◎ 日程第6 陳情第34号地域経済の活性化等を求める意見書に関する陳情
○議長(平野勝一) 日程第6 陳情第34号地域経済の活性化等を求める意見書に関する陳情を議題といたします。
本陳情は、さきに経済常任委員会に審査を付託したものでありますので、審査報告書の朗読は省略し、直ちに委員長の報告を求めます。
広瀬重雄経済常任委員長。
○経済常任委員長(広瀬重雄) 陳情第34号地域経済の活性化等を求める意見書に関する陳情の審査結果について報告いたします。
本陳情は、平成17年6月8日の本会議において当委員会に審査が付託され、6月10日、16日の2回にわたり委員会を開催し、審査を行いました。審査に当たり、6月10日には経済部商工都市振興課の関係職員の出席を求め、地域経済の現状についての質疑、意見交換を行い、これらを参考に16日に引き続き審査を行いました。
国内における地域経済は、依然として疲弊した状態にあり、地域間格差が生じているところであります。これらを解消するには、雇用の維持・創出はもとより、失業者に対する支援策を進めることにありますが、政府は財政再建を最優先とした歳出削減のための地方への財政負担の転換や社会保障制度の見直しなどにより、財源確保を図ろうとしています。また、地方における公務員賃金制度の見直しなど、こうした国の政策は地域経済格差をさらに助長することにもなり、危惧せざるを得ないところであります。
仮に国が進めようとしている地方における公務員賃金の引き下げが敢行されますと、地域の企業や団体組織への影響も与えるものと考えられますし、地域経済をさらに疲弊させる悪循環となること、また、消費の低迷を招き、スパイラル的な停滞と格差がさらに広がることは必至であります。
討論では、公務員にはスト権等が認められていない。また、労働基本権の制約がなされている公務員の賃金は、十分な労使協議を行ってやるべきであり、仮に一方的に引き下げとなると、本町経済にもマイナス面が多くなるとのことからの賛成討論、及び一方的な引き下げとならない十分な労使協議を行うことが趣旨であり、下げる、上げるとかの陳情ではない。公務員賃金が下がったからといって、決して民間との格差が縮まったわけではなく、本町及び全国的な広がりである企業・団体等の派遣労働者の導入割合が多いなどから格差につながっている現状である。また、公務員の賃金水準が下がれば、最低賃金への影響を与えること、さらに、公務員賃金に連動する団体の賃金水準の切り下げにもつながり、地域経済のさらなる疲弊から、中小企業労働者やその他で働く労働者の賃下げとなり悪循環を起こす。トータルで物を考え、単純に民間と公務員との賃金格差があるからといって、短絡的に判断を下すべきではない。並びに、相対的に考えても公務員給与が一方的に引き下げられている中で、ますます民間と公務員の賃金格差が広がっていくことへの懸念がある。そういった悪循環を断ち切っていかないと、地域経済の回復はあり得ないし、消費拡大が景気回復のバロメーターと言われているが、本町における現状の地域格差の広がりや不安定な雇用の割合からも大変危惧している。また、本道と本州とは違った体系の経済となっているし、3月期での完全失業率は全国平均4.7%であったが、北海道は5.9%での高い水準で推移している実態から脱却する必要性からの賛成討論がありました。
採決の結果、陳情の願意は妥当と認め、賛成多数で採択すべきものと決定いたしました。
なお、反対討論として、公務員を限定とした賃金引き下げ阻止の意見内容であり、現状の民間、公務員の賃金格差がある中で、また、国が国民的感情を受けて公務員の削減や民間との給与格差是正のため、国の施策として引き下げを打ち出している時期に、地方からこのような陳情を出すことは、町民の意見を無視することになるとの意見が出されましたが、採決後に自己の意見を少数意見として留保し、議会に報告する旨の申し出がありましたことを申し添え、経済常任委員会の陳情審査報告といたします。
○議長(平野勝一) 次に、本件については、尾藤精志議員から、会議規則第76条第2項の規定により、少数意見報告書が提出されております。直ちに少数意見の報告を求めます。
尾藤精志議員。
○16番(尾藤精志) ただいま委員長から報告がありましたが、平成17年陳情第34号地域経済の活性化等を求める意見書に関する陳情が去る8日、経済常任委員会に審査が付託されました。10日、16日の両日にわたり慎重審議をさせていただきました。
日本経済の実情を見ますと、賃金が高くなり過ぎたため、企業が賃金の安い海外進出を進めたため、国内では企業空洞化が起き、今日、日本経済が大変疲弊しております。町民の中にも中小企業の賃金と公務員の給与格差に対して批判が渦巻いております。このような実態を踏まえて、少数意見の留保をさせていただきましたので、考え方を申し上げたいと思います。
ご承知のごとく、一般職公務員はスト権等労働基準権を制限されているため、人事院は国家公務員法及び給与法に基づき、国会及び内閣に対し公務員給与の改定について勧告することとなっております。この際、人事院は公務員と民間の給与比較を行い、官民給与を均衡させることがその趣旨であります。2000年度、平成12年は基本給部分のベースアップを見送り、ボーナスに相当する期末勤勉手当も0.2カ月分引き下げる勧告を行いました。民間との給与格差が0.12%と過去最低となったため、ゼロ勧告は現行方式の給与勧告制度が始まって以来初めてであります。なお、勧告は86年以降、完全実施されております。
地方自治体においても、人事委員会が国家公務員及び地域の民間事業従業員の給与水準との均衡を図りながら、ほぼ同様の勧告を行っております。このような実態を見て、陳情の願意は住民の実情を顧みず、自分のことしか考えていないと言わざるを得ません。また、我々議員も報酬手当も削減して頑張っている時代であります。全町民の立場に立てば、願意は妥当となりません。むしろ終身雇用制度にあぐらをかいたわがままとも言われかねないものであります。
十勝管内の中小企業の社長さんたちの役員報酬が、年俸500万円以下の人が7割以上いると言われております。現行法で人事院勧告制度があり、事実上労使交渉が妥結しなければ執行できない仕組みになっております。しばらく静かにして人事院の動きなどを見守るべきであるというのが私たちの考えであります。
したがって、願意妥当とならず、採択とすべきでないという観点から、少数意見の留保をさせていただきました。
○議長(平野勝一) これから質疑を行います。
ただいまの委員長報告並びに少数意見の報告に対し、質疑はありませんか。
橋仁美議員。
○6番(橋仁美) 6番、橋仁美です。
委員長報告に質問させていただきます。地域経済の活性化ということは大変重要なことで、皆さんそれぞれにそういう思いをお持ちだと思います。タイトルが地域経済の活性化等を求める意見書に関する陳情となっておりますけれども、内容を見ますと、公務員の賃金を引き下げるなと、そちらの方に重点が置かれているように私はとらえられたんですけれども、委員長はいかがでしょうか。
○議長(平野勝一) 広瀬重雄経済常任委員長。
○経済常任委員長(広瀬重雄) 4番、広瀬重雄です。
ただいま橋仁美議員の方から質問がありましたが、当委員会の討論におきましても、そのようなご意見もございました。そういう中で、先ほども報告させていただきましたが、地域経済の活性化に影響を与える、いわゆる公務員の賃金とも関連してくるという報告もさせていただいたわけでありますが、芽室町にも公務員の給与に準ずる団体もあるという町村の段階での報告もありました。そういう中から、公務員の給与が下がると、全体的に地域の経済、いわゆる地域の各組織、団体、会社等の賃金の引き下げにもつながっていくという、そういう議論もあった中で、地域経済の活性化に悪影響を与えるということで、私も判断しております。
以上であります。
○議長(平野勝一) よろしいですか。ほかにありませんか。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 11番、梅津です。
少数意見を述べられました尾藤議員にご質問させていただきます。
先ほどのご説明の中で、この陳情の表題が地域経済の活性化を求めています。そのことに関して、公務員、その地域に住んでいる、わかりやすく言えば庁内では役場の職員の方を中心として、教員の方もいらっしゃるかと思うんですが、そういった方たちの収入が、都会と違って、特に地方の地域にとりましては大変大きな地域経済への貢献があると、このように考えるものです。
同時に、今、国の財政が大変だと。あわせて地方自治体の財政も大変だという中で、これまで自治体が住民の福祉向上のために行ってきました各種事業が、さまざまアウトソーシングということで外部委託が進められています。そういったときに、その仕事に携わる民間の方々、この方たちへも公務員の給与体系、状況が大変大きく影響いたします。
私はあくまでも公の仕事は、住民にとってその責任を果たすべきものとして、一定のきちんとした保障が行われるべきものと考えますが、そういった経済状況との関係で、逆に公務員の待遇をきちんと、歴史的にも公務員がなぜそういった人勧制度のもとで給与体系が決められているのかという根拠もあるわけですけれども、現実にそういったアウトソーシング化が進んでいる中での地域経済への活性化という点から見ても、どのように関連、お考えなのか、お伺いしたいと思います。
○議長(平野勝一) 尾藤精志議員。
○16番(尾藤精志) 梅津議員のご質問にお答えいたします。
私は梅津議員がおっしゃるような形で、公務員の給料を引き下げなければ地域の活性化が図られるというような日本の今経済状態にはないと。今、先日も芽室町で自主・自立の検討会議で埼玉県の志木市から市長あるいは尾崎主幹等が見えた中にもお話がありましたが、そういうことを言っていると、どんどん公務員でなければできない仕事があるのかということに変わっていってしまう。それは受益を受ける方の負担がふえたら、受益を受けたくても受けられないという一面があるからでありまして、今回私は、何も公務員の給与をめちゃくちゃ下げろとか、そういうことを申し上げてはおりません。先ほども申し上げたとおり、人事院の動き等をいましばらく見守りたいというふうに申し上げましたが、これは私はそういう考えのもとに見守って、公務員が不利益をこうむるようであれば、私はむしろ逆のまた動きををしなければならないと思ってもおりますが、現在の状況の中では、公務員の給料が高過ぎる、優遇されているために、公務員の採用試験等の実態を見ても明らかでありまして、こういうことでは地域の活性化が図られるとは私は思っておりません。
以上、お答えいたします。
○議長(平野勝一) 梅津伸子議員、よろしいですか。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) ご説明を伺いました。しかし、それはそれぞれが見解を持っているということだというふうに思いますが、陳情の趣旨は、あくまでも地域経済の活性化で、このことが一番大きな主張点となっているというふうに考えますが、その点で、例えば庁内の職員の方の給料が下がった場合、地域経済にどのような影響が与えられるのか、出てくるのか、そういった試算といいますか、方向性といいますか、頭で一般的に考えることはできるんですが、データとして一定検討された経緯がおありなのか。そのあたりも、もしおわかりいただければお答え願いたいと思います。
○議長(平野勝一) 尾藤精志議員。
○16番(尾藤精志) お答えしますと言えるかどうかわかりません。データを持ち合わすということには、私ははっきり申し上げて、具体的なデータは持ち合わせておりません。ただ、一般論として申し上げられることは、地域の活性化というのは、多少アンバランスになったときは、アンバランスになったような勧告をするというのが人事院の役割だというふうに思って私はとらえておりますから、そういう面からいって、決して今回は無理だとは思ってませんが、むしろ今日の就業形態などを見てますと、後ほどまた別件でありますけれども、パートタイムですとか、派遣労働者ですとか、そういう方々の給与を手厚くワークシェアリングという観点に立って取り組むことの方が地域の経済の活性化になると私は思っておりますから、今ご質問のようなデータを持ち合わせてのお答えはできませんが、そういう考えを持っているということでお答えとさせていただきます。
○議長(平野勝一) よろしいですか。ほかにありませんか。
(発言する者なし)
○議長(平野勝一) ないものと認め、質疑を終わります。
これから討論を行います。
討論はありませんか。
奈良國司議員。
○10番(奈良國司) この案に対して反対の立場から討論させていただきたいと思います。
まず、いろいろとお話のとおり、日本には人事院勧告という公の制度がございます。しかし、私たちもし許されるならば、一企業家として述べさせていただくのであれば、民間の給料形態というものは、本当に離れていると思います。ただし、企業ですから、もうかればその年はボーナスだとか、賞与だとかという形で出せますが、悪いときは悪いなりに我慢してもらうというような形態でございます。ましてや、現在いろいろとお聞きしてますと、厚生年金を掛けていない事業もたくさんあるというふうにお聞きしております。それだけやっぱり苦しいということがございます。ましてや、今、民間企業の場合、時間外でいろいろと稼いで、それで何とか一般の給料、金額は申せませんが、大体の低い方の水準になっていると思います。
以上の見地から、私はやはりこの公務員のことに対する引き下げ反対ということに対しては、反対の意見として述べさせていただきたいと思います。
以上です。
○議長(平野勝一) 賛成討論はありませんか。
梅津伸子議員。
○11番(梅津伸子) 11番、梅津です。
賛成の立場で討論させていただきます。
私は、やはり自治体の仕事、公の仕事は、あくまでも政治の主人公が国民であり住民であると、そういう立場から、自治体の役割は住民の福祉向上。その仕事を誇りを持って学校の教員しかり、その他さまざまな研究機関にいらっしゃる方々もそうですが、仕事をしていただきたい、すべきだと、このように考えるものです。
そして、何よりもよくこういった給与の問題になりますと、経済効率が大変大きな理由とされます。しかし、効率を問題にしましたらば、社会保障は真っ先に切り捨てられてしまいます。もうけを除外した、どうしても人間が平等に生きていくために必要な仕事を国や自治体がやる、憲法の精神からそのようになっていると思います。そういった仕事をしている公務員の方々ですが、それは大変重要な役割を持っていると、このように思います。
そして、今回の陳情の趣旨は、先ほど少数ご意見の中でお話がありましたように、あぐらをかいてという言葉がありましたが、決してそういうことではないと思います。歴史的にきちんと労働者がストライキ権を保障されないというのは、大変労働者の権利は侵害されている、その見返りとしての制度なわけですから、それをこれまで歴史的に使われてきた。それを労働者があたかも我が物顔でやってきたというような指摘は正しくないと私は考えます。
そして、この陳情の趣旨は、あくまでも自分のことだけを主張しているのではなくて、後で出てくるかと思いますが、文章を見ますとあくまでも地域の経済活性化、そこに主眼を当てた陳情となっています。そういった趣旨から、私は国に対してきちんと意見書を提出すべきものと考え、賛成討論といたします。
○議長(平野勝一) ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(平野勝一) ないものと認め、討論を終わります。
これから陳情第34号について採決します。
本陳情は、経済常任委員会決定のとおり採択すべきものと決定することに賛成議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(平野勝一) 起立多数と認めます。
したがって、陳情第34号は経済常任委員会決定のとおり採択と決定いたしました。