◎ 日程第15 会議案第31号ホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入に反対する意見書提出の件
○議長(平野勝一) 日程第15 会議案第31号ホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入に反対する意見書提出の件を議題といたします。
意見書の朗読は省略し、直ちに提案理由の説明を求めます。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 会議案第31号ホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入に反対する意見書提出について説明をさせていただきます。
ホワイトカラー・エグゼンプションとは耳なれない言葉です。調べましたところ、エグゼンプト、これは除外するという意味です。簡単に言えば、ホワイトカラー労働者を労働基準法の適用から除外するという意味を持っています。6月21日、日本経団連が提案したものです。ホワイトカラー・エグゼンプションに関する提言を行っています。
現在、労働基準法の第32条で、使用者は労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間超えて労働させてはならない、使用者は1週間の各日については、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない、こう取り決められています。裁量労働制の導入などによって、この基本原則が一定変化している面はありますけれども、曲がりなりにも1週間40時間という規定はしっかりと守られております。
この規定をホワイトカラー労働者外されますと、どういうふうになるか。社会から残業代というものを一切なくすことになります。現在、日本の労働者の現状は、過労死という言葉が世界の共通語になっている過密労働の状況があります。
この提案に基づいて、厚生労働省は、来年法案を国会に提案する準備を進めておりますが、この体制ができれば、労働者は残業代を取り上げられ、制限のない長時間労働を強いられ、今後過労死しても、それが過労死と認定されなくなることも考えられます。人間らしく生きられる労働環境を形成するために、制度の導入はすべきではないと考え、意見書提出を提案するものです。
以上です。
○議長(平野勝一) これから質疑を行います。
質疑はありませんか。
唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 9番、唯野です。
ただいまホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入にということですね。それぞれのご説明をされたのですが、これに関して2、3お伺いしたいのですが、この制度の具体的な内容について、ただ1点だけは、このホワイトカラー労働時間規定の適用除外ということと、一定の要件、年収400万円以上というこの部分に関してはわかりますが、そのほかの具体的な内容についてと、これに関して、このエグゼンプションを導入することによって、労働者の健康への配慮についてどのような内容になっているのか、その内容についてお伺いしたいと思います。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 具体的な内容ということでありますけれども、ここに書いてありますとおり、第1の目的は、年収400万以上のホワイトカラー労働者が、ここに書いてありますように、部下が何人いるかとか、それから仕事の内容とか、権限があるかないか全く関係なしに、残業をしても手当はつかないということが最大の柱となっております。
健康面につきましては、一定そのようにすると、配慮をするという趣旨も盛られております。しかしこれは、この制度がどこがモデルになっているかといいますと、アメリカです。アメリカで、昨年この制度が制定されております。しかし、アメリカと、今回、政府、厚生労働省あるいは経団連が言っております内容は、アメリカの場合は職責のある職務ということがきちんと明確に決められておりまして、ほかの、のべつ幕なしといいますか、無制限に年収で区切って、何万以上は適用を外すといったものではありません。
ところが、今回経団連が出してきております中身については、職務ではなくて業種、つまりホワイトカラー労働者というふうに、職種にそれをすりかえて出してきているところに特徴があります。そういう点では、確かに表面上は健康を害することのないようにという概念も含まれております。
ただ、アメリカと日本の労働者をめぐる条件を考えますと、大きな違いがあります。それは、アメリカは過労死、日本のように過労死をするような働かされ方といいますか、働き方をしていたら、労働者が居つかなくなるという状況があります。ただ、日本はそれと全く逆に、先ほどもお話し申し上げましたとおり、過労死という言葉が世界共通語、そういう状況は諸外国にはないからです。そういった労働環境にあります。そういった中で、名目上、健康を害さないようにということがあったとしても、それは果たして規制が働くかどうかという大変甚だ疑問な点があります。
同時に、これを裏づける問題として、経団連がなぜこの制度を導入しようとしているか、二つ言っております。それは、経済のグローバル化、もう一つは国際競争力をつけるということです。国際競争力のつけ方については、この間さまざまな、大企業20社含めて空前の利益を上げているにもかかわらず、その部分がそこで働く労働者のところに回っていかないという現状があります。こういった全般的な状況を考えますと、健康上の問題が果たして規制される状況をつくれるかどうかという点では、各分野からさまざまな疑問が呈されているところです。
以上、お答えといたします。
○議長(平野勝一) 唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 9番、唯野です。
もう一点お伺いしておきます。このホワイトカラーに対する労働時間の現在の概念と、労働時間管理の考え方ということについて、もう一点だけお伺いしておきたいと思います。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) ご質問の趣旨がちょっとはっきりつかめていなくて、お答えになるかどうかわかりませんが、今の労基法では週40時間というふうに決められております。そのことが、裁量労働制とかさまざまな労働形態の変化が、この間労基法の改定によって行われてきております。
そうは言いましても、40時間以上働かせてはだめだと。休日、祝日、それから時間外に40時間以上働かせた場合には、それなりの手当を出す、このことが義務づけられています。そのことが必要がなくなると。雇用する側から言えばその必要がなくなるということだというふうに思うのですが、お答えになっているかどうかわかりません。もしたがえていましたらば、ご質問もう一回お願いいたします。
○議長(平野勝一) 唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 9番。
ただいま、労働者ではなくて、今、ホワイトカラー・エグゼンプションにやっているこの議題として上がっているわけですから、そのホワイトカラーの労働時間の概念についてどう認識されているのかということでお伺いしたい。
○議長(平野勝一) おわかりですか。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 大変申しわけありません。ご質問の趣旨が理解できずに、お答えすることができなくて申しわけありません。
○議長(平野勝一) 暫時休憩いたします。
─────────────────
午前11時18分 休 憩
午前11時19分 再 開
─────────────────
○議長(平野勝一) 休憩を取り消し、会議を再開いたします。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) このように言っているかと思います。今は、仕事を1日8時間なら8時間の中でやっていることによって、仕事としているというふうにとらえられると思うんです。ところが、今回のエグゼンプションの内容では、職場にいる間だけ仕事を考えているわけではないと。電車に乗っていても、うちにいても仕事のことを考えていたら、仕事をしているんだという考え方です。
ですから、そういうことを考えますと、拡大解釈されれば24時間仕事をしているんだと。だから、その残業どうのこうのということにはならないという、そういう考え方を持っていると述べられております。
○議長(平野勝一) よろしいですか。
ほかにありませんか。
橋仁美議員。
○6番(橋仁美) 6番、橋仁美です。
労働者の方にとって、こういうような問題があるんだなということをわかりまして、私もなるほどなと思うところがあります。
そこで、お尋ねは、この経団連が6月21日、経営労働政策委員会でこのようなホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入について求めて、これは労働基準法の改革を求めるということだということはわかりました。それからの流れですけれども、ではその政府の方はとなりますと、厚生労働省が4月に発足した労働契約法制研究会、これに呼応する報告を行ったということなんですけれども、これからはどのようにこの制度導入に対しての検討がされていって、いつどこで決まるのか、その先の見通し等についておわかりでしたら教えていただきたいと思います。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 厚生労働省が4月に労働契約法研究会というのを発足させています。どういうことを言っているかといいますと、労働時間法制の見直しを、経団連の流れの中で考えられているなと判断するわけですが、行うとすれば、労使当事者が業務内容や労働時間を含めた労働契約の内容を実質的に対等な立場で自主的に決定できるようにする必要があり、これを担保する労働契約法制を定めることが不可欠となる。こういった立場で、恐らく来年の通常国会あたりに関連法案が出されてくるだろうということが、今言われております。
ですが、このあたりは、先ほどもお話ししましたように問題なのは、導入のモデルとなったアメリカと、規制外対象とされる労働者の範囲を大きく質的に変えているという問題があるというふうに考えるものです。
○議長(平野勝一) よろしいですか。
ほかにありませんか。
(発言する者なし)
○議長(平野勝一) ないものと認め、質疑を終わります。
これから討論を行います。
討論はありませんか。
尾藤精志議員。
○16番(尾藤精志) 16番、尾藤です。
提案者からご説明いただいたのですが、かなりとらえ方だなというふうに思っております。私は、よく言葉の意味がわかりませんので、辞典などを持ちまして見ていると、説明の中では除外とありますけれども、辞典では免除とか猶予というような意味合いも含まれているわけです。
私は、その経団連がなぜそういう制度を提案しているのか、そして厚生労働省もそれらの意見を踏まえて研究会を立ち上げて、いかに日本の国に経済力をもっと国内につけていくか、満たしていくかというようなことの観点から、私は除外でなくて、猶予したり免除したりしながらそういう競争力をつけていく、日本の国は完全に大手企業が、昔あった企業がどんどん海外に行ってしまって空洞化現象が起きている現象を、少しでも食いとめようという、そういう背景も私はあるというふうに思っておりますので、この意見書を出すことについては、私は反対ということで討論させていただきます。
○議長(平野勝一) 賛成討論はありませんか。
廣瀬俊幸議員。
○12番(廣瀬俊幸) 12番。
本案件に賛成の立場から討論をさせていただきます。
労働者の中でも、ホワイトカラー労働者、なぜこれを持ち出したのかということですが、一般的に、大昔であれば、肉体労働者は疲れるから一定の基準を設けて、事務労働者、ホワイトカラーは肉体的な疲労が少ないのでという、そういうような国民感情等も考慮して、こういう提案かと思いますが、今、機械化、省力化、いわゆる従来肉体労働者と言われる方々の身体的疲労等は、一般的な業務では軽くなってきている。
しかし、やっぱり事務労働者といえども、ホワイトカラーといえども、精神的な負担、苦痛と、こういうものは非常に多くなってきて、うつ病でありますとか、その他精神障害、労働によるですね。そういう人も大幅にふえてきていると、こういうことが言えるわけで、そういう部分について規制を外すということは、あってはならないし、そのように思うものです。
それとともに、なぜあの経団連がこういう方向を打ち出してきているかというと、やっぱり経団連傘下の企業にも、今、見える部分、見えない部分も含めて相当数のサービス残業で、これは進んだ部分では、これが摘発されて、何億、何十億という残業代の不払いが是正勧告を受けると。そういうような状況も近年出てきております。
そういうことが、今度の法制化しようとしていることが、実現をすると、今サービス残業を摘発するようなそういう条件は法的にもなくなってしまうと。そのことをねらったものでもあると。こういうことで、そういった方向については決してあってはならないと。そういう意味で、賛成討論とさせていただきます。
○議長(平野勝一) 反対討論はありませんか。
橋仁美議員。
○6番(橋仁美) 6番、橋仁美です。
私は、このホワイトカラー・エグゼンプション制度の全体像が不勉強でわからないものですから、ここに記されている部分については理解できる部分もありますけれども、全体がわからないということですので、判断しかねますので、私は賛成できません。
○議長(平野勝一) 橋仁美議員、賛成、反対の最後の部分、もう少しはっきり。ちょっと耳がよくないものですから。
○6番(橋仁美) 6番、橋仁美です。
私は、この制度の全体像がわからないので、判断することができませんので、賛成できません。
○議長(平野勝一) そうですか。反対ということですね。
賛成討論はありませんか。
(発言する者なし)
○議長(平野勝一) ほかにありませんか。
唯野義勝議員。
○9番(唯野義勝) 先ほど質疑の中で何点か質問させていただいたのですが、ある法改正の中に、労働時間法制を全面的に否定するものではない、またホワイトカラー・エグゼンプション制度は、この時間外労働に対する賃金の支払いを免れたり、労働時間を自主的に長くする目的ではないですよという、こういう言い方もしているんです。
したがって、現状の中で、これだけの制度導入に反対するこれだけの内容については、私もいま少し詳しい内容の中で、それぞれ決められたときにどうするかという判断をするのが適当かなと思いまして、今の現状においては反対討論とさせていただきます。
○議長(平野勝一) ほかにありませんか。
(発言する者なし)
○議長(平野勝一) ないものと認め、討論を終わります。
これから会議案第31号について採決します。
本案について、原案のとおり決定することに賛成の議員は起立願います。
(賛成者起立)
○議長(平野勝一) 起立少数と認めます。
したがって、本案は否決されました。