芽室町特別支援教育懇談会とのそよ風トーク

平成21年9月18日(金)  19時から
あいあい21 2階会議室

■出席者
・芽室町特別支援教育懇談会 10人
・町 町長、保健福祉課長 (記録 広報広聴係)

○町長から挨拶後、事前にいただいていた質問に対する回答を町長が説明。

(挨拶要旨)

 子どもたちの個性を大切にして、人格を形成するベースをつくりたい。一人ひとりに合った教育が必要で、その支援を行政が行っていく。職員も勉強を重ねて頑張っているので、保護者の皆さんと一緒に歩んでいきたい。今日の意見交換での内容を今後の参考にさせていただきたい。

(事前に提出のあった質問内容)
現在の発達支援システムにおける芽室町での連携取り組み状況は?
就学期の「個別支援計画」に対し、芽室町の共通支援計画表の作成は考えることができないか
産業振興課の発達支援システムへのサポートや協力は欠かせないものだと保護者は考えますが、産業振興課は普段どんな業務をしていて、どこまで協力を期待していいのでしょうか
産業振興課でも障がい児・者の職場体験実習の受け入れをお願いしたいのですが、予定があれば教えてください。
障がいを持つ人が職場訓練できるところが圧倒的に不足していると思いますが、そういう人の臨時職員採用や業務委託など、もし計画があれば教えてください。
自立支援協議会は、障がいのある方の生涯にわたるサポートを考えていただけるところだと思っているのですが、進捗はどうでしょうか

【上記回答説明後、19:43から意見交換】

意見
芽室町役場として就労支援を行ってくれるのはいいと思う。
ただ、不景気であり中小企業は、障がい持っている方は使いたくないというのが正直な部分であると思う。そこで提案がある。芽室町には、シルバー人材センターがあるが、障がい者が登録するような人材センターがあれば、企業も安心してそこから人材を派遣してもらうような流れになるのではないか。企業では、体験ではなく雇うということになると大きなことだと思う。

町長
ご指摘のとおりである。人材センターの件は、人材派遣法という法律との兼ね合いがあるのが現状である。今年の2月に開催した講演会で日本理化学工業の現状を聞かせていただいた。その企業は最初は体験で1週間だけ障がいを持った方を受け入れた。そこでは、機械等に色分けをするなどの工夫をして、危険なものは色で教えた。もともと集中力は高い方が多かったので、その子の持っている個性を引き出していった。ただ、その壁を越えるのが大変である。全国的には就労支援センターは増えていて、それを町がやるのか企業や第3セクターでやるのか、課題はあると思う。沖縄の那覇市に有名な「ミラソル会」というのがあり、障がい者の職業支援をするNPOとして活動している。全国にも多々事例が出てきているので情報は収集したい。

意見
十勝には「だいち」という団体がある。そこで実習体験を行わせていただいたり、ハローワークと話し、就労につながるケースもある。地元にもこういう団体などがあるとうれしい。

町長
今回は町が行う職場実習は時給830円とするが、雇用の法律も厳しい。このまちに住む人たちにどうサービス提供していくかを考え、ハローワークとの関係も調整しながら芽室の人のために尽力したい。

意見
時給830円の算出根拠は。

町長
役場の臨時職員の時間給である。
意見
オークルでは月7000円をいただいているが、その子たちが、時給でそれだけの高額をいただくことに少し疑問な部分もあり、心配でもある。

町長
体験だけではなく職業をしていただくので対価をお支払いするという考えである。それを働く方も認識していただけるようにしたい。雇用するということなので、授産施設とは少し違う部分がある。ご意見の趣旨はよく分かるが、対価として賃金をお支払いしたい。

意見
時給830円なら自分が働きたいと思った(笑)。友達と話したときに実習や体験は途中で途切れてしまう。役場だからやってくれるが、企業では厳しいと思う。サービス残業は当たり前の世界で最低賃金以下の人もいるので、この額を経験すると実際企業に出たときにどう思うかなと考える。

町長
懸念はあり否定はしないが、役場と企業の違いなども理解いただき、保護者とお子さんの間でもお話ししていただきたい。

意見
障がい者を雇用した場合に企業への給付金のようなものはないか

町長
ある。産業振興課でPRしている。さまざまな面からアプローチし、トライしてダメならやり直そうと思う。確かに時給はやや高いかもしれないけど、ほかが安いから行きたくないということではいけない。そこに生活観があり、どう考えていくかである。

意見
ある町で臨時の障がい者枠で1人の青年を受け入れたが2か月でダメになった。「自分はいてもいなくてもいい存在だ」と言っていたようだ。デスクも与えられて仕事もあったが、役場の職員は誰も声をかけてくれなかった。本人も下を向いているので声もかけられなかったようだ。その方の担当は課長だったが、もっと身近な仲間がいなかったのかなと思う。幕別も体験や雇用をやっている。受け皿だけでなく、担当する人が誰なのかを明らかにしないと、そこで自分が必要なのかと疑問になる。そこにいる存在の意味も体験できる、人間関係も大事だと思う。

町長
役場に体験に来たときは指導をするのは大変かもしれないが、ただ形式的に受け入れては失敗すると思っている。工夫をどれだけ出せるかが大切と考えている。今は長期ではなく、短期の積み重ねを考えている。例えば広報誌発送は年に12回あるが、ジョブコーチとしてどう手を差し伸べるかが大事である。体験に来て居場所がなくなったら意味がないので、慎重に進めていきたい。

意見
学校の問題では、入試という一つの壁があり、高校に情報が来ない。定員を超えると不合格者もいる。そこに障がいが絡んでくると公正に判断できない。中学校の先生はそれが不利に働くと思っている。中学校の先生に分かってもらうために高校はもっと説明していかなければいけない。生徒の98.6%が進学で6.8%が発達障がいを持っているとなると、どの高校にも障がいの子が入学してきても対応できるカリキュラムが必要になってきている。高校側の受け皿は十分ではないと思う。そういう中で、中学校でおける特別支援教育が重要である。学校現場でも障がいを持つ子を働かせるなど、経験させてはどうかと思う。
学校でも印刷や現業部分は障がいの子もできる。ごみの分別や環境整備など、民間に委託するときも障がいの条件を付すこともできると思う。

町長
小中学校の義務教育と高校では大きな違いがある。学校はものごとを校内の完結型で考えている部分があると思う。学校の教育はその子の人格を形成するためにある。中学校が終わっても芽室町にいて人格を確立して、このまちで生きてほしい。そのために、その子にどうしたらいいか、長い目で考えなければいけない。学校内で完結してはいけない。学校での職場実習は、1年前からカリキュラムをつくるので、変更するには3年くらいかかってしまう。学校にもお願いするが、町でやれる部分はどんどん行っていきたい。

意見
高校は学校の中で完結できるとは思っていない。中学校は高校があるから送りだすという感覚で完結すると思う。芽室町から高校に進学した生徒が、どれくらい学校をやめているか、町はおさえているか?
芽室から各高校に進学して、そこでやめた人の情報は高校から町に伝えてもいいと思う。そこには障がいを持っている子もいると思うので、その子たちを気にしてくれる町になってほしい。それには情報がないとできない。個人情報保護が過剰になりすぎている。

町長
育児サポートファイルを行おうとしているのがその一つである。中学校までは町の責任である。高校に行くと町は「教育」という面では関わりづらくなるが「子育て」という視点では関わることができる。現在、高校をやめた生徒の調査を始めている。そういう生徒には引きこもってほしくない。どんな居場所が必要なのか、また、バイト情報の提供なども考えなくてはいけないと思う。

意見
中学校から高校に行くときのことを先生と話すと、高校行くときに障がいのことなどは報告しないと言う。普通の内申書しか高校に出さないとハッキリ言われた。こういう実態も保護者に伝えてほしい。

町長
その通りで高校が事前に情報を知っていればいろいろと対応できる。

意見
保護者しか学校に配慮のお願いができないが、それはおかしいと思う。学校の様子は先生が一番知っているので、先生同士でつないでほしい。

町長
地域コーディネーターやサポートファイルもその一つであり、小学校と中学校とのつなぎも大事である。地域コーディネーターのような人が間に入り行っていくとプラスになると思う。

意見
担任から担任につながるのが一番いい。口頭の引継ぎでなく、文書の引継ぎがほしい。個別の計画をゼロからつくると夏休みまでかかる。中学校から情報を提供してくれると、それを使える。フェイスシートみたいのがあれば、高校でも非常に楽になる。

町長
小学校に入学するときもそう。幼稚園でだいたい個性は見えるので、それを上手につなげることも大切である。ご意見のとおり、先生と先生の情報交換が一番確実である。前向きな先生がいて、幼稚園に情報をもらいにいき、やりとりをして非常にプラスになった事例もある。小学校と幼稚園では「あなたとわたしのいい関係作り」というネーミングで情報交換を行った。そのときに入学した子どもは早期にクラス内が安定した。これを小学校と中学校の間でやるのがなかなか難しい。

意見
ジョブコーチという言葉がある。北海道の就労支援センターでは、1人あたりにつく予算が10万円程度でハードな仕事のようである。道も予算が厳しいがジョブコーチは必要と思っているので、町と協力してジョブコーチの環境を良くしていきたい。

町長
是非、提言してほしい。国の基準に合わないからできない、お金がないからできないというのは簡単である。では、どうしたらできるのだろうと考えている。
上美生地域では、保護者も入り協議会を作り、場所と1人分の手当ては町から補助して運営を始めた。南小学校では季節的に放課後の居場所を実現している。働きたい人がたくさん出たらジョブコーチは必要である。経験のある人を町が集めて、社会慣習を伝承するとか定年退職の人が伝承することもできると思う。

意見
ジョブコーチの研修は独特で縛りが厳しく、なりたくてもなれない。町長のいうようにジョブコーチじゃなくてもという考えはあるが、ジョブコーチしかできないこともある。その人にある程度権限を与えないといけない

保健福祉課長
今回の職場体験について、各課から事業を出してもらい、その子に対して指導するコーチと指導する側に対するコーチが必要と考えている。職員がそういう認識を持つだけでも大きな変化だと思う。障がい者雇用の認識が変われば、それがジョブコーチ的な存在に広がっていくのも今回の事業の一つの目的でもある。職員は障がいをお持ちの方と接する機会が少ないので、そういう体験でジョブコーチに育っていくことも狙いの一つである

町長
役場内では、職員同士でもうまく伝承できない部分がある。一番若手でも、年齢的には中堅である。しかし、「若手若手」と周りに言われるのでいつまでも若手と思ってしまうのはよくない。若い職員が入らないからそういう弊害もある。

意見
今回の体験事業は輝ける光でありとてもうれしい。短期という話であるが、どの程度の受け皿があるのか

保健福祉課長
例えばパソコンが得意であれば議会で議事録作成作業。現場では歩道の草刈、花菖蒲の管理、書類関係ではファイルのラベル貼り、健診のカルテを50音順に並べたり、給食センターの缶詰運び、食缶洗い、広報の封筒詰め、イベントの準備・撤収、施設周辺の除雪・草刈、図書館の本の整理、郵便物の発送作業など、多くの事業をピックアップした。それを時期的に組み合わせてその子の能力とマッチングさせていこうと思う。

町長
条件があれば、それを言っていただければ条件にあった仕事をコーディネートしたい。

意見
どこに、どのくらい前に相談すればよいか。

保健福祉課長
保健福祉課福祉係に相談いただきたい。職場実習(賃金あり)の場合は、ハローワークに履歴書を出してもらうことになる。就労体験(賃金なし)の場合は随時相談いただきたい。冬場だけの業務もある。

意見
資格審査はどこでやるのか

保健福祉課長
役場で行う。

意見
積極的に役場から当事者に問いかけることはしないのか

保健福祉課長
あくまでも応募制としたい。個々よりも2,3人で行えるものを想定している。

意見
高校1年でも体験は可能か

保健福祉課長
高校が休みで日程合えば調整する。

意見
中学生はどうか。学習より、就労を重視したいと思っている。机上の勉強よりも体験が大きい。

保健福祉課長
就労体験(賃金なし)は可能である。

町長
はじめて取り組む事業なので、工夫を重ねていきたいので、ご意見を今後もいただきながら修正していきたい。

意見
町が行おうとしていることは賛成である。ただ、発見と気づきのタイミングが難しいので心のある支援をお願いしたい。発達障がいは早期発見だけでなく、そのケースによって変えていくことも必要の場合がある。幼稚園や保育所の先生が、ちょっと見たことを保護者にすぐに伝えてしまいマイナスになる場合もある。その判断などは、相当勉強しなくてはいけないと思う。

町長
ご指摘のとおりだと思う。居場所づくりということで政策展開している。学童もそうであるが、心の居場所と平行しなくてはいけない。臨床検査技師の仕事も重要だし、教師も町も親も育っていかなくてはいけない。やり過ぎもあるかもしれないが、処方をしようとすれば問題点が出てくる。偏った指導もいけない。この子にとって何が一番いいのか、というのが原点である。課題だと思うので、ケースに応じて対応しなくてはいけない

意見
判断には、子どもへの視点と、親への視点と両方が大切である

意見
お母さん(保護者)へのサポートがあるといい。保護者は傷つくときが多い。一人では育てていけないので、他のお母さんのサポートなど、仲間作りも大きい。お母さんの精神的な面もあるので、積極的に外に出てくるお母さんはまだ安心だけど、出てこないお母さんをサポートしたい。子育ての木はそこまで考えているものか。

町長
昔は、幼稚園までは育てて当たり前みたいな感覚だったので、行政もその範囲を担う領域はあまりなかった。今はしつけで悩むのは当たり前の時代。行政がそれに対応しきれていない。子どものための政策は、子どもを育てる人のための政策でもある。子ども政策と子育て政策が一体でないといけないと考えている。子どもも親も支援しなくてはいけなく、「子育て支援策」と「子ども支援策」をクロスさせるようにしている。

意見
お母さんが泣いているときにお父さんは何をしているか

意見
お父さんが協力してくれるのは一握りかもしれない

町長
お父さんにも大きな役割はある。その環境を認識してやっていかなければならない。

意見
今は誰でも学校を選択できるのか?

町長
通学区域の弾力化があり、教育委員会がある程度決定する。理由があれば選択できる場合がある。ケースによるので相談してみていただきたい。

意見
専門職が配置されて安心している。子育て支援課もあるし、期待している面も大きい。いろんな形で見守りながら協力しながらやっていきたい。

町長
こういう場で分かることもある。これからもご意見いただきたい。

 

21:35終了