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◎ 日程第3 一般質問

〇議長(広瀬重雄) 日程第3 一般質問を行います。
寺町平一議員の質問を許します。
寺町議員。
〇6番(寺町平一) これから一般質問を2項目についていたします。
1項目、日欧経済連携協定EPAの大枠合意による芽室町の畑作酪農畜産農家に与える影響と、その対応策について伺います。
今回大枠合意した日欧EPAは、幅広い農産物や乳製品で市場開放に踏み切ったもので、農産物では82%程度の品目で関税が撤廃されます。酪農では乳製品のソフト系チーズに3万1,000トンの関税割り当て枠をEUに設けました。これは非常に大きな数量で、国産チーズに深刻な影響を与えてしまうことになります。
EU産チーズは、ブランド力だけでなく価格優位性があることから、国産がその差を埋めることは非常に困難と言われております。道内の生乳は計画生産されており、酪農家はこれに沿って飼養頭数、施設等の整備をしているのが現状であり、この形態がなし崩しになる可能性が大であります。
出荷された生乳のおよそ45%がバター・チーズ向けに加工原料乳として使用されておりますが、この価格は毎年3月に乳業メーカーとの交渉で、今年はバター向けが1キロ75円、チーズ向けが1キロ65円となっております。ここに安い輸入物が混在すると、加工原料乳価は自然と下げざるを得なくなります。国内のシェアを輸入に奪われていく図式になり、チーズから切り崩されていきます。酪農全体の生産構造が弱体化していく懸念があります。
畜産では、豚肉も打撃を受ける合意内容であります。豚肉の価格設定は複雑で理解しづらいところがあります。差額関税制度を維持したと言われていますが、現行1キロ当たり482円の従量税は10年後、50円まで下がり、基準輸入価額524円の分岐点価額より高価額帯にかけている従価税4.3%は廃止されます。
日本の輸入冷凍豚肉は、6割がEU産で、ハムやソーセージなどの加工品の原料として使われておりますが、高い部位と安い部位を組み合わせるコンビネーション輸入されているのが一般的であります。
しかし、従量税が50円まで下がると、肩、バラなどの裾物の安い部位だけが単品で輸入されてきます。安い部位の輸入が一定量超えた場合に発動するセーフガードを設けていますが、輸入量に占めるセーフガード基準数量、10年目10万5,000トンが重要であって、注視しておかなければならない数量であります。
EU産は33%上回れば発動されるが、ちなみに、まだ締結には至っていないが、TPP参加国は29%を上回れば発動され、4%緩くなっており、打撃はTPP以上となっております。
このような大枠合意内容で、芽室町の畑作酪農畜産農家が果たして持続可能な経営が成り立つのか疑問であります。
このたびの交渉で、EUが牛肉に関して余り強く交渉に出なかったのは、日本向け輸出量が少ないためで、過去20年で年間1,000トン以下であり、日本はオーストラリアから53%、アメリカから39%輸入されており、交渉の余地がなかったものであります。それでもTPP参加国と同じく関税は38.5%から9%に下がる内容であります。
このたびの交渉で、農産物、チーズ・バター、豚肉で大幅開放を求めてきたことを注視しなければなりません。農業者の方々は所得増大や農業生産の拡大、地域の活性化に向けて努力しているさなか、このたびの大枠合意は農業が基本産業の芽室町にとって厳しいものであり、持続可能な安定経営が危ぶまれる大枠合意について、町長の見解を伺うとともに、影響度合いと、その対応策をどのように考えているか伺います。
2項目め、昨年の台風10号による災害の復旧の進捗状況についてであります。
1点目、道は8月1日、道議会に復旧の進捗状況を発表しております。被害の多かった十勝管内は河川工事が39%、道路橋梁砂防工事などで59%となっており、平均的に見て44%と報告されておりましたが、あれから1か月半が経過しておりますので、さらに進んだものと思われます。
芽室町が発注した道路橋梁施設工事及び農業用施設排水路復旧工事はどの程度の進捗状況か伺います。
2点目、災害認定を受け、道営・団体営で復旧工事をしている町内の農地108ヘクタールはどの程度の進捗状況か伺います。
以上です。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員の質問に答弁を求めます。
宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 寺町平一議員の御質問にお答えいたします。
1項目めの日欧経済連携協定の大枠合意についての見解と、本町農業への影響及びその対応策についてであります。
まず、日欧EPAの見解ですが、情報も多くなく、一般論に近くなりますが、麦や乳製品の国家貿易制度、豚肉の差額関税制度といった基本制度が維持されるとともに、セーフガード等の国境措置が確保される一方、ソフト系チーズについて新たに横断的な関税割り当て枠が設定されるなど、本町農畜産物の重要品目の中でも、特に酪農畜産分野への影響が懸念される合意内容と認識をしております。
また、本町農業への影響でありますが、9月4日に北海道が中間取りまとめを明らかにしましたが、その具体的な数字の公表はありませんでした。
その中では、豚肉及び乳製品において、輸入増加の供給過多による需給緩和、国産価格低下が懸念されるとの分析があり、他の品目への影響も予断を許さない状況と捉えておりますが、現段階では本町も北海道同様に農畜産物の中では豚肉及び乳製品において影響を懸念しているところであります。
その対応策についてでありますが、基本的には国と国との外交政策であり、大枠合意の中で政府はセーフガード等の有効な措置を獲得し、国境措置が確保できたとしております。
合意がなされた現段階では、本町独自で今回のEPAに関する対策等を講じていくことは考えておりませんが、今まで同様、これからも本町における影響の実態を慎重に分析・検討し、1自治体だけでなく関係機関や自治体の広域連携なども強化し、必要に応じた対応策を国に要望していく考えであります。
次に、2項目め、昨年の台風10号による災害の復旧の進捗状況についての1点目、町が発注した道路橋梁施設工事及び農業用施設排水路復旧工事の進捗状況についてであります。
初めに、道路橋梁施設についてであります。
道路については、14か所の被害を受け、そのうち13か所については既に工事を終えております。残り1か所についても工事に着手しており、8月末現在の進捗率はおおむね90%であります。
なお、11月末には工事が完了する見込みであります。
橋梁については、5か所の被害を受け、そのうち3か所については工事に着手しており、8月末現在の進捗率はおおむね50%であります。残り2か所については、当初から9月以降の発注を予定したものであり、今年度内に全ての工事が完了する見込みであります。
次に、農業用施設についてであります。
用水路については、8か所の被害を受け、そのうち1か所については既に工事を終えております。残り7か所についても工事に着手しており、8月末現在の進捗率はおおむね70%であり、今年度内には全ての工事が完了する見込みであります。
排水路については、15か所の被害を受け、全て工事に着手しております。8月末現在の進捗率はおおむね10%であり、今年度内には全ての工事が完了する見込みであります。
次に、2点目、農地108ヘクタールの復旧工事の進捗状況についてであります。
被災農地108ヘクタールの復旧工事については、道営及び団体営において実施しているところでありますが、帯広開発建設部の河川事業による農地の災害復旧支援を受け、河川掘削土の搬入を中心とした復旧工事を実施しているところであります。8月末現在で復旧工事が完了している農地は62ヘクタールであり、既に60%が完了したところであります。
なお、河川掘削土の搬入は、来年度をもって全て完了の見込みであります。
以上、お答えといたします。
〇議長(広瀬重雄) 以下、質問を認めます。
寺町議員。
〇6番(寺町平一) 1項目めについて再質問をいたします。
町長も、このたびの大枠合意は芽室町の基幹産業の農業にとって危機感を持っておられることを理解しました。
この最終締結については、2019年秋ごろと言われておりますので、2年間ぐらいの間はあるのではないかと自分は思っております。それでも、先ほど国に強く働きかけをするという答弁がありましたが、要請行動に当たって、芽室町だけで要請しても成果が上がるものではなく、他自治体、農業団体の連携は具体的にどのような行動を考えておるか伺いいたします。
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 町村、自治体の声を発信することでありますけれども、具体的な手法としては、毎年定例的にやっておりますのは市町村会、つまり町村会を通して国に訴えていくという方法でありますが、その町村会も十勝の町村会という組織があり、北海道町村会があり、そして全国町村会があります。
私たちは、その内容によってはその国のレベルで一斉に声を発していくということが最終的な手法として考えておりますが、特に今回のように、例えばTPPの問題もそうでありますけれども、日欧のEPAもそうでありますが、北海道が受ける影響力と本州が受ける影響力では、その内容に応じて違いが出てまいりますので、全国にお任せするばかりではなくて、地方、つまり北海道なら北海道、あるいは都道府県ごとに声を上げていくことのほうがより効果があると判断できるものについては当然北海道のレベルで、あるいは単位で、一緒になって声を上げていく。今、この2つやっております。
さらに、十勝でありますが、やはり十勝は農業王国でありまして、我が国の食料供給基地ということを自負しているわけでありますので、そういう意味では農業の影響がある十勝については、この十勝というフィールドだけで単独で声を発しております。したがいまして、十勝町村会でもって今年の7月に陳情要請の中でもこの問題については重要な問題ということで取り上げさせていただいているところであります。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員。
〇6番(寺町平一) 1項目めについて、再度質問をさせていただきます。
生乳の計画生産の実態についてお話ししますが、北海道では年間386万トンの計画でJAグループが中心となり取り組んでおります。加工原料向けとしておおよそ45%が使われている乳業メーカーも競争力をつけるには原料乳価を下げる交渉となるはずです。7月末の北海道内のプール乳価は補給金1キロ7円69銭を含めて1キロ97円90銭であります。飲料向けは1キロ110円前後で取り引きされておりますので、ここに販売量を増やすことによってプール乳価は多少なりとも上がってまいります。
JAグループは、釧路港からほくれん丸2そうに17トン、20トンのミルクローリーを使って都県に輸出販売をしており、このような販売努力があって乳価が維持されていると考えます。
ちなみに町内で集乳しているミルクローリーの大きさは8トンから10トンであり、倍の容量を運んで、一つのミルクローリーで倍の容量を運んでいることであります。
しかし、先ほど述べたように加工原料乳価が下がると酪農家は窮地に追い込まれ、経営が困難となります。加工原料生産者補給金を引き上げるための財源措置が必要であります。
この支援策について、何か情報等があれば伺いたいと思います。
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 原料乳価の生産者に対する補給金の問題ですね。この問題については、実は私たちも、先ほど申し上げました十勝町村会で声を上げていく、その項目の中に当然入れているわけでありますが、ほかにも、北海道ではやはり酪農地域でもありますから北海道の酪農振興町村長会議という会が実はありまして、私もその会議にはメンバーとして入ってございます。それで、今、単独で北海道のその町村長会議のメンバーが、これは全町村ではありませんので、酪農のないところもありますので、そういう意味で単独でやっているんですが、そこで陳情要請に行くときもこの問題は非常に大きな問題ということで認識をしてございまして、この問題についても個別課題の大きな一つとして取り上げていると。一番力強くはその組織で動くということが非常に大きいと。そして、先ほど申し上げた、あとは北海道の町村会、そして全国の町村会へつないでいく、この流れであります。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員。
〇6番(寺町平一) 質問2項目めについて再質問をさせていただきます。
工事の進捗状況については、おおむね予定どおりに進捗しているというふうに理解しました。河川敷地や築堤の工事が芽室町だけでなく他の町も行っていますので、十勝川の水の汚濁が懸念されます。秋サケの遡上する時期で、漁業者から苦情が入るおそれがあります。工事の施工方法等について、工事請負業者とは調整が図られているか伺います。
〇議長(広瀬重雄) 暫時休憩いたします。
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午前10時09分  休 憩
午前10時12分  再 開
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〇議長(広瀬重雄) 休憩を取り消し、会議を再開します。
寺町議員。
〇6番(寺町平一) ただ今の質問については、質問を取り下げさせていただきます。河川工事の話、汚濁の話、それは取り下げさせていただきます。
それで、2点目の再質問ですけれども、農地の復旧の状況の答弁がありましたが、高岩、元美生、上美生の復旧農地を見てきましたが、土砂を搬入しただけで農地が回復したとは言いがたい状況でした。この対策について伺います。
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 御質問のとおり、私たちも、今、表土がああいう状況になりましたので、表土を搬入したからといって、これは元の土とは全く違いますので、当然土壌分析などの結果からいっても、すぐ搬入した翌日から作物が今まで同様に作られると、こういう環境にはないわけであります。これは農業のまた難しいところであります。
それと同時にまた、水みちが当然変わってきますから、土壌の中の、そういう暗渠、明渠との関りも当然出てくると、こう認識しております。
私どももそういう意味では土を搬入し、その後、災害復旧工事は、これは元のとおりにしていくということになりますから、激甚の工事に関してはそれで終わるということが一つあったにしても、私たちは当然その後の土づくりを徹底していかなければいけないと、そう思っていまして、今までもずっと準備をしてきました。
関係者との協議も全部終わりまして8月の末に決定したわけでありますけれども、その運び込んだ土に対して希望される方については、土も若干運んだ場所によっては土質も少し異なりがありますので、そういう関係では当然希望される方ということになりますけれども、農地耕作条件改修事業が、土地改良事業の団体事業にあるんですが、この事業の導入を前提としていろいろ考えておりまして、そして、この事業を導入することについては8月末に内部あるいは国、道の関係者との合意形成も終わりました。終わりまして、今、その事業を希望する被災者の皆さんの声を今月中に取りまとめをしているところであります。この声が取りまとまった段階におきまして、それぞれの被災の実態に応じた支援策が対応できればなということで現在進めているところであります。
(発言する者あり)
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 私、今、改修事業と言ったかな。農地耕作条件改修事業と私言ったようですが、改善事業というのが正しい事業名であります。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員。
〇6番(寺町平一) 2点目について再質問いたします。
平たく言えば土壌改良のような回答をいただきましたが、被災した農地108ヘクタールのうち、56.8ヘクタールが土壌が流出したので、逆に堆積してしまった農地があります。これらの農地で、整地が終わり耕作できる復旧農地はどの程度あるか伺います。
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) 担当の手島農林課長から答弁させます。
〇議長(広瀬重雄) 手島農林課長。
〇農林課長(手島 旭) 合計で108ヘクタールのうち28.11ヘクタールで今年度耕作ができたものであります。
参考までに、堆積農地が22.65ヘクタール、流出も一部改修いたしまして5.46ヘクタール、108ヘクタールのうち、約26%が耕作できたと、そういった状況であります。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員。
〇6番(寺町平一) 先ほど町長は、土地改良をするのは希望者を募って、希望者というのか、希望者の面積を募って、これから対応するという説明をいただきました。
でも、これでは僕は農地が復旧したとは言えないと思っています。畑作というのは輪作体系がまとめる畑地となって初めて農地が復旧したと言えると思います。被災された農家の方々にどのような指導・相談を考えておられるか伺います。
〇議長(広瀬重雄) 宮西町長。
〇町長(宮西義憲) これは寺町議員おっしゃるとおりであります。私たちも、今、先ほど申し上げました農地耕作条件の改善事業については、ある意味ではよそから持ってきている土を多く畑に入れているわけですが、芽室町の地元で土を提供してもいいよという方も実はいらっしゃるわけで、これらの方の調査、これも昨年から終わっておりまして、それらの方からいただいた表土を、被災された方の土と運び込まれた土とまずブレンドをしていく、これが第一義に考えているところであります。
それでもう完璧だとは私たち思っておりませんです。おっしゃるとおりJAなど関係機関とも今調整しておりますのは、さらにその後、どうやって豊かな土にしていくのかと。例えば堆肥づくりだとかそんなことを含めて、今、JAさんの農業振興センターあるいは十勝農試さん、あるいは国の農業試験場さん、これらともいろいろ意見交換をし、技術的な支援をいただきながら、年数をかけてでも、当然土作りというのは今まで年数もかけてやってきているわけですから、1年、2年で完璧なものになるとは思っておりませんが、年数をかけてでもやっていきたいと思っています。
ただ、これは土壌の水の問題、水処理の問題、つまり暗渠・明渠の問題とも、それも関係のあることだと認識しておりますので、私たちは御指摘がありましたとおり芽室の耕作の実態からいうと、やっぱり4年の輪作体系が回復できるというような流れをしっかりとっていかなければいけないと思っていますので、何とかまずこの4年間かけて、今言った全容の一通りを実現できるような流れをとっていきたいと、こういうことで関係機関とはまだ今も調整して、まだ発表できないこともありますけれども、調整を進めているところであります。
〇議長(広瀬重雄) 寺町議員。
〇6番(寺町平一) 以上で私の質問を終わります。
〇議長(広瀬重雄) 以上で寺町平一議員の質問を終わります。
ここで、昨日の台風の対応につきまして、時間を要しますので、11時まで本休憩とさせていただきます。
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午前10時22分  休 憩