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 平成15年度普通会計決算の分析

平成16年9月28日−

1 普通会計歳入歳出決算概況

 一般会計では平成になってから初めて100億円を切り、94億9,500万円でスタートした平成15年度予算であった。一般会計、新嵐山スカイパーク特別会計、公共用地先行取得事業特別会計の3会計合わせた普通会計ベースでは、14年度からの大規模繰越事業(めむろてつなん保育所建設と道営土地改良事業の計463,026千円)があったことや、芽室農協実施主体の馬鈴しょ選別ライン更新事業補助(391,270千円)、台風10号・十勝沖地震の災害復旧事業費(80,473千円)等を追加補正したため、歳入歳出共に前年度を上回ったが、14年度からの繰越事業を除く実質決算規模は減少している。
 また、農業所得の伸びによる個人・法人町民税の増加と、地方交付税の減少幅が予想より少なく一般財源が確保できたことと、人件費・投資的経費を中心に歳出を抑制した結果として、実質収支は、144,782千円となり必要な額を確保でき、基金等資産の取崩しを行わずに済み、実質単年度収支も16,625千円の黒字となっている。
 しかし、16年度以降も、地方交付税収入の減少に伴い、予算決算規模の縮小に向かわざるを得ない。特に16年度は、普通交付税が478,805千円も減少し当初予算に達しないことや、その他の留保財源が期待できないため、一般財源の伴う補正予算を抑制し、財務体力の温存に努めなければならない。


 
2 普通会計歳入歳出決算内訳

【歳入】

 歳入総額は11,054,404千円で97,519千円増加となったが、主要一般財源の状況は次のとおりである。
 町税の状況は、農業所得が好調だったため町民税総額で127,528千円増加(個人86,951千円増、法人40,577千円増)となった。固定資産税は評価替えの年であったため50,463千円減少、その他税についてはほぼ横ばいとなった。
 地方譲与税と各種交付金は、制度改定や景気の底入れ傾向から一部増加に転じ全体で44,236千円増加となった。
 歳入の約4割を占める地方交付税は普通・特別合わせ211,804千円の減少となった。普通交付税は当初571,003千円減少と見込んでいたが208,573千円の減少にとどまった。今後においても三位一体の改革により普通交付税、特別交付税共に削減が予想されるため、更なる歳出の削減を進め「歳入に見合った歳出」とした財政運営を目指す必要がある。
 以上、町税の伸びと普通交付税の減額幅が予想よりも少なかったため、当初予定していた財政調整基金の230,000千円取り崩しを取りやめ、40,205千円積み増しすることができた。
 特定財源の主な状況は、次のとおりである。
 分担金及び負担金は道営土地改良事業量の減少による受益者負担金の減少。使用料及び手数料は「ごみの有料化」により40,995千円の増加となった。国庫支出金が大きく増加しているが繰越事業である保育所建設事業補助と障害者支援費制度導入によるものである。道支出金はほぼ前年度並みとなっているが、保育所建設補助、芽室農協事業主体の馬鈴しょ選別ライン更新事業が含まれているため、実質的には投資的事業の完了などにより大幅な減少となっている。
繰入金は、中小企業損失保証基金の廃止により10,017千円を一般財源として繰り入れた。また、減債基金、人材育成基金、地域振興基金の一部を特定事業の財源に充当したほか、財源調整のために財政調整基金を取り崩さずに済んだ。
 諸収入の大きな減少は、14年度に御影地区国営土地改良事業の繰上償還(5億円)の財源として、備荒資金組合から214,000千円取り崩したが、15年度はなかったためである。
 町債は、繰越事業である保育所建設事業債(253,500千円)があるため総額で増加となっているが、一般財源が確保できたことから当初予定していた公営住宅債、保育所建設事業債(15年度分)の借入を取りやめるなど通常建設事業債の発行額の減少に努めた。ただ、臨時財政対策債発行額は147,300千円増加しており、財源補てんのための起債発行が増加した。

【歳出】

 委員報酬等を含めた人件費では、議員定数の減、委員報酬の改定、退職職員の不補充、人事院勧告に基づく職員給与削減により、投資的経費充当分を含めた合計で111,726千円の減少となった。
なお、通常の職員給与は64,291千円の減少となった。


    15年度     14年度
人件費 1,873,703千円 1,977,503千円 △103,800千円
投資的経費に充当された人件費 18,421千円 26,347千円 △ 7,926千円
人件費 計 1,892,124千円 2,003,850千円 △111,726千円
       
うち職員給与 1,287,764千円 1,352,055千円 △ 64,291千円


 義務的経費、消費的経費は共に増加した。歳入一般財源が減る中、義務的経費(人件費・扶助費・公債費)は、人件費と公債費は減少したが、扶助費が障害者支援費制度導入により大幅に増加となったため、合計では35,214千円増加となった。
 また、消費的経費(人件費・扶助費・公債費・物件費・維持補修費・補助費等)の支出も増えている。義務的経費以外の物件費、維持補修費は行革効果により減少したが、補助費等が大きく増加している。これは、一般財源が確保できたことから備荒資金組合に7億円を積み立てたことによるもので、消費的経費は実質減少している。


    15年度     14年度
義務的経費 3,736,575千円 3,701,361千円 +35,214千円
消費的経費 7,421,209千円 6,910,575千円 +510,634千円


 投資的経費(普通建設事業費)は、14年度からの大規模繰越事業(めむろてつなん保育所建設と道営土地改良事業の計463,026千円)があったものの、南地区コミュニティセンター本体工事、御影地区国営土地改良事業繰上償還、国民宿舎建物等改修工事など完了期となった事業が多く大きく減少となった。
 また、台風10号による土地改良施設(明渠排水)災害復旧事業が補助対象となったため災害復旧事業費として分析決算した。(平成5年度の釧路沖地震以来)
 その他経費として繰出金は、56,023千円の増加となった。特別会計への繰り出しは、国保会計で34,623千円、下水道会計で24,123千円の増加となるなど、集落排水会計以外の繰出金がすべて増加している。


 
3 主要指標及び資産負債残高
    
★経常収支比率:4.2%の減少。

 比率の分母となる歳入経常一般財源は、普通交付税で208,573千円の減少となったものの、町税で79,166千円、地方譲与税ほか諸交付金で44,236千円、減税補てん債と臨時財政対策債で146,600千円の増加により合計では、57,878千円増加となった。
 比率の分子となる歳出経常一般財源は、コスト意識の発揮と行政改革の推進により、扶助費と繰出金を除き、人件費をはじめ全ての費目において減少したことにより、大幅に改善した。
 しかし、この傾向が今後も続くとは考えられず、経常一般財源の減少と義務的経費の比率が上昇していくことは確実で、16年度以降は、臨時財政対策債の発行減や地方交付税の更なる減少が見込まれ、経常収支比率は悪化していくものと予測する。

★基金積立金残高:4,569千円の減少。(特定目的基金含む)

 主な増減は、財政調整基金積立(40,205千円)、減債基金取り崩し(35,802千円)、中小企業損失保証基金の廃止繰入(10,017千円)となっている。その他の基金については留保財源充当により取り崩しを行わなかった。
 備荒資金については、超過分として700,000千円を追加納付した結果、15年度末の残高は普通分で106,417千円、超過分で2,235,058千円となった。


<主要残高>
 財政調整基金 921,891千円
 減債基金 581,174千円
 ふるさと創生基金 392,017千円
 地域振興基金 133,965千円
 地域福祉基金 214,945千円
 その他 151,165千円
 基金 計 2,395,157千円
   
 (参考)備荒資金普通分残高 106,417千円
  〃  超過分残高 2,235,058千円


★地方債残高:42,286千円の減少。

 発行額が増加したものの、償還額が上回っており、残高の減少が続いている。ただ、15年度発行額のうち62%が一般財源補てんの起債(臨時財政対策債、減税補てん債)で占められており、事業に充当する起債は全体的に抑制傾向にある。
 16年度も発行額が償還額を下回ると思われ、残高が減少する見込みである。財政規模の縮小に伴い、引き続き事業に充当する起債を含め、残高の抑制を行う必要がある。


 
4 まとめ

 15年度だけを見ると、健全な財政運営に見えるが、公共施設の整備が一定程度終了していることから、今後の維持管理費の増大や施設改修等が課題となることが予想される。
 さらに、一般財源の増は今後においても見込めないことから、歳出全体に占める公債費の割合が大きくなっていくことから厳しい財政運営になっていくことは確実である。
 また、16年度に認可保育所運営費の国庫負担・道負担が廃止されるなど、今後進められる三位一体改革の国庫補助負担の削減と税源移譲、国庫負担廃止に伴う北海道負担の廃止、更に道財政立て直しプランによる道単独補助の削減も一部出ており、16年度以降は更に注意が要る。
 
■資料■


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平成15年度普通会計財政の分析
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平成15年度決算状況