地域に求められる役割、教育環境の整備及び生涯学習社会の実現に努めるとともに、「子育ての木委員会」による行政の連携強化と関連サービスの一元化に向けての情報の共有化を図り、「将来を担う子どもたちが夢と希望を持てるまちづくり」を進めます。



 教育行政推
 進の重点

 平成19年度の教育行政推進に当たっては、

 一つに、児童生徒の基礎学力を向上させよう
 二つに、心身豊かな子ども像をめざそう
 三つに、信頼される学校づくりをめざそう
 四つに、地域に根ざした生涯学習社会をめざそう
 以上、四点を重点とするものであります。

 一点目の「児童生徒の基礎学力を向上させよう」についてであります。
学校教育に求められるのは、確かな学力の向上を図る基礎・基本の定着が極めて重要であります。
 学校においては、学習指導要領に基づき、児童生徒の心身の発達段階や特性等を考慮して、各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間について、それぞれの目標や内容を把握し、効果的な教育活動の展開に努めます。
 子どもたちの義務教育の出発点である小学校低学年に教科と生活指導にあたる教育活動指導助手を継続配置します。
 新たに、学校では児童生徒個々の教育的ニーズに応じて、適切な指導支援を行う特別支援教育に対し、特別支援教育指導助手を配置するとともに、特別支援教育連携協議会を設立し、個に応じた教育的支援体制整備を図ります。
 国際化における国際理解教育に対する支援として、小学校に英語指導講師を、中学校には外国青年の英語指導助手を継続派遣し、児童生徒の英語などの実践的コミュニケーション能力の育成に努めます。
 これまで提唱してきた、「朝の10分間読書」による学習習慣の定着により、授業に対する集中力の向上と子どもたちが自主的に読書活動に取り組むなどの大きな成果が表れました。このことから、更なる推進のため、10か年計画により学校図書館図書標準の達成に向けて増書を図るとともに、計画的に図書館司書を学校に派遣し、担当教諭や学校図書ボランティアと連携し、学校図書館の活性化支援を継続します。
 幼稚園、保育所と小学校の教員相互における情報交換による、就学に向けた幼保・小連携を深めるとともに、新入学児の保護者への定例参観日の開放及び入学相談を開催します。
 総合的な学習の時間にあっては、各学年に応じた体系的な学習内容を基本とするなど、創意工夫の充実に努めるとともに、小学校と中学校における義務教育9年間を見通した教育課程の連続性や指導方法の工夫・改善などを通じて、学校運営の充実に努めます。
 本年度も児童の家庭での規則正しい生活と、家庭学習習慣の定着化を支援するため、元教員のボランティアによる「寺子屋・めむろ」を引き続き開設し、学習の機会と学ぶ意欲の向上に努めます。

 二点目の「心身豊かな子ども像をめざそう」についてであります。
 思いやりの心や倫理観など豊かな心、望ましい生活習慣の確立や体力の向上を図るなど、健やかな心身を育成することが重要であります。
 豊かな心の育成を図るためには、食事及び早寝早起きなどからなる基本的生活習慣並びに命の大切さや集団生活への適応、責任感及び人間関係からなる社会的生活習慣、学校及び学習への適応力に結びつく学習習慣、これら基本的生活習慣、社会的生活習慣及び学習習慣を三位一体で身に付けることを推奨し、道徳教育をはじめとした、学校・家庭・地域における連携した習慣形成への取り組みに努めます。また、豊かな感性を育てるための、文化・芸術に触れる鑑賞機会の充実に努めます。
 保健分野の観点から子どもたちに生活習慣の大切さを習得させるため、外部講師として町の保健師を学校に派遣するとともに、保護者への啓発活動に努め、子どもたちの生活習慣形成を支援します。
 子どもたちが将来、社会人・職業人として自立できるよう、学ぶことや働くことの意義を理解させるとともに、望ましい勤労観・職業観を育てるため職業体験からなるキャリア教育の充実に努めます。
 いじめなどの問題行動や不登校等の未然防止・早期対応のため児童生徒の家庭や学校生活での悩み、不安等の心の問題に適切に対応するため、いじめ実態調査の実施やスクールライフアドバイザー、悩み相談電話「教育相談メムロ」及び適応指導教室「ゆうゆう」の機能を生かし、教育相談体制の充実に努めます。
 健康な体をつくり、維持するため、学校給食では地元産の食材をふんだんに活用した地産地消による「めむろまるごと給食」を継続し、朝・昼・夕にとる食事の大切さと、食の安全・安心を教える食育教育を引き続き、全学年、全学級で実施するとともに、親子を対象とした公民館講座を開催し、食育の普及に努めます。
 児童生徒が被害者になる事件・事故が後を絶ちません。安全で安心しての登下校や授業が確保される環境づくりに向け、芽室町青少年健全育成協議会や芽室町PTA連合会など、関係機関や保護者・地域住民と密接に連携し、学校通学路の安全確保、不審者の学校施設内への侵入防止対策などの、子どもたちの安心と安全の環境づくりに努めます。
 学校施設の整備については、耐震診断により補強工事が必要となった、芽室中学校校舎の老朽改修が最終年を迎えるとともに、芽室西小学校の耐震化に向けて実施設計を行います。
 家庭教育の重要性が見直されている中、子どもたちに基本的な生活習慣や倫理観を養い、思いやりや自立心などを身につけさせる大切な役割を家庭が担っていることから、いじめや命の大切さなどについて「親子体験学習」などを通じ、学校教育とともに培っていくため、親子による交流や活動を支援します。
 また、ブックスタート事業を継続し、幼児期から親とともに家庭での読み聞かせのきっかけづくりを目指すとともに、親子の絆を醸成し、健やかな心の育成を図るため、親子を対象とした公民館講座やスポーツ教室などを実施します。
 ふるさと学習につきましては、友好都市提携を結んだ岐阜県揖斐川町との交流を組み入れた「体験学習」を行うとともに、ふるさと歴史館や集団研修施設「かっこう」を活用した体験学習を実施します。
 子どもたちの集団生活の経験の少なさからくる発達課題や周りの子どもたちとのコミュニケーション能力を身に付けるため、新たに「通学合宿」を実施します。
 生涯スポーツ社会の実現を図るため、町民皆スポーツを目指すとともに、青少年の健全育成に大きな教育的効果を発揮している少年団活動などに対し、支援を継続します。

 三点目の「信頼される学校づくりをめざそう」についてであります。
 子どもたちや地域の実情を踏まえ、家庭・地域と連携しながら特色ある学校づくりや、家庭及び地域に信頼される学校づくりが大切であります。
 教員については、これまで以上に子どもたちに正面から向き合い、子どもたち一人ひとりの成長に寄与出来るよう、その資質・能力の向上が重要であります。
 児童生徒にとって、楽しく学び生き生きと活動できる学校において、依然としていじめや自殺、不登校等があることを学校として深刻に受け止め、いじめの防止や命を大切にする指導、教育相談及び家庭と連携した迅速な対応など、教師と児童生徒、家庭との信頼関係を築き、信頼される学校づくりの推進に努めます。
 保護者や地域住民が学校運営に参画する学校運営地域協力者会議の活性化に努めるとともに、教育活動をはじめとする学校経営状況について、学校評価を適切に実施し、家庭・地域に公表します。
 子育てをしている保護者に対し、授業参観日において学校内託児サービスを行い、育児家庭に授業参観の機会を設け、開かれた学校づくりの推進に努めます。
 教員の資質・能力の向上については、子どもたちへの深い愛情と使命感を持ち、豊かな人間性や社会性、さらに高い指導力を身に付けるなど、教員自ら研修・研鑽し指導力を向上する機会を促進し、教育の専門家としての資質・能力の向上を図る取り組みの充実に努めます。
 また、子どもたちの模範となるべく教職員が法令に触れる行為は、学校教育に対する信頼を損なうものであり、教職員一人ひとりの意識を高め、服務規律の保持に努めます。

 四点目の「地域に根ざした生涯学習社会をめざそう」についてであります。
 多様化する生涯学習に対応するため、社会教育委員を増員するとともに、会議日数の増を図り、住民ニーズに即した対応に努めます。
 いつでも、どこでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができる生涯学習社会の実現に向け、自主的な生涯学習活動を促進するとともに、社会教育や文化・スポーツ活動の充実に努めます。
 心豊かさをもたらす潤いのある地域づくりを目指した社会教育の推進については、学校・関係団体などが相互に連携・協力して多様化・高度化する学習ニーズや社会の要請に応えるとともに、家庭や地域を取り巻く様々な課題に対処していくため、地域の特性を生かした社会教育活動の推進に努めます。
 また、自主的な文化活動への参加や芸術鑑賞などの文化に触れる機会を充実するなど、文化・芸術活動の推進に努めます。
 心身ともにたくましく、心豊かな子どもを地域全体で育むため、放課後や週末におけるスポーツ・文化などの様々な体験活動を実施する「土曜遊びの広場」や「ひばりわくわく広場」などのボランティアグループと連携を図り、地域で子どもたちを育てる環境を整備し、健やかに成長できるよう活動を支援します。
 高齢化が進む中、柏樹学園の活力にあふれた自治会活動は、ますます重要であり、高齢者の学ぶ喜びや生きがいを持っていただくため、皆さんが参加しやすいサークルの設置を目指すとともに、個人が持っている技能を活かす場づくりを目指します。
 文化芸術の核となっている公民館では、町民の持っている技能を発掘し、「匠」として登録をいただいた方々を講師に、住民ニーズに応じた講座の開催に努めます。
 個人の学習の場としての図書館では、昨年から実施しています視聴覚資料の館外貸出しを継続するとともに、利用者の利便性の向上のため、祝日の開館を試行します。
 教育委員会が提唱する「あいさつ」「親切」「美化」の「3つの心運動」を推進します。



 むすびに

 以上、申し上げましたとおり、教育行政の4つの重点を見据え、学校、家庭、地域と連携して、確かな教育行政を進めてまいります。
 町議会議員並びに町民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。