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 平成25年度普通会計決算の分析 (注)本文中の「増加」「減少」は前年度との比較

平成26年10月28日−

1 普通会計歳入歳出決算概況

 平成25年度の一般会計から地域包括支援センターで行う介護予防ケアプランなどの介護サービス事業勘定費を除いた普通会計ベースの歳出決算額は、105億4,456万7千円となり、4億1,634万7千円の減額となりました。これは、平成24年度では総合体育館耐震改修工事4億9,627万2千円を実施したことが大きく影響しています。

 歳入では、町税は個人町民税の増などにより、全体で5,234万1千円の増加となりましたが、普通交付税は地方交付税総額の減に対応した各費目における単位費用の減により2,165万4千円の減少となり、これに平成24年度に実施した総合体育館耐震改修事業の財源である公共施設整備基金繰入金や特別養護老人ホーム建替支援などの財源である諸収入(備荒資金納付金還付金)の減など、全体では3億7,785万9千円の大幅な減少となりました。なお、経常一般財源(都市計画税は除く)は町税などの増により、3,416万6千円の増加となりました。

 歳出では、経常経費で人件費が3年に1度の負担調整に伴う退職手当組合負担金により増加となりましたが、投資的経費である普通建設事業費が大幅に減少したことから、全体では4億1,634万7千円の減少となりました。

 この結果、歳入歳出差引額は5億1,377万6千円で、翌年度に繰り越すべき財源3,865万7千円を差し引いた実質収支は4億7,511万9千円の黒字となり、財政調整基金の取り崩しを行わずに済みました。

2 普通会計歳入歳出決算内訳

【歳入】

 歳入総額は110億5,834万3千円で3億7,785万9千円の大幅な減少となりましたが、平成24年度に実施した総合体育館耐震改修事業の財源である公共施設整備基金繰入金や特別養護老人ホーム建替支援などの財源である諸収入(備荒資金納付金還付金)の減が主なものです。

 主要な一般財源の状況は次のとおりです。

町税の状況は、全体で26億7,110万7千円、5,234万1千円、2.0%の増加となりました。
 町民税では、農業者戸別所得補償制度に伴う交付金の支払時期の平準化により収益が増となる農業者が多かったことから、所得割で4,379万4千円、5.2%増加となり、個人および法人を合わせた町民税総額でも4,667万2千円、4.2%増加の11億4,629万7千円となりました。
 また、固定資産税では、工業団地内企業の設備投資などに大きな変化がなかったことから償却資産で1,184万5千円、3.2%減少となり、固定資産税総額で989万8千円、0.8%減少の12億8,250万7千円となりました。
 
 地方譲与税と各種交付金は、地方譲与税で1,642万7千円、5.0%の減少、自動車取得税交付金が952万9千円、13.8%の増加となり、全体では19万3千円減少(減少率0.03%)の6億2,972万1千円となりました。

 本年度歳入の約35.6%を占める地方交付税は、雇用機会の創出及び地域資源を活用した地域経済の活性化を図るための「地域経済・雇用対策費」の継続や地域活性化等の緊急課題に対処するための「地域の元気づくり推進費」が創設されましたが、地方交付税総額の減に対応した各費目における単位費用の減により、普通交付税で2,165万4千円減少し、特別交付税を合わせた合計でも1,630万9千円減少の39億3,404万5千円となりました。

 以上、経常一般財源(都市計画税は除く)は、普通交付税で減となりましたが、町税で増となったことから、総額で69億2,908万9千円、3,416万6千円、0.5%の増加となりました。
特定財源の主な状況は、次のとおりです。

 分担金及び負担金は、1億4,941万7千円で1,264万4千円の増加となりましたが、主なものは、道営土地改良事業に伴う受益者負担金1,165万3千円の増加であります。
 また、使用料では、総合体育館耐震改修事業の完了による通常開館への移行に伴い、総合体育館使用料327万5千円の増加となり、全体では322万円増加の3億1,436万7千円となりました。

 国庫支出金のうち、国の経済対策による交付金事業として、地方の資金調達に配慮し、経済対策の迅速かつ円滑な実施を支援する地域経済活性化・雇用創出臨時交付金(地域の元気臨時交付金)1億274万3千円の皆増となりました。
 また、普通建設事業費支出金は、新介護予防施設建設事業で3,200万円の皆増となり、全体では1億4,210万4千円増加の9億2,030万1千円となりました。

 道支出金は、経営体育成支援事業1,643万2千円、中央公民館改修事業1,580万円がそれぞれ皆増となりましたが、平成24年度で強い農業づくり事業3億2,075万円が皆減となり、全体では2億6,657万6千円減少の5億3,617万3千円となりました。
 
 財産収入は、土地売払収入(一財)で緑町公営住宅跡地等の売払いにより、土地売払収入が3,129万2千円の増加となったことから、全体では3,444万5千円増加の6,228万5千円となりました。

 寄附金では、71万3千円増加の631万7千円となりました。

 繰入金は、平成24年度に総合体育館耐震改修事業のための公共施設整備基金からの繰入れにより3億9,000万円があったことから、2億1,696万7千円減少の1億9,542万6千円となりました。
 また、財源調整のための財政調整基金は取り崩さずに済みました。

 繰越金は、平成24年度からの繰越事業費等充当財源繰越額である8,505万6千円を含む4億7,528万8千円となりました。

 諸収入は、3億9,931万3千円で2億1,852万4千円の減少となりましたが、主な減少は、平成24年度に特別養護老人ホーム建替支援や国営土地改良事業祥栄地区負担金の繰上償還にかかる財源として、北海道市町村備荒資金組合へ納付積立していた還付金3億8,097万6千円によるものです。
 町債は、農村地域ブロードバンド整備事業にかかる地域情報化推進事業債ほか3事業で1億5,570万円の皆増となりましたが、防災行政デジタル無線整備事業にかかる緊急防債・減災事業債2億5,600万円が皆減となったことから、全体では1億9,810万円減少の7億540万円となりました。

【歳出】

 歳出総額は105億4,456万7千円となり、4億1,634万7千円の大幅な減少となりましたが、普通建設事業費の減が主なものとなっています。

 経常経費の総額は、88億411万4千円で2,665万円増加しました。これは、強い農業づくり事業補助金など補助費等で金3億5,295万9千円減少となりましたが、住宅借上料など物件費で1億398万8千円、庁舎建設基金など積立金で1億3,945万9千円、中小企業融資原資預託金など貸付金で9,415万円それぞれ増加となったことが主なものです。
 また、経常経費のうち経常的なものの総額は75億2,658万4千円で1億4,365万9千円の増加となり、充当一般財源も60億3,305万8千円で1億953万円の増加となりました。これは、物件費や維持補修費、公債費などで一般財源の充当減少はありましたが、人件費(5,674万1千円)や補助費(1億495万7千円)、繰出金(6,677万9千円)の増加が要因となっています。

 議員・委員等報酬を含めた人件費総額は、5,542万7千円の増加となり、投資的経費充当分を含めた人件費合計でも5,556万8千円の増加となりました。
 職員の退職補充などにより、職員給で1,241万5千円、共済費(地方公務員共済組合等負担金)で1,321万円それぞれ減少となりましたが、3年に1度の負担調整による退職手当組合負担金で8,013万3千円増加となったことから、人件費総額では5,542万7千円増加の14億8,060万2千円となりました。

25年度 24年度
人件費 1,480,602千円 1,425,175千円 55,427千円
投資的経費に充当された人件費 9,136千円 8,995千円 141千円
人件費 計 1,489,738千円 1,434,170千円 55,568千円
       
うち職員給与 878,270千円 890,685千円 △ 12,415千円

 義務的経費(人件費・扶助費・公債費)は35億7,467万5千円となり、前述のとおり人件費では5,542万7千円増加の14億8,060万2千円、公債費は平成24年度で償還終了となった町債などにより、6,564万7千円減少の9億3,149万2千円となりました。
 また、扶助費は11億6,258万1千円となり、乳幼児・予防接種事業で予防接種法の改正に伴い、子宮頸がん等3予防接種が定期予防接種委託料へ移行したことから、衛生費で1,548万4千円の減少となりましたが、障害者自立支援給付事業で介護給付費などの増により民生費で2,338万2千円増加となり、合計では751万1千円の増加となりました。

 消費的経費(人件費・扶助費・公債費・物件費・維持補修費・補助費等)のうち、義務的経費以外の物件費では、総務費においてポリ塩化ビフェニル廃棄物処理委託料2,072万7千円の増加、衛生費において予防接種法の改正に伴う定期予防接種ワクチン879万6千円の増加、土木費において住宅借上料3,166万8千円の増加など、物件費全体では、1億398万8千円増加の18億5,100万7千円となりました。

 維持補修費は、土木費において除排雪費用が前年度を下回ったことから、2,814万7千円減少の3億5,807万4千円となりました。
 また、補助費等については、療養給付費負担金で8,206万1千円の増加となりましたが、平成24年度に北海道市町村備荒資金組合への納付金1億3,800万円や強い農業づくり事業補助金3億2,075万円があったことから、合計では3億5,295万9千円減少の17億4,234万1千円となりました。

 投資的経費は、17億4,045万3千円で4億4,299万7千円の減少となりましたが、総合体育館耐震改修事業の終了が主な要因です。

 普通建設事業費の主な事業の増減は次のとおりです。

 日甜大成線整備工事(3,171万円皆増)、中心市街地公営住宅建設費補助金(2,538万円増)、芽室西小学校太陽光発電パネル設置工事[H24繰越](設計委託含み、3,012万8千円皆増)、芽室南小学校プール改修工事(1,411万9千円皆増)、小・中学校放送設備改修工事(2,236万5千円皆増)、中央公民館改修工事(2億1,069万3千円皆増)、無線設備工事[H24繰越含む](監理業務委託含み、1億3,725万円皆増)、地上デジタル放送難視聴対策工事(2,683万8千円皆増)、新介護予防施設建設工事(実施設計委託、備品購入を含む、6,954万1千円皆増)、耐震性貯水槽整備工事[H24繰越](7,282万8千円皆増)、ケアホーム建設費補助金(1,263万4千円皆増)、分収造林事業(1,088万8千円)などで増加となり、芽室御影線整備工事(6,979万円減)、上美生小学校太陽光発電パネル設置工事(設計委託含み、1,409万1千円皆減)、芽室西中学校ボイラー等取替工事(2,751万円皆減)、教職員住宅改修工事(1,407万円減)、中央公民館屋上防水工事(1,354万5千円皆減)、防災行政デジタル無線整備工事[H23繰越](免許申請手数料含み、2億8,967万9千円皆減)、総合体育館耐震改修工事(4億9,627万2千円皆減)、健康プラザ屋根改修工事(2,982万円皆減)、特別養護老人ホーム建設費補助金(3億65万円皆減)などで減少しました。
 なお、災害復旧事業費は、昨年の大雨により被害を受けた林業施設や土地改良施設など合計で4,708万6千円となりました。

 その他経費として、積立金については、公共施設整備基金積立金で1億1,030万6千円減少となりましたが、庁舎建設基金2億5,000万円の皆増により、合計では1億3,945万9千円増加の2億5,847万6千円となりました。

 また、投資及び出資金・貸付金は2億2,065万6千円、9,391万8千円の増加で、中小企業融資原資預託金1億円の増加が主なものです。

 繰出金は7,310万円増加の7億9,888万5千円となりました。
特別会計への繰出しは、後期高齢者医療特別会計で36万円、公共下水道特別会計で603万2千円、簡易水道特別会計で1,148万3千円それぞれ減少となりましたが、国民健康保険特別会計で7,058万9千円、介護保険特別会計で1,243万9千円、集落排水特別会計で434万円それぞれ増加しました。
 なお、普通会計ベース決算とするため、介護サービス事業勘定会計への繰出しが3,544万2千円で360万7千円増加しています。

3 主要指標及び資産負債残高

★経常収支比率:〔81.2%〕 0.9ポイントの増加

 比率の分母となる歳入経常一般財源は、「地域経済・雇用対策費」の継続や地域活性化等の緊急課題に対処するための「地域の元気づくり推進費」が創設されましたが、地方交付税総額の減に対応した各費目における単位費用の減により、普通交付税で2,165万4千円減少しましたが、個人所得割の増により、町民税(都市計画税を除く)で5,277万7千円増加したことから、合計69億2,908万9千円で3,416万6千円の増加となりました。
 なお、臨時財政対策債5億480万円を加えた合計では74億3,388万9千円で5,446万6千円、0.7%の増加となりました。
 比率の分子となる歳出充当経常一般財源は、維持補修費や公債費などで減少となりましたが、療養給付費負担金や芽室消防署費負担金など補助費等で1億495万7千円の増加となりました。
 この結果、合計では60億3,305万8千円、1億953万円、1.8%の増加となり、比率の分母となる歳入経常一般財源0.7%の増加に対し、分子となる歳出充当経常一般財源が1.8%増加したことから、経常収支比率が上昇することとなりました。

★基金積立金残高:〔41億5,658万7千円〕
6,305万円の増加
(地方財政状況調査ベース)

 主なものは、庁舎建設基金積立(2億5千万円増)、公共施設整備基金取崩(1億6,850万9千円減)となっています。

<主要残高>
 財政調整基金 1,143,045千円
 減債基金 393,738千円
 公共施設整備基金 1,765,673千円
 地域福祉基金 218,795千円
 地域振興基金 162,580千円
 農業振興基金 142,968千円
 庁舎建設基金 250,000千円
 その他 79,788千円
 基金 計 4,156,587千円
   
 (参考)備荒資金普通分残高 120,287千円
        〃  超過分残高 742,908千円

★地方債残高:〔81億6,678万7千円〕
9,261万1千円の減少

 起債残高の減少については、元金償還が7億9,801万1千円に対し、発行額が7億540万円であったためです。
なお、平成26年度の起債発行予定額は8億6,040万円(H25繰越を含む)であるのに対し、元金償還額約8億円のため、今後の起債残高は増加傾向にあります。

★公債費比率:〔6.4%〕 1.0ポイントの減少

 比率の分子である公債費充当一般財源等額の減(6.5%減少)や災害復旧費等に係る基準財政需要額算入公債費の増(4.0%増加)などにより、公債費比率は1.0ポイント減少の6.4%となりました。
また、起債制限比率は0.8ポイント減少の5.0%、公債費負担比率は1.4ポイント減少の10.6%となりました。

4 まとめ

 平成25年度の決算状況を見ますと、町民税などの増により経常一般財源は3,416万6千円、0.5%の増加となりましたが、経常経費への充当一般財源についても補助費等の増により、1億953万円、1.8%の増加となりました。
このことから、経常収支比率は0.9ポイント上昇し、財政の硬直化が進む結果となりました。

 経常一般財源の割合では普通交付税が約53%、町税が約38%を占めており、都市部ではアベノミクス効果により企業収益の緩やかな改善が見られる一方で、地方においては消費税率の引き上げや原材料の高騰により物価が上昇する中、実質賃金が伸びないことから景気回復を感じられない状況にあります。また、国による人口を基本とした行革努力や地域経済活性化の成果を反映する特別枠の拡充を含む交付税算定方法の見直しなど、継続的な一般財源の増は見込めない状況にあります。また、起債償還額及び起債残高は消防救急無線デジタル化整備など防災対策事業にかかる新規借入により増加傾向が予想され、中心市街地住宅借上事業や庁内および教育用コンピューターなどの債務負担行為による履行しなければならない経費の増加による財政負担が見込まれることから、今後においても、財政の硬直化は予断を許さない状況が続くと予想されます。

 こうした中、歳出全体に占める物件費や補助費等の割合が高いことから、これら経費の抑制を図るとともに、地方公共団体の財政の健全化に関する法律にある自治体としての財政状況を示す4指標も鑑み、公債費に準ずる債務負担行為の額や公営企業債の償還の財源に充てられたと認められる繰入金など、義務的経費を含めた消費的経費の削減や特別・企業会計の健全化を進め繰出金の減少を図るなど、より一層の事業の厳選と歳入に見合った財政運営が求められます。

 国はデフレから好循環拡大に向けた経済財政運営に取り組む「経済財政運営と改革の基本方針2014(骨太方針2014)」を閣議決定し、これを受けて設置された経済財政諮問会議において、経済成長を通じた税収増を実現するとともに、義務的経費も含めた聖域なき歳出削減を図るなど、経済再生と両立する財政健全化の実現に向けた取組方針が示され、社会保障分野における自然増の見直しや地方財政分野における地方の税収動向等を踏まえた早期の財源不足の解消など、歳出の重点化・効率化を図ることとしています。



 こうした地方経済活性化への取り組みに対して、新たに地方交付税で支援するといった、地方に対してこれまで以上に財政健全化と自立を促進する内容となっており、本町における社会保障改革やTPP(環太平洋連携協定)を巡る動き、東日本大震災復興財源の住民負担など行財政環境の厳しさに変わりはないことから、平成27年度以降も厳しい財政運営が予想されます。

 したがって、地方財政に関わる国や道の動向を注視しつつ、第4期芽室町総合計画の実現を図り、長期的な視点に立った健全な財政運営に努めていかなければなりません。

 
 
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平成25年度決算状況