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◎ 日程第4 陳情第16号「全国規模の総合的なアイヌ政策の根拠となる新たな法律の早期制定を求める意見書」の提出を求める陳情

○議長(広瀬重雄) 日程第4 陳情第16号「全国規模の総合的なアイヌ政策の根拠となる新たな法律の早期制定を求める意見書」の提出を求める陳情を議題といたします。
委員長の報告を求めます。
正村厚生常任委員長。
○厚生文教常任委員長(正村紀美子) 陳情審査報告を申し上げます。
陳情第16号「全国規模の総合的なアイヌ政策の根拠となる新たな法律の早期制定を求める意見書」の提出を求める陳情の審査結果について御報告いたします。
本陳情については、9月26日の本会議において、当委員会に審査が付託され、本会議終了後と10月3日、5日の3回にわたり委員会を開催し、審査に当たっては陳情者を参考人として招致し、陳情の趣旨等の説明を受け、質疑を行う形で審査を行いました。
日本におけるアイヌ施策は、近年になり、ようやく先住民族の権利に関する国際連合の宣言に日本が賛成票を投じ、衆参両院においてアイヌ民族を先住民族とすると採択されました。
現在に至る長い年月、同化政策のために、アイヌの伝統的な習俗は禁止され、強制移住させられ、創氏改名させられるなど、アイヌの生活に根づいた言語や伝統文化の多くが失われてきました。
一方で、和人によるアイヌへの蔑視・差別がアイヌの人々を現在に至るまで苦しめてきました。アイヌ民族は、結婚や就労など、さまざまな場面で差別を受けてきました。これが一因となり、現在でも、道内のアイヌ住人は、それ以外の住人と比べ、離職率や生活保護の受給率が高く、高校、大学や専門学校への進学率が低いという生活実態調査の報告があります。また、アイヌであることを周囲や家族にも教えない者もいると聞きます。現在のアイヌ文化振興法は、アイヌ文化の調査研究継承者の育成のための法律であり、これにはアイヌの生活支援、就労支援、幼児期からの教育については盛り込まれておりません。
参考人質疑の後の討論においては、「いまだにアイヌ民族に対する差別や偏見があり、人権が保障されているとは言いがたい社会である。それにもめげずにアイヌ民族の文化・伝統を発信し、未来へアイヌ文化を継承すべく活動している。一方で、経済的にも厳しい環境にあり、生活に困窮する方々も多く見受けられる。」また、「平成9年に施行されたアイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(アイヌ文化振興法)は文化に特化されており、生活支援策などは盛り込まれていない現状。陳情の趣旨にある幼児期からの教育、生活支援、就労支援などの総合的なアイヌ政策を全国に広げていくためにも、新たな法律の制定は必要と考える。」並びに、「国会でアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が衆参両院において全会一致で採択され、政府がこれを認め、当時の官房長官は、アイヌの人々が先住民族との認識のもと、総合的な施策の確立に努めると述べている。平成22年、政府のアイヌ政策推進会議のもとで、全国的実態調査が行われた結果では、北海道内及び道外のアイヌの人々の生活実態は基本的に類似していること、そして、全国の状況と比較すると、多くの面でなお格差が存在していることが明らかになった。アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会報告書が指摘していた格差の存在が、本調査で明らかになったとまとめられています。
こうした経緯からも、国が主体となった全国のアイヌの人々を対象とした、総合的なアイヌ政策を推進する法律の制定を求める願意は妥当と考える」との賛成討論があり、採択を行った結果、全会一致で採択すべきものと決定したものであります。
以上、厚生文教常任委員会の陳情審査報告といたします。
○議長(広瀬重雄) これから質疑を行います。
質疑はありませんか。
(「なし」と発言する者あり)
○議長(広瀬重雄) ないものと認め、質疑を終わります。
これから討論を行います。
討論はありませんか。
(「なし」と発言する者あり)
○議長(広瀬重雄) ないものと認め、討論を終わります。
これから陳情第16号について採決します。
本陳情は、厚生文教常任委員長報告のとおり、採択すべきものと決定することに異議はありませんか。
(「異議なし」と発言する者あり)
○議長(広瀬重雄) 異議なしと認めます。
したがって、本陳情は採択することに決定いたしました。
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