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 平成23年度普通会計決算の分析 (注)本文中の「増加」「減少」は前年度との比較

平成24年10月9日−

1 普通会計歳入歳出決算概況

 平成23年度の一般会計から地域包括支援センターで行う介護予防ケアプランなどの介護サービス事業勘定費を除いた普通会計ベースの歳出決算額は、108億7,521万円となり、7億2,948万3千円の大幅な増加となりました。これは、平成22年度に措置された国の経済対策による交付金を活用した繰越事業約4億1,800万円を実施したことが大きく影響しています。

 歳入では、町税は法人町民税や固定資産税で減となり、全体で4,669万3千円の減少となりました。また、普通交付税は平成22年度では国の経済対策により、雇用機会の創出や地域資源を活用した経済の活性化を図るための「雇用対策・地域資源活用推進費」の増加が大きく影響しており、2,429万8千円の減少となりました。これにより、経常一般財源(都市計画税は除く)は9,480万7千円減少となりました。

 歳出では、経常経費で人件費や公債費が減少となりましたが、平成22年度からの繰越事業で投資的経費である普通建設事業費が増加したため、全体では7億2,948万3千円の大幅な増加となりました。

 この結果、歳入歳出差引額は1億8,769万2千円で、翌年度に繰り越すべき財源2,258万9千円を差し引いた実質収支は1億6,510万3千円の黒字となり、財政調整基金の取り崩しを行わずに済みました。

2 普通会計歳入歳出決算内訳

【歳入】

 歳入総額は110億6,290万2千円で6億6,659万2千円の大幅な増加となりましたが、平成22年度からの繰越事業で強い農業づくり事業補助金の財源である道支出金の増などが主なものです。

 主要な一般財源の状況は次のとおりです。

 町税の状況は、全体で27億3,842万1千円、4,669万3千円、1.7%の減少となりました。
町民税では、景気低迷などにより経営状況が下降傾向にある企業が多かったことから、法人税割で2,696万6千円、14.9%減少となり、個人分、法人を合わせた町民税総額でも3,084万9千円、2.7%減少の11億2,235万9千円となりました。
また、固定資産税は、工業団地内企業の設備投資などに大きな変化がなかったことから、固定資産税総額で3,412万4千円、2.4%減少の13億8,261万5千円となりました。
 
 地方譲与税と各種交付金は、地方譲与税で988万9千円、2.7%減少、自動車取得税交付金が1,302万円、18.3%減少となり、全体では2,544万9千円、3.6%の減少の6億7,808万9千円となりました。

 本年度歳入の約34.7%を占める地方交付税は、雇用機会の創出や地域資源を活用した経済の活性化を図るための「雇用対策・地域資源活用推進費」や地方税偏在是正による財源を活用した「地方再生対策費」が継続となりましたが、平成22年度で円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策として、国の補正予算より地方交付税等の総額が増額されたことから、普通交付税で2,429万8千円減少し、特別交付税を合わせた合計でも554万2千円減少の38億3,412万3千円となりました。

 以上、経常一般財源(都市計画税は除く)は、町税や普通交付税、自動車取得税交付金などで減となったことから、総額で69億3,345万7千円、9,480万7千円、1.3%の減少となりました。


 特定財源の主な状況は、次のとおりです。

 分担金及び負担金は、1億1,335万6千円で1,779万2千円の減少となりましたが、主なものは道営土地改良事業に伴う受益者負担金1,924万1千円の減少であります。
 また、使用料では、土地改良事業の畑地かんがい用水の給水区域の拡大に伴い、142万9千円の増加となり、全体では121万円増加の3億3,500万6千円となりました。

 国庫支出金のうち、平成22年度からの繰越事業で国の経済対策による交付金事業として、地方消費者行政などの分野に対する地方の取り組みを支援する地域活性化・住民生活に光をそそぐ交付金で895万3千円の増加、地域の活性化ニーズに応じて、きめ細かな事業が実施できるよう支援する地域活性化・きめ細かな交付金で5,481万4千円の増加、子ども手当の支給等に関する特別措置法に基づき、子ども手当支給事業で2,052万7千円の増加となりましたが、前年度に実施した平成21年度からの繰越事業である交付金事業で9,992万6千円の皆減となり、合計では7,104万5千円減少の7億3,081万3千円となりました。

 道支出金は、西子どもセンター建設事業4,871万円、ジャガイモシストセンチュウ蔓延防止対策事業8,580万円がそれぞれ皆増となりました。また、平成22年度からの繰越事業でJAめむろが事業主体の強い農業づくり事業(農業生産総合対策事業)補助金で3億404万7千円の皆増となり、全体では4億3,682万3千円増加の8億9,827万4千円となりました。
 
 財産収入は、土地売払収入(一財)で東栄西旧職員住宅用地の分譲により、9,842万9千円の増加となり、全体では9,727万6千円増加の1億3,365万9千円となりました。

 寄附金では、772万9千円増加の1,444万4千円となりました。主な増加は、老人福祉事業へ500万円があったことによるものです。

 繰入金は、土地開発基金の廃止に伴う繰入れにより、1億5,901万3千円の皆増となりました。また、西子どもセンター建設事業及び芽室消防施設整備事業のための公共施設整備基金からの繰入れにより8,700万円の増加となったことから、2億523万9千円増加の3億785万2千円となりましたが、財源調整のための財政調整基金は取り崩さずに済みました。

 繰越金は、平成22年度からの繰越事業費等充当財源繰越額である4,129万4千円を含む2億5,058万3千円となりました。
諸収入は、3億4,940万6千円で2,758万9千円の増加となりましたが、主な増加は、特別養護老人ホーム建替支援にかかる財源として、北海道市町村備荒資金組合へ納付積立していた還付金9,912万円によるものです。

 町債は、道営ふるさと農道整備事業債は4,940万円の増加となりましたが、臨時財政対策債で7,930万円の減少となったことから、全体では3,020万円減少の6億2,260万円となりました。

【歳出】

 歳出総額は108億7,521万円となり、7億2,948万3千円の増加となりましたが、歳入同様、平成22年度からの繰越事業による普通建設事業費の増加が主なものとなっています。

 経常経費の総額は、89億2,532万4千円で3,276万2千円減少しました。これは、芽室消防施設整備事業(耐震改修事業)など補助費等で2億9,072万8千円の増加となりましたが、平成22年度で3年に1度の負担調整による退職手当組合負担金があったことから人件費で1億2,981万7千円の減少となったことや公共施設整備基金など積立金で2億1,118万4千円の減少となったことが主なものです。
また、経常経費のうち経常的なものの総額は73億5,902万7千円で1,885万2千円の減少となり、充当一般財源も58億6,940万6千円で8,129万4千円の減少となりました。これは、物件費や補助費等で一般財源の充当増加はありましたが、人件費(1億2,444万9千円)や公債費(5,526万4千円)の減少が要因となっています。

 議員・委員等報酬を含めた人件費総額は次ページのとおりで1億2,981万7千円の減少となり、投資的経費充当分を含めた人件費合計でも1億2,775万円の減少となりました。
 職員の退職補充などにより職員給で1,355万円の減少となったことや平成22年度で3年に1度の負担調整により退職手当組合負担金があったことから1億4,072万6千円の減少となるなど、人件費総額では1億2,981万7千円減少の14億7,954万3千円となりました。

23年度 22年度
人件費 1,479,543千円 1,609,360千円 △129,817千円
投資的経費に充当された人件費 9,330千円 7,263千円 2,067千円
人件費 計 1,488,873千円 1,616,623千円 △127,750千円
       
うち職員給与 920,992千円 934,542千円 △ 13,550千円

 義務的経費(人件費・扶助費・公債費)は36億3,164万5千円となり、前述のとおり人件費では1億2,981万7千円減少の14億7,954万3千円、公債費は平成22年度で償還終了となった町債などにより、5,526万4千円減少の10億819万4千円となりました。
扶助費は11億4,390万8千円となり、介護給付費及び訓練等給付費や子ども手当の増など民生費で5,800万9千円増加となり、合計では5,337万8千円の増加となりました。

 消費的経費(人件費・扶助費・公債費・物件費・維持補修費・補助費等)のうち、義務的経費以外の物件費では、総務費において住民基本台帳システム改修委託料で825万円の増加、商工費において人々が集う中心市街地づくり事業による需用費及び役務費で494万8千円の増加など、物件費全体では、3,000万8千円増加の17億2,706万1千円となりました。

 維持補修費は、土木費において除雪体制の見直しによる除排雪費用や橋りょう長寿命化点検費用などが前年度を上回ったことから、3,334万4千円増加の3億5,382万4千円となりました。
また、補助費等については、前述のとおり芽室消防施設整備事業(耐震改修事業)で2億3,987万4千円の増加となり、合計では2億9,072万8千円増加の20億2,158万1千円となりました。

 投資的経費は、19億4,988万6千円で7億6,224万5千円の大幅な増加となりましたが、前述のとおり、平成22年度からの繰越事業でJAめむろが事業主体の強い農業づくり事業(農業生産総合対策事業)補助金や西子どもセンター建設事業などが増加の主な要因です。

 普通建設事業費の主な事業の増減は次のとおりです。
東めむろコミュニティスペース設置工事(設計委託を含み、1,056万7千円皆増)、公営住宅長寿命化型改善工事(1,962万4千円皆増)、緑町公営住宅解体工事(2,199万7千円皆増)、芽室南小学校太陽光発電パネル設置工事(設計委託含み、1,649万5千円皆増)、コミュニティバス購入費(1,937万2千円皆増)、東栄町西旧職員住宅解体工事(用地測量委託、給排水整備工事等含み、2,140万6千円皆増)、西子どもセンター建設工事(外構整備工事、施設用備品等を含み、3億14万4千円皆増)、保健福祉センター外壁改修工事[H22繰越](2,698万5千円皆増)、配水池設置工事(用地測量委託、用地購入を含み、7,285万1千円皆増)、めむろまちの駅設置工事(権利床取得を含み、1,027万6千円皆増)、メムロスキー場人口降雪機購入費(1,438万5千円皆増)、地域介護・福祉空間整備等施設整備事業補助金(コミュニティサロンなごみ、3,000万円皆増)、認知症高齢者グループホーム整備事業補助金(3,000万円皆増)、特別養護老人ホーム建設費補助金(9,912万円皆増)、強い農業づくり事業補助金[H22繰越](3億404万7千円皆増)、電子計算機等購入費(1,115万2千円増)などで増加となり、上美生公営住宅建設工事(設計委託、解体工事含み、4,628万4千円皆減)、芽室西中学校太陽光発電パネル設置工事(設計委託含み、2,032万8千円皆減)、総合体育館アスベスト除去工事(1億479万円皆減)、小規模多機能型居宅介護事業所整備事業補助金(3,165万円皆減)、除雪専用車購入費(3,112万2千円減)、郊外地道路新設改良工事(1,448万5千円減)、市街地道路新設改良工事(1,165万7千円減)などで減少しました。
 なお、昨年の台風により被害を受けた道路橋りょう及び林業施設や土地改良施設などの災害復旧事業として、1億3,289万8千円、1億845万4千円の増となっています。

 その他経費として、積立金については、前述のとおり3億3,280万4千円で2億1,118万4千円の減少となっていますが、公共施設整備基金積立金2億1,762万5千円の減少が主なものです。

 また、投資及び出資金・貸付金は1億2,362万6千円、1,111万2千円の減少で、大学等奨学金貸付金720万円の減少が主なものです。

 繰出金は3,284万3千円減少の7億3,478万3千円となりました。
特別会計への繰出しは、介護保険特別会計で764万円、後期高齢者医療特別会計で316万4千円それぞれ増加となりましたが、国民健康保険特別会計で239万5千円、公共下水道特別会計で1,293万3千円、簡易水道特別会計で1,633万5千円それぞれ減少しました。
 なお、普通会計ベース決算とするため、介護サービス事業勘定会計への繰出しが1,982万円で1,008万円減少しています。

3 主要指標及び資産負債残高

★経常収支比率:〔79.4%〕 0.8%の増加

 比率の分母となる歳入経常一般財源は、地方譲与税で988万9千円の減少、各種交付金のうち、自動車取得税交付金が1,302万円の減少となりました。また、町税においても法人町民税や固定資産税の減少により、町税合計で4,742万2千円減少するとともに、地方交付税では平成22年度で円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策として、国の補正予算より地方交付税等の総額が増額されたことが要因となり、普通交付税で2,429万8千円減少したことから、合計69億3,345万7千円で9,480万7千円の減少となりました。
なお、臨時財政対策債4億6,020万円を加えた合計では73億9,365万7千円で1億7,410万7千円、2.3%の減少となりました。

 比率の分子となる歳出充当経常一般財源は、芽室消防署の耐震改修に伴う施設整備事業や病院事業会計負担金及び補助金の増により補助費等で4,843万円、スクールバス運行業務委託経費や公営住宅借上料の増により物件費で4,495万1千円それぞれ増加となりましたが、公債費で5,526万4千円の減少、人件費では平成22年度で3年に1度の負担調整により退職手当組合負担金があったことから1億2,444万9千円の大幅な減少となりました。
この結果、合計では58億6,940万6千円、8,129万4千円、1.4%の減少となり、比率の分子となる歳出充当経常一般財源は1.4%減少しましたが、分母となる歳入経常一般財源が2.3%減少したことから、経常収支比率が増加することとなりました。

★基金積立金残高:〔43億8,691万3千円〕
                         1億8,396万5千円の増加

                             (地方財政状況調査ベース)

主なものは、公共施設整備基金積立(1億9,364万6千円増)、減債基金(1,212万円減)となっています。

<主要残高>
 財政調整基金 1,141,574千円
 減債基金 413,299千円
 公共施設整備基金 2,212,385千円
 地域福祉基金 218,795千円
 地域振興基金 170,660千円
 農業振興基金 143,891千円
 その他 86,309千円
 基金 計 4,386,913千円
   
 (参考)備荒資金普通分残高 117,895千円
        〃  超過分残高 972,839千円

★地方債残高:〔82億691万1千円〕
                    2億2,535万8千円の減少

 起債残高の減少については、元金償還が8億4,795万8千円に対し、発行額が6億2,260万円であったためです。
 なお、平成24年度の起債発行予定額は9億1,920万円(H22繰越を含む)であるのに対し、元金償還額約8億5,100万円のため、平成18年度以降減少している起債残高は増加となります。

★公債費比率:〔7.8%〕 1.2%の減少

 比率の分子である元利償還金の減少(5.2%減)や災害復旧費等に係る基準財政需要額算入公債費の増加(6.8%増)などにより、公債費比率は1.2%減少の7.8%となりました。  また、起債制限比率は1.3%減少の6.5%、公債費負担比率は0.8%減少の11.5%となりました。

★財政健全化法に基づく指標

 平成19年6月22日公布された地方自治体の財政の健全化に関する法律については、健全化判断比率及び資金不足比率の算定並びに公表等に関する規定が平成20年4月1日から施行されています。
 指標の公表は平成19年度決算から、財政健全化計画の策定の義務付け等は平成20年度決算から適用されています。
 平成22年度決算に基づく各指標は次のとおりです。
 なお、平成23年度決算に基づく指標いついては、8月初旬に算定するため確定後、監査に付す予定であります。

*平成22年度決算に基づく指標
  芽室町

早期健全化基準

財政再生基準

備 考
@実質赤字比率 該当なし 13.94% 20%  
A連結赤字比率 該当なし 18.94% 30%  
B実質公債費比率 11.6% 25% 35% 18%以上
起債許可団体
C将来負担比率 26.4% 350%  
注)連結赤字比率の財政再生基準については経過措置があり、平成20年度
  及び平成21年度は40%、平成22年度は35%、平成23年度以降は30%。

 普通会計、公営事業会計で実質赤字が発生した会計はないため、@及びAの指標は該当しません。
 実質公債費比率については、前年度から2.5%減少の11.6%となりましたが、公債費比率同様の理由のほか、公営企業債の償還に充当する繰入金の減少が主なものです。
 なお、18.0%以上の起債許可団体になると実質公債費負担の適正な管理のため公債費負担適正化計画を策定しなければなりません。

4 まとめ

 平成23年度の決算状況を見ますと、町税や地方交付税などの減により経常一般財源は7,410万7千円、2.3%の減少となりました。
 このことから、経常収支比率は0.8%上昇し、財政の硬直化が進む結果となりました。

経常一般財源の割合では普通交付税が約48%、町税が約36%を占めており、景気の先行きが不透明であることや国による交付税の算定根拠となる基準財政需要額のあり方検討など、継続的な一般財源の増は見込めない状況にあります。また、起債償還額及び起債残高は減少傾向が予想されるものの、中心市街地住宅借上事業などの債務負担行為による履行しなければならない経費が増加することや、公共施設の耐震化を含めた大規模改修や地域集会施設の再整備といった財政負担が見込まれることから、今後においても、財政の硬直化は予断を許さない状況が続くと予想されます。

 こうした中、歳出全体に占める物件費や補助費等の割合が高いことから、これら経費の抑制を図るとともに、地方公共団体の財政の健全化に関する法律にある自治体としての財政状況を示す4指標も鑑み、公債費に準ずる債務負担行為の額や公営企業債の償還の財源に充てられたと認められる繰入金など、義務的経費を含めた消費的経費の削減や特別・企業会計の健全化を進め繰出金の減少を図るなど、より一層の事業の厳選と歳入に見合った財政運営が求められます。

 国では財政運営戦略を閣議決定し、平成25年度までの基礎的財政収支対象経費を維持することとしていますが、平成26年度以降は見通しが立っておらず、今後進められる社会保障・税一体改革に伴う消費税率の引き上げや東日本大震災復興財源の住民負担、TPP(環太平洋連携協定)による影響など国・地方自治体を取り巻く厳しい行財政環境に変わりはなく、平成25年度以降は更に厳しい財政運営となることが予想されます。

 したがって、地方財政に関わる国や道の動向を注視しつつ、第4期芽室町総合計画の実現を図り、自主・自立のまちづくりを進めるためにも長期的な視点に立った健全な財政運営に努めていかなければなりません。

 
 
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平成23年度決算状況