◎ 日程第60 会議案第10号若者の雇用対策の抜本的強化を求める意見書提出の件
○議長(平野勝一) 日程第60 会議案第10号若者の雇用対策の抜本的強化を求める意見書提出の件を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 会議案第10号若者の雇用対策の抜本的強化を求める意見書提出の件につきまして、提案の理由を説明させていただきます。
金融広報中央委員会の2004年調査によりますと、貯蓄ゼロ世帯は21.8%で、かつて5%から7%程度だった貯蓄ゼロ世帯が90年代後半から急増し、20代では実に37.4%と多くなっています。この背景には若年層の雇用の多くが派遣やパートなどによること、こうした非正規雇用の賃金が極めて低いことにあります。派遣やパート契約などのいわゆる非正社員は、既に全労働者の32.3%と、3人に1人になり、とりわけ若い世代では47.5%、2人に1人にまでなっています。新卒者の就職難が深刻になるとともに、いわゆるフリーターが大きな問題になりましたが、既に24歳以下では2人に1人がフリーターであり、その年齢も30代から40代へと上昇し続けています。こうした現状を踏まえ、平成15年版「国民生活白書」は若年層の不安定雇用の急増が引き起こす問題として、フリーター自身が不利益をこうむったり、不安を感じたりすること、若者の職業能力が高まらなければ、経済成長の制約要因になるおそれがあること、社会を不安定化させること、未婚化、晩婚化、少子化などを深刻させる、このように指摘しています。安定した仕事があるということは、安定した暮らしの根本であります。とりわけ若年層の置かれている現状を改善することは、日本社会の将来にとって緊急不可欠の課題と言えます。
よって、若者の雇用対策の抜本的強化を求めるために、意見書の提出を提案するものであります。
以上です。
○議長(平野勝一) 梅津信子議員、ただいま提案説明の中で、どこに提出するかということが抜けておりましたけども、この意見書の内容にあるあてでよろしいですか。
○11番(梅津伸子) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣、財務大臣並びに経済産業大臣あてでございます。
○議長(平野勝一) これから質疑を行います。
質疑はありませんか。
唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 9番、唯野です。
ただいま、若者の雇用対策の抜本的強化を求める意見書の中で、それぞれ今、経済情勢が厳しい中で雇用対策を、またそれに対する労働条件と権利との擁護することは必要だと私も思うのですが、この中で、「記」のところに書いてあります「仕事探しや労働条件など、あらゆる雇用問題の相談と解決をはかる窓口」ということでなっていることが、現状として仕事探しというところは、今ハローワークだとか、または労働条件なら労働基準監督署等々があります。その辺の現状はどうとらえているのかの1点と。
フリーターとしての考え方なんですが、これを見ると、フリーターになることがすべて雇用者というか、社会的な労働条件の中で、そういうぐあいにフリーターを仕立てたのだという、こういうぐあいに私はこの文章からとらえるのですが、当初フリーターという言葉が出たときには、これはそれぞれ終身雇用のところに就職する方もおられるし、それぞれ自分の能力を信じて、いろいろなところへ雇用の場を求めて動いていく、広範のフリーターの考え方としては、やはり自分の能力をそれぞれ重視しながら、いろいろな職業を求めて歩くという、私は個人的な能力の範囲内でフリーターという言葉が出たのではないかという、最初のフリーターという言葉が出たときにそうとらえてきているのですが、この辺の考え方はどのように今現状、提案者はとらえているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) ご質問は2つあるかと思います。
2項目の仕事探し、労働条件などの現状ですけれども、意見書の内容にも記してありますけれども、今労働、とりわけ若者の労働者としての自覚といいますか、さまざまな社会的な、あるいは学校での教育の反映かと思いますけれども、労働者としての働く者としての権利意識、自覚というものの不足が言われております。しかし、2人に1人が非正規雇用という中で、次々と仕事を探していかなければならない、そういった中で、若者自身の運動の成果として、今街角でもよく見かけますが、ジョブ、仕事を探す道も国も、厚生労働省の方針を受けて、一定の施策はとってきております。しかし、この間労働法制の規制緩和が進む中で、一向に正規雇用、雇用形態を安定したものにする施策というのは進んできておりません。1994年に厚生労働省がエンゼルプラン、少子化対策を始めた年ですけれども、それ以降皮肉なことに、そういった労働法制の弱点から非正規雇用が増える一方になっているというのが実態であります。
それと、2点目のフリーターのとらえ方ですけれども、確かに今の若い人たちの間では、自分の好きな、自分に合った仕事を、自分の都合のいい時間に、都合のいい期間という考え方が全くないとは言えません。しかし、これだけ、将来1人の人間が生きていくときに、先の保障のない、社会保障のない雇用形態に多くの青年が満足しているわけではありません。
そういう意味では、これも労働法制の規制緩和の中で社会的に生み出されたものだと、決して青年みずからが、多くが望んでそうなったものではないという認識を持っています。
○議長(平野勝一) よろしいですか。
ほかにありませんか。
阿部昌利議員。
○14番(阿部昌利) 14番、阿部です。
近年、こういう意見書が出さなければならない、ゆゆしき社会になっていることは理解をいたしますが、この「記」の中で、特に若者向けの公共・公営住宅の建設等々ありますけれども、前段の高速道路のことにも関して反対意見を述べられておりましたけれども、何か言っていることが逆なといいますか、それは確かにむだなところに金をかけることはないのですけれども、雇用の一面もあるということも含め、最近こういう問題が起きるというのは、自分の生活の原点というものを持っていない、持たせ得なかった我々年代の社会、親たちも、学校教育も、ある意味ではあるのかもしれませんけれども、やはり若いうちに一生懸命稼いで老後に備えるという、そして老後に心配ないように、子供をある程度の人数つくって、子供にも自分の人生の先を託すというのが、人間の基本でないかと私は思っております。まして親御さんが若者の仕事も奪いながら、親自体がいろいろ仕事をしながら、立派なうちを建てて、住宅に不自由もしない、さあ困ったと言えば親が面倒を見る、そういう側面も、フリーターの増える要因は、私は現実的にあると思います。ましてこういう住宅等々も提供してやるということは、逆に私は若い青年が仕事を求めて、一生懸命になって人生の計画を立てて、仕事につくという基本的な考え方を持つためには、こういう意見はいかがなものかと思いますけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) こういった非正規雇用の青年の平均賃金は、月10万ちょっとです、統計から報告されています。そういった若者が、親元から離れて、自立していこうにも行きようがない。その結果、むしろ親元から離れられないでいるというのが実態かと思います。
そして、好きでそのようになっているのではないかということですけれども、決してそうではないという根拠を一つ申し上げたいと思います。この間、労働法制の規制緩和が行われてまいりました。雇用の問題では、労働者派遣事業法が96年につくられまして、その対象業種、それまでは16業種だったものが、26に拡大されています。99年には原則派遣労働、ほとんどの業種で行えるように残され、最後に残されていた製造業への派遣禁止、これが2003年、今から3年前に解禁となりました。さらに派遣期間が、それまでは1年以内とされていたものが、3年に延長されています。そのことによって、3年たったら簡単に雇用解除できるという企業側から見れば大変都合のいい法制になってしまいました。言ってみれば、労働者派遣法をそれまでの規制法から推進法に180度転換したと、これは昨年の3月に「エコノミスト」という経済誌がありますが、毎日新聞の論説委員の方が、このように論評しています。そしてOECDの雇用見通しで、日本に対して、パートや派遣に関する規制緩和は若者、若年者の雇用に逆効果である、常用雇用者への雇用保護制度の見直しとともに、臨時雇用が常用雇用に切りかえやすくするよう改革すべきだと、このように警告が発せられています。これが実態だと言えるかと思います。
○議長(平野勝一) よろしいですか。
ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(平野勝一) ないものと認め、質疑を終わります。
これから討論を行います。
討論はありませんか。
唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 9番、唯野です。
私は、この意見書に反対の立場で討論させていただきます。
先ほど質疑の中にもありましたように、私は、フリーターは選択枠の一つだと、本人の選択枠の一つだと考えております。その中で、3番目ですね、職業訓練や有給の職業訓練所を設けると、訓練をするとか、また公共・公営住宅の建設や家賃補助制度、こういうことをやっていると、おそらくは若い人方は勤労意欲を、私はなくするのではないかと。すべて後ろからきちっとしてもらえるという考えになって、やはり自分は働かなければ、働く場所もあって、きちっと自分がやっていなければ、自分がきちっとしなければ、また方針を立てなければ、こういう社会には生きていけないのだということを自覚することも必要ではないのかなと、その意味におきまして、この意見書の提出に対して、反対の討論とさせていただきます。
○議長(平野勝一) 賛成討論はありませんか。
廣瀬俊幸議員。
○12番(廣瀬俊幸) 12番、賛同者としての賛成討論をさせていただきます。
今、反対者の意見にフリーターの問題がありました。この意見書のところからフリーターを望む人について、このフリーターをやめさせるとか、そういうことが書いてあるでしょうか。そうではありません。少子化、社会問題になっているというのが、私は客観的事実ではないかと。それに加えて団塊の世代の大量退職、日本の有数な技術、伝えなければならないもの、それをどう人から人へ伝えていくのかと、こういうことも、大いに今議論がされ、心配されているところであります。そうしたことを考えるときに、現状の不安定雇用が5割と、そういう青年の状況と、私は異常だと。原因はいろいろ、個々をとらえればいろいろな状況が、原因があるかと思います。しかし、このままでは、今後の日本が真っすぐにといいますか、順調に推移をしていくと、ここのところに着眼をしたときに、本意見書は採択をしていただきたいと、そのような思いを述べて、賛成討論とさせていただきます。
○議長(平野勝一) 反対討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(平野勝一) ないものと認め、討論を終わります。
これから会議案第10号について採決します。
本案は原案のとおり決定することに賛成議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(平野勝一) 起立少数と認めます。
したがって、本会議案は否決されました。