農家の家族経営協定について(平成15年 3月号) 芽室町長 常山 誠

 平成11年成立した食料・農業・農村基本法(新農基法)は、第26条で農村女性の役割を評価し、女性の農業経営や活動への参画を国が責任を持って推進することをうたっています。
 農水省は、この新農基法や同時期に成立した男女共同参画社会基本法を受け、農山漁村男女共同参画推進指針をまとめました。この中で、女性の地位向上のため、自治体にさまざまな取り組みを求めております。この中で特に注目されるのは、家族経営協定の促進です。協定の内容は、農家内での労働時間や休日等の労働条件、経営や家事の役割分担、個人毎の給料、経営移譲後の経営主への慰労金支払い等について書面にし、押印するものです。
 この協定は、法的に定められた制度ではありませんが、契約としての効力は当然あります。また、この協定により、後継者の経営意欲の向上と責任の自覚、親の老後の保証、女性の地位向上などに大きく貢献しており、全国の農業委員会でも普及に力を入れています。
 この制度は、昭和53年から始まり、現在まで道内では3,790戸の農家で締結し、その締結率は全農家の5.5%です。
本町では、392戸の農家が締結し、締結率は54.3%で、その戸数・率ともに群を抜いた全道一となっています。「家庭内で余り細かなことまで取り決めるのはどうか」という農家が多いのも事実です。しかし最近の農家のお嫁さんは、都会のOL出身がほとんどで、給料は自分で自由に使っていました。ところが農家のお嫁さんになった途端、自由になるお金がなくなるのはふびんなことです。ぜひ月給がお嫁さんの口座に振り込まれる経営が多くなることを期待しています。
 また、女性の方も経営計画の樹立等に参画し、自負心を持ってもらうことのできる家族経営協定の重要性を農家の方が再認識して頂き、本町を名実ともに全道に誇れる近代的農業の町にしたいものです。


 


芽室西中生との意見交換会について(平成15年 2月号) 芽室町長 常山 誠

 私は昨年12月18日、芽室西中の3年生68人と同校体育館で、総合学習の時間を利用して「これからの芽室を考える」というテーマで意見交換会を行いました。3年生は6月から、まちづくり、産業振興、イベント、福祉、環境など14のテーマに分かれて、役場や商工会、各企業などの取材と関係資料等を調べ、11月下旬町に対し、まちづくりに対する新たな提案や既存事業の改善等について意見提出がありました。その主な内容と、それに対する町の回答は、既に本誌1月号で紹介しました。その総合学習の締めくくりとして意見交換会が開かれたものです。

 学習したテーマの内容は、広範多岐にわたり、私ども大人ではふだん気づかないような、数多くの貴重な提案がありました。また、町の回答に対しても鋭い指摘や質問も受けました。私の中学3年生頃を振り返ってみますと、今回の提案や質問等の内容は、当時では想像できないようなレベルの高いものが数多くあり、西中生の優秀さを再認識しました。私は今回の意見交換会を通じて、21世紀の芽室町を担っていただく中学生の皆さんのまちづくりへの関心の高さと積極的な参画意識を肌で感じ、大変うれしく、また頼もしく感じました。有意義な機会を設けていただいた校長先生及び担当の先生に感謝しています。今回の貴重な提言等は、今後のまちづくりに出来る限り生かして行きます。

 3年生の皆さんにとっては、間もなく中学校生活を終え、新しい出発をされますが、今後とも夢と希望をもって、それぞれの目指す道への実現に向けて努力されますことを期待しています。



 


今年の町政の主な課題(平成15年 1月号) 芽室町長 常山 誠

 新年明けましておめでとうございます。新しく迎えた平成15年が町民の皆様にとって、健康で幸せな1年になることを願っています。

 今年1年、本町の町政にとって予想される主な課題・事業は次のとおりです。
@本町が国の方針に沿って、合併の道を選ぶか、単独で生き残りの道を選ぶか、重大な決断をしなければならないこと。その判断は、行政や議会だけでなく、全町民で芽室の将来を考えなければならないこと。
A厳しい町財政を乗り越えていくため、町特別職と職員の人件費を初めて減額するほか、職員定数を削減する本格的行財政改革に取り組むこと。また、ごみ処理の有料化、地域生活館や福祉館の有料化など町民の皆様にも負担増のご協力をいただかなければならないこと。
B東芽室地区宅地開発の本格的着工と一部分譲(坪当たり平均55千円)を開始すること。
C鉄南地区にコミセン(地域公民館)と保育所を新築すること。
D一般会計収入の4割以上を占める国からの交付税が、近年大幅に減額されているので、15年度一般会計総額は、14年振りに100億円台を割る超緊縮型にならざるを得ないこと。

 以上のように、今年は町政にとって極めて厳しい課題等に直面しております。町民や議員の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 このほか今年は、議員定数が4人減少し、18人となる町議会議員の選挙が4月27日に予定されています。


 


ふるさとめむろ会について(平成14年12月号) 芽室町長 常山 誠

 ふるさと芽室会は、東京(会員298人)・札幌(会員405人)・旭川(会員49人)・大樹(会員95人)に設けられており、毎年、総会や懇親会、パークゴルフ大会、ふる里会だより発行など、会員相互の親睦交流や情報交換を行っています。これらの毎年の総会・懇親会には、町をはじめ議会、農協、商工会等の役員のほか、一般町民の参加を募り、毎回20人程度が出席し、各地域で活躍をしている会員の皆さんと懐かしい思い出話や近況報告等を交わしながら、楽しいひと時を過ごしています。また、本町からは出席者会員に対し、芽室特産の農産物とその加工品、お菓子等を持参し、大変喜ばれています。
 私は、この会には極力出席し、会員の皆様から、まちづくりに対する提言や情報をお聞きすることにしています。今年は10月18日開催の旭川めむろ会に出席し、大変有意義なひと時を過ごしてきました。その中で、特に印象的なお話を伺いましたので紹介します。@自分は道内第2位の人口36万人の旭川に住んでいるが、都会人には芽室のような人情味がないので、定年退職後は身内の住んでいる芽室に帰りたい。A身内が公立芽室病院や特別養護老人ホームにお世話になっており、帰省の際に見舞っている。自分も福祉関係の仕事をしているが、旭川に比べ芽室の施設の対応は親切である。特に病院医師の入院患者への対応では、患者と同じ目線で話を頂いていることに大変感謝している。B町広報誌「すまいる」の内容が実にすばらしく、地元の広報誌と比べものにならない程立派だ。毎月送付されてくるのを心待ちにしている。
 以上のようなお褒めの言葉を頂きました。私としては、こうした言葉に決して驕(おご)ることなく、町民やふるさと会員の皆様が、喜んで安心して住んで頂けるまちづくりに向けて、なお一層努力してまいります。 


 


農業後継者に花嫁紹介を(平成14年11月号) 芽室町長 常山 誠

 私は毎年、冬から春にかけて楽しみの行事が増えます。その理由は、農業後継者の結婚祝賀会に招かれる機会が多くなるからです。最近は非婚化・晩婚化が進んでおりますが、サラリーマン等と異なり、日本農業は家族経営で成り立っていますので、農業後継者には良き伴侶が必要です。
 ところが近年は、若い女性の方に農業の本質、すなわち大切さ、楽しさ、すばらしさ等が十分理解されず、農業後継者の花嫁不足が全国的に深刻な問題になっています。私は道職員時代に農政部勤務が長かったこともあり、全道の農村を回りましたが、芽室町ほど営農・生活条件に恵まれた地域はありませんでした。道内農村の中には、こうした条件に恵まれず、年間の結婚件数が1〜2人、年によっては0のまちがある中で、本町は毎年15〜20人の実績があります。この数は全道トップクラスですが、それでも花嫁不足の状態です。
 町民の皆さん、21世紀は食料・農業の時代と言われています。その中で期待されているのが北海道であり、特に大規模な近代的機械化経営が展開されている十勝農業です。農業は景気等に左右されることなく、一番安定した産業です。このため、私は結婚祝賀会の祝辞で常に申し上げる言葉は、「最も将来性のある農業を、天職として賢明な選択をされたお2人に心から祝福の拍手を送ります」です。
 町民の皆さん、本町の大切な基幹産業の農業に関心のある独身女性をご存知の方は、花嫁業務の窓口である町農業委員会事務局へ紹介してください。この紹介が縁で農業後継者とゴールインした場合は、紹介者に町・農協・後継者から総額30万円の謝礼金を差し上げます。町民の皆さんのご協力をお願いします。


 


高齢者の社会参加について(平成14年10月号) 芽室町長 常山 誠

 近年、我が国では少子高齢化が急速に進んでいます。その理由は、出生率の低下により子どもの数が減少している反面、長寿化が進み高齢者が増加しているからです。高齢者とは、65歳以上の人を指し、総人口に対する高齢者の割合を高齢化率と言い、全国平均で昨年17%に達し、本町でも現在19.8%となり、間もなく20%を超えます。
かつて高齢者は、社会的弱者として静かに老後を過ごすのが理想とされておりました。しかし、それは平均寿命が50年及び60年の時代の考えです。ところが、現在は80年で世界一の長寿国となりました。このため国は、平成12年版厚生白書で「新しい高齢者像を求めて」という章を設け、「高齢者を弱者とみる画一的な見方を払拭し、長年にわたって知識・経験・技能を培い、豊かな能力と意欲をもつ者として捉えることが、高齢社会をより豊かに活力あるものにしていくことにつながる」と述べています。
 たしかに高齢者の方は、年齢的な関係等から病気治療や介護等を必要とする方は約2割おります。しかし、残り8割の方は、いわゆる「元気老人」といわれる方々です。こうした皆さんのほとんどの方は、自分の趣味や生きがい等に打ち込み、悠々自適の生活を送られております。
 しかしその時間の一部を割いて、長年培って来られた豊かな知識・経験と優れた特技等をボランティア活動の一環として、是非社会に還元して頂きたいものです。本町でもすでにこうした活動に参加・協力されている方もおられます。今後はもっと多くの高齢者の皆さんの自発的善意により、高齢者世帯への助け合い運動、福祉施設等への慰問や介護支援、花づくりや清掃等の環境美化、子どもたちへの芸能・文化・スポーツ等の指導、高齢者就労センターや町内会活動等がこれまで以上に活発になり、私たちの芽室町を住みやすい活力のあるまちにしていきたいものです。元気な高齢者の皆さんのご理解とご協力をお願いします。


 


合併問題について考えましょう(平成14年 9月号) 芽室町長 常山 誠

 地方自治体にとって当面の最大課題は、市町村合併問題にどう対応していくべきか、ということです。国が進める合併の狙いは、国・地方自治体の危機的財政事情や少子・高齢化、地方分権の流れの中で、市町村の行財政機能を強化するとともに、行政組織の統合による経費の節減・効率化をめざしています。
 本町でも最近3年間で地方交付税(使途が限定されていない国の補助金)が、10億円削減されました。この額は町税の5割に相当するもので、今後さらに削減されるのは必至の見通しです。また国は、合併した自治体の交付税は一定期間余り減らさない有利な取り扱いをするほか、合併補助金や合併特例債で面倒を見るとのことです。
 各自治体には、地域独自の歴史・文化・伝統があり、好んで合併を望むところはないと思います。しかし、国も地方もかつてない厳しい財政事情に直面していますので、各自治体では、経営が苦しくとも行政と住民が知恵を出し合い、ともに汗を流して、痛みを共有しながら独自のまちづくりの道を選ぶのか、または国が用意した施策を活用し、まちづくりを進める合併の道を選択すべきか、いま重大な岐路に立たされています。
 いずれにせよ合併の是非は、住民の皆さんの意向を尊重しなければなりません。このため、本町ではこれまで広報誌で情報を提供して来ましたが、9月の広報誌と同時に別冊で、合併に関する皆さんの具体的判断材料を提供させて頂きました。この内容を是非お読みになって、後日町内12か所で住民説明会を開催しますので、その際に疑問やご意見等をお聞かせください。またホットボイス等でも結構です。私としては、これらのご意見を最大限に尊重して町の考えをまとめ、町議会に合併の是非等について相談していく考えです。


 


苦情は利用者からの贈り物(平成14年 8月号) 芽室町長 常山 誠

 役場は町内で最大のサービス産業であり、多くの窓口や施設をお客さま、すなわち町民の皆さまにご利用頂いています。しかし、お客さまから町に対し、利用に関する様々な苦情や注文等について、ホットボイスはがき、電子メール、ファクス等で寄せられています。
 こうした苦情等については、投書者が明らかな場合には、必ず回答させて頂いています。匿名のものについては回答できませんので、できる限り連絡先を記入して下さい。投書の守秘義務は必ず守ります。また、投書の中には一部誤解や法的または予算的制約等から、お客さまのご要望等に応じられない場合もあることを、ご理解願います。
 私は「苦情は利用者からの贈り物」と心がけるよう職員を指導し、投書に関するサービス内容の点検や改善向上等に努めております。また、サービスの基本は、常にお客さまの立場になって、心から親切な対応をさせて頂くこと。そして給料は、お客さまである町民の皆さまから頂いていることを常に感謝しながら、日常業務に当たるよう指導しております。しかし、私の指導の至らない点もあり、今もなお、このことを十分理解していない職員が一部にいますので、今後とも指導の徹底に努めてまいります。
 町民の皆さまからの苦情等もありがたいのですが、元気のある住みやすいまちづくりに役立つ建設的な提案も、是非お待ちしております。



 


2期目の4年間を振り返って(平成14年 6月号) 芽室町長 常山 誠

 私は、7月18日で町長としての2期目4年間の任務を終えることになりました。この間、町民の皆さまをはじめ、町議会議員、後援会役員、町職員など、多くの皆さまにご指導、ご支援、ご協力を賜りながら、何とか町政を担当させていただいたことに、心から感謝とお礼を申し上げます。
 この4年間には、開町百年記念式典の開催や21世紀の幕開けなど歴史的な出来事がありました。また、地方分権制度の導入、国及び地方自治体の財政危機、デフレ不況の進行など町政を取りまく環境も大きく変化しました。
 こうした中で本町も厳しい財政事情に直面しましたが、町議会議員や町民の皆さまのご協力をいただきながら、次の主な事業を実施することができました。
 大型堆肥センターの建設着手、芽室駅前再開発ビルのオープン、本通街路整備と商店街近代化事業の推進、新嵐山スカイパークの宿舎改築と運営の民間委託、子育て支援センターの開設、保育料の軽減、公立芽室病院の増改築と眼科・耳鼻咽喉科の開設、アットホームめむろの法人化支援、高齢者ふれあい交流センターの開設、学校給食センターの改築、ふるさと歴史館の建設、教育指導助手の配置、情報公開制度の制定、クリーンめむろ大作戦の推進、東芽室地区宅地開発の着手などです。
 この4年間、町政推進にご理解とご協力をいただいた多くの関係者の皆さまに、改めてお礼を申し上げます。
 


 


新嵐山スカイパークの新たな出発(平成14年 5月号) 芽室町長 常山 誠

 昭和50年に町民の福利厚生施設、町の観光拠点、町民雇用の場、そして、未来に残したい野草の宝庫としてオープンした町営新嵐山スカイパークは、近年レジャーの多様化や施設の老朽化などにより利用者の減少が著しく、加えて官民の運営ノウハウの差などにより、毎年大幅な赤字経営を余儀なくされてきました。
 このため、町民の方々との意見交換や町議会での調査・審議などを重ねた結果、本年4月から現有施設の最小限の改修(各部屋にトイレ・風呂・洗面所や冷房施設設置、エレベーター設置など)を行い第3セクターの新会社「めむろ新嵐山(株)」に運営・管理を委託して、新たな出発をしました。レストラン、日帰り宴会、バーベキュー、パークゴルフ場は5月3日にオープンし、また宿泊部門は5月26日にリニューアルオープンします。
 めむろ新嵐山株式会社は、町が100%出資し、役員は監査役の1名を除き、私をはじめ町職員ですが、現場運営の責任者は、伊藤支配人ほか全社員が民間人です。今後は、従来とかく批判の多かった役人商法とは異なり、民間経営ノウハウを十分生かし、お客様に満足していただけるようサービス向上に努力してまいりますので、町民のみなさんのご利用を心からお待ちしております。
 一人でも多くのお客様がご利用いただければ、その分スカイパークの経営収支が改善され、その財源を町民のみなさんが求める他のサービス事業に振り向けることができるのです。全町民のみなさんがセールスマンになって、町外のお知り合いの方にもPRされますことをお願いします。
 


 


平成14年度スタートにあたって(平成14年 4月号) 芽室町長 常山 誠

 長引く経済不況、相次ぐ企業倒産、国および地方自治体の危機的財政状況の中で、本町の平成14年度町政がスタートしました。このような厳しい環境下にありますので、本町の行政経営も大きな変革を求められております。
 まず第1には、地方交付税の削減や町税の減収により、本町の財政事情が悪化し、町民の皆さんへの各種サービスを提供する財源が大幅に減少しております。
 このため、一般行政経費の節減や各種事務・事業の総点検による廃止・合理化、町長など特別職報酬および職員給与費などの見直し、各種公共施設使用料などの改定・有料化などにより、自主財源の確保に努めなければなりません。
 第2は、本年4月から新しい学習指導要領がスタートしました。この狙いは、「ゆとり」の中で「生きる力」を育(はぐく)むことを目的に、完全学校週5日制や学習の基礎・基本の徹底、体験活動の尊重、総合的な学習の時間の創設などが含まれています。
 一方、父母などから子どもの学力低下に対する強い懸念があることも事実です。このため、行政や学校もこうした課題を真摯(しんし)に受け止め、問題点を不断にチェックしながら、その対応策を検討していく必要があります。
 第3は、地方分権や財政危機など環境が変化していますので、本町のまちづくりのあり方や将来方向を定めていく必要があります。その選択肢の一つにある市町村合併について、本町はどう対応していくべきか、その議論は避けて通ることはできません。
 以上のような重い課題を抱えた平成14年度です。これらの対応策について、町民のみなさんと率直な意見交換などを行っていきたいと思います。