◎ 日程第4 平成12年度町政執行方針及び教育行政執行方針
○議長(平野勝一) 日程第4 平成12年度町政執行方針及び教育行政執行方針の説明を求めます。
初めに、町政執行方針の説明を求めます。
常山町長。
○町長(常山 誠) 平成12年第2回芽室町議会定例会の開会に当たり、平成12年度の町政執行方針について申し上げます。
本町は、昨年、開町 100年という記念すべき節目に当たり、さまざまな記念事業を実施しましたが、明けてことしは西暦2000年を迎えました。平成12年度は本町にとりまして2世紀のスタートの年でもあります。また、地方分権一括法の施行や介護保険制度の開始など、芽室町自治にとっても重要な年になります。私はこの時代の転換期に町政を担う町長としての責任の重さに思いを新たにしながら、保険、医療、福祉対策を初め、農業、環境、教育等の課題に重点的に取り組むとともに、21世紀に向け、第3期芽室町総合計画が目指す「自然と人にやさしいまちづくり」に全力を傾けてまいります。町議会議員の皆様並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
我が国経済は、個人消費の足踏み状態と民間設備投資の停滞などに金融不安が加わり、いまだに厳しい状況が続いておりますことから、国は緊急経済対策や金融システムの安定化などの諸対策を実施しておりますが、景気は依然として厳しい状況をなお脱していない現状にあります。こうした情勢から、国、地方自治体の税収が落ち込み、大幅な財源不足の状況にあります。また、国と地方自治体の借入金残高も、平成12年度末では
645兆円に達する見込みで、極めて厳しい事態に直面しております。
一方で、介護保険の導入や本格的な少子高齢社会と環境問題への対応、さらには食糧の安全、安定確保など、総合的な地域福祉施策や生活産業基盤の整備などを推進していく上で、地方自治体はますます大きな役割を担うよう求められております。こうした時代の要請にこたえるため、私は行政経費の縮減や事務・事業の見直しによる財源の確保とその重点的かつ効率的な配分等により、健全財政の維持を基本とした施策の展開を図ってまいります。
初めに、平成12年度の芽室町予算案の概要について申し上げます。
平成12年度は、学校給食センターの改築や町立病院の増築など大型事業が予定され、また介護保険制度の導入やクリーンめむろ大作戦の本格的実施を予定しております。このため平成12年度の一般会計ほか11特別会計と2事業会計を合わせた芽室町予算案の総額は
232億 5,667万円となり、前年比 4.5%増となりました。このうち一般会計予算額は
117億 9,200万円で、前年比 7.0%の減であります。これは介護保険や特別養護老人ホームに関する予算が特別会計に移行したほか、開町
100年事業が終了したこと、本通り街路事業の道からの委託事業がピークを越えたことなどによるものであります。それでは、平成12年度予算案に計上いたしました事業について、新規施策を中心に、第3期芽室町総合計画の項目順に沿ってご説明申し上げます。
第1の施策は、「自然と人間が共生するまちづくり」であります。
本町の四季折々の自然に恵まれた緑豊かな大地を守り、次の世代に引き継いでいくことは私たちに課せられた責務であります。また、私たちは20世紀に物質的な豊かさを手に入れましたが、同時に数々の環境問題に直面しております。現在と将来の世代が共有する限りある環境の恵沢を享受していくためには、現在の生活スタイルや経済システムを見直し、エネルギー資源を節約することはもちろん、資源ごみの一層の分別収集を行い、再利用、再資源化する循環型社会を形成していくことが重要であります。こうした課題解決のためには、地球規模の視点で考えることも大切でありますが、本町としても町民の健康と生活を守ると同時に、消費者に対し、安全な食糧を供給していくための対策が必要であります。このため、ごみの減量化と資源リサイクル、環境美化、安全な農畜産物生産等を行うクリーンめむろ大作戦事業を本格的に展開してまいります。
第2の施策は、「農業を核とした活力に満ちたまちづくり」であります。
近年の農業、農村は、少子高齢化の進行などによる担い手の減少、社会経済の国際化の進展による主要農産物の価格低迷、消費者の食糧に対する意識変化などによる食糧需給率の低下などの大きな課題を抱えております。このため国では昨年7月、来るべき21世紀に国民が安全で豊かな暮らしを確保し、農業、農村が持続的に発展することを目指して、新しい食料・農業・農村基本法を制定しました。本町といたしましては、この基本法のもとで経営感覚に優れた担い手の育成と環境と調和し、豊かさを実感できる農業、活力ある農村の実現に向けて取り組んでまいります。
まず、農業の担い手でありますが、新たに後継者を対象とした提案型研修活動事業と女性活動の支援として農村女性サミットを実施します。また、農業研修生及び受け入れ農家への支援、後継者の花嫁確保事業や農業、農村の応援団づくりとして、農業小学校開設事業を引き続き実施してまいります。健康な土づくりを基本としたクリーン農業の推進のために、農業振興センターを核として土壌分析診断事業の拡充や堆肥分析、試験圃設置による効果確認を行い、実行可能な土づくりと栽培技術の導入に向けた支援を継続して実施してまいります。
また、新たな取り組みとして、耕種農家に完熟の良質堆肥を供給するため、道の土地改良事業により大型堆肥センターの建設に着手してまいります。さらに飼料基盤の確保と畜産施設整備を進めるため、本年度より4年間で畜産基盤再編総合整備事業に取り組んでまいります。このほかインターネットのホームページを活用した芽室町農業の情報発信やクリーン農産物の優位性をPRするための道の表示制度を積極的に活用してまいります。
次は、林業振興事業であります。今年度新たに町内全域を対象に、耕地防風林の実態調査を実施し、農地の保全と農村景観の形成を積極的に推進してまいります。また引き続き、耕地防風林モデル地区保全事業及び耕地防風林造成支援事業を実施してまいります。
商店街整備事業につきましては、本年度、道の事業により、本通り2丁目以北から街路整備工事に着手されることとなりますので、町としても引き続き本通り商店街事業協同組合が実施する近代化事業の支援をしてまいります。また、にぎわいのある商店街をつくり出すために、空き店舗活用事業、花いっぱい大作戦、各種イベントなどに支援いたしますほか、3商店街が策定しております「まちづくり協定」を実行するための支援を行ってまいります。
近年、特に増加しております若者や高齢者をねらった悪徳商法など、消費生活問題や食品の安全性、資源の有効利用などの相談業務を担っていただいている芽室消費者協会に対して引き続き助成をしてまいります。
次は、工業の振興であります。平成10年度から造成に着手した芽室東工業第5団地は、前年に引き続き、用地取得、造成費を計上し、道路及び分譲地整備等を実施してまいります。また、最近は景気の長期低迷の中で各企業も厳しい時代を迎えておりますので、新たに誘致企業、立地企業に対し、町として優遇措置の拡充を図るとともに、交通アクセスなど恵まれた団地の立地条件を生かして、農業関連や流通企業の誘致に努めてまいります。
次は、観光についてであります。本町の観光拠点であります新嵐山スカイパークにつきましては、大変厳しい経営状況でありますが、町民の共有財産として経営の改善と効率化を検討し、健全な管理運営に努力してまいります。また新嵐山荘の南側に野草を観察できる散策路を整備し、町民の憩いの場として親しんでいただきます。さらに本町のイベントとして定着しています各種イベントに引き続き支援してまいります。
第3の施策は、「健康で思いやりのあるまちづくり」であります。
成人保健対策としては、本年度から新たに新型CTスキャナによる肺がん検診と歯周疾患検診を実施するとともに、引き続きすこやか検診、ミニドッグ、脳ドッグなどの各種検診の積極的な受診啓発と検診後の健康教育に取り組んでまいります。
壮年者の死亡を減らし、痴呆や寝たきりにならない状態で生活できる健康寿命期間の延伸を目標に、一次予防を重視し、生活週間改善事業など町民の健康づくりを総合的に推進してまいります。また、高齢者の寝たきりにつながる要因の1つであります転倒骨折予防のため、新たに転倒予防事業に取り組んでまいります。
新たに介護保険事業が4月から始まります。これまで介護保険事業計画策定審議会の設置や制度の周知、苦情窓口の設置、さらには制度の円滑な導入に向け、準備してまいりました。この事業が円滑に実施されるためには、利用者が介護サービスを適切に選択し、利用できる環境づくりが重要であります。このためサービス事業者相互間の連携を確保し、利用者にサービスが行き届くよう指導助言を行い、介護保険の円滑な実施に努めてまいります。
また、介護保険第1号被保険者の保険料を月額
3,600円に設定したいと考えています。さらに介護保険の第2号被保険者のうち、国民健康保険加入者につきましては、従来の国民健康保険税に加え、新たに介護給付分を負担いただくことになりますので、制度の内容について周知してまいります。
次は、福祉施策についてであります。すべての高齢者が第3ライフステージとして安心して老後を送れるよう配食サービス等の充実と生活支援に配慮した各種事業を実施してまいります。また、高齢者が安心して生活するためには、地域の支え合いや助け合いが必要でありますので、これらの活動支援を目的とした地域ネットワークづくり推進事業を新たに実施してまいります。
障害者福祉につきましては、障害者福祉計画を樹立し、その計画に沿った事業の展開に向けて検討してまいりますとともに、社会福祉法人設立準備会が取り進めておりますアットホーム芽室に対しましては、引き続き支援を行ってまいる考えであります。
特別養護老人ホームの運営は、介護保険の導入により、事業者として従来の措置方式ではなく、入所者個人と契約し、介護保険給付により賄うことになります。このため特別会計を設置し、施設の目標であります明るく楽しい施設づくりに加え、利用者から安心して選ばれる施設を目指し、入所者1人1人の介護援助に合った処遇の改善に努めてまいります。
次は、幼児保育についてであります。近年大きな社会問題となっています少子化対策の1つとして、昨年から取り組んでおります本町における子育て支援及び保育等の指針となる芽室町エンゼルプランの策定を行います。また、女性の社会進出等により多様化している保育ニーズに対応するため、広域入所の実施、保育内容の充実や職員の研修による資質向上を図り、より一層信頼される保育所づくりに努めます。なお、子育て支援対策の1つとして、新たに第4子以降の保育料の無料化を実施してまいります。
次は、医療施策についてであります。町立芽室病院は町内唯一の総合病院として町民の一次、二次医療の大半を担っておりますが、最近では周辺市町村はもとより、管内、管外からの利用者もふえてきております。このような状況から、外来管理部門を拡張し、診療スペースの確保と人工透析室の増床、町民の皆様から要望の強い眼科と耳鼻科を新設する考えであります。また、これらを含め、手術件数の増加にも対応できる手術室や分娩室等を増設するほか、リハビリテーション科の充実も図り、今後の医療需要にも応えてまいる考えであります。病棟部門につきましては、ゆとりある療養環境に配慮し、憩いの場であるデイルームの拡張を初め、現在の6人部屋の病室を4人以下の部屋にするとともに、個室をふやしてまいります。こうした考えのもとに、本年度は増改築工事に着手し、平成13年度の完成を目指しております。
第4の施策は、「うるおいのある快適なまちづくり」についてであります。
町では、町民の皆さんがいつでも、どこでも、だれでも、気軽にいろいろな機器で情報が入手でき、情報の共有化を図ることを目的に、昨年3月に地域情報化計画を策定いたしました。本年度はこの計画の一環として、テレフォンファックスガイドシステムを導入し、町の各種制度、公共施設の情報、各種イベント情報、行事イベント情報、観光情報等を各家庭にある電話を使い、比較的簡単に入手できるシステムを構築してまいります。
本年4月からの地方分権時代を迎え、なお一層町民の皆さんと町政がパートナーシップを強化し、情報の共有化を図り、協働社会を構築するため、新たに職員の地域担当制を導入してまいります。町政の民主化を進め、縦割り行政の弊害等を排除し、職員が地域の方々と一体となって地域の問題解決や地域づくりを進めることにより、町民の皆さんと行政の連携が一層促進されると同時に、職員の説明能力や政策立案能力が向上することを期待しております。
次は、住宅対策であります。新工町公営住宅の建てかえ事業は、特定公共賃貸住宅として1棟8戸を建設いたします。また、第3期芽室町総合計画に位置づけされた職住近接型の東芽室地区住宅団地開発につきましては、東工業団地就業者等の町内居住の推進を図るため、市街化区域編入のための基本調査を実施してまいります。さらに、都市と農村の交流による地域活性化を目的とした上美生やまなみプランに基づき、本年は14区画の宅地を造成、分譲してまいります。
次に、上下水道につきましては、経営の健全化を目指し、計画的な整備に努めるほか、個別排水処理施設整備事業により、農村地域のトイレの水洗化を促進してまいります。
次は、環境衛生についてであります。生活の変化と生産活動の高度化に伴い、ごみの排出量も増加傾向にあり、ごみの質も多様化してきておりますので、ごみの分別収集を行い、資源ごみの再利用、再資源化を図っていく必要があります。このため、本年3月から資源ごみの拡大収集を試行、実施しておりますが、4月からは本格的に資源ごみの収集とストックヤードの建設をいたします。また、クリーンめむろ大作戦計画の一環として、新たに買い物袋の持参運動の推進やごみ減量協力店認定制度の導入を行い、ごみの減量化を図ってまいります。
次は、道路整備についてであります。平成12年度農村部の道路事業は、伏古8線道路の凍雪害防止並びに特殊改良四種工事を初めとする10路線であります。また市街地の道路事業は、駅東跨線通横断歩道橋架換工事及び2丁目通り整備事業ほか、7路線の工事費を計上しております。道道本通り街路整備事業は2丁目以北の街路整備に着手されます。
次は、公園整備についてであります。公園につきましては、今後とも町民の皆様が安心してくつろげるよう芽室公園噴水広場の改修を計画しておりますほか、花菖蒲園の国道わきに案内板を設置いたします。また、芽室南公園は平成13年度完成を目指して整備してまいります。
次は、消防、防災についてであります。災害に強い地域づくりを目指し、消防、防災体制の充実強化に取り組んでまいります。また、芽室町地域防災計画に基づき、平成11年度から3カ年計画の非常用毛布と非常食の備蓄を本年度も行ってまいります。
第5の施策は、個性豊かな人づくりと女性参加の町づくりについてであります。
我が国は、少子高齢化の進展により児童生徒が減少する中にあって、教育を取り巻く環境は大きく変化し、21世紀へ目指して大きな転換期に差しかかっております。全国の学校現場では不登校、学級崩壊など多くの問題が発生しておりますが、これらの問題は家庭や地域社会全体の問題としてとらえる必要があります。このため子供たちの課題に正面から向かい合う教育制度の改革が求められ、子供たちに生きる力をはぐくむ新学習指導要領の実施が平成14年度に控えておりますので、教育委員会との連携をさらに強化し、次代を担う児童生徒をすこやかにはぐくむことができる教育環境の整備充実を図ってまいります。また、本年度は学校給食センターを建設し、平成13年4月から供用を開始する予定であります。
次に、学社連携についてであります。近年、人々の価値観、生活様式の多様化などから、個性多様化重視の効率性の向上と合わせて、物の豊かさより人と人との触れ合いなど心の豊かさを重視する方向が一般的に求められています。このため、地域の教育力を生かし、家庭、学校、地域の関係機関、団体との連携により、人と触れ合う機会や団体活動への参加支援、さらには学習機会や交流、体験授業等の提供を図ってまいります。また、これらの活動拠点であります社会教育施設の環境整備と利用拡充にも努めてまいります。
次に、男女共同参画についてであります。豊かで安心できる経済社会においては、老若男女1人1人の個性が重視され、認め合いながら個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の形成が必要であります。このため、男女の役割分担意識の見直しや女性の能力発揮支援、さらに高齢者や障害者の社会参加を図るとともに、ボランティア活動参加への支援にも努めてまいります。
次は国際交流についてであります。近年、諸外国との距離は大幅に短縮され、人、物、情報の交流が急速に発展し、我が国の国際的役割が高まっている状況の中で、国際理解や交流、協力の推進が大変重要となってきております。このため、引き続き英語指導助手招致と町内の中学生10人を国際姉妹都市、トレーシー市に派遣するほか、トレーシー市から10人の中学生を受け入れ、互いにホームステイをしながら、本町中学生等との交流生活体験を通して、両国の有効親善の絆を一層深めてまいります。
結びに、我が国は相次ぐ企業倒産や金融機関の経営破綻など厳しい経済局面が続くと同時に、国が行う経済対策の効果も景気回復の兆しもなかなか見えてきておりません。一方、地方財政については、冒頭申し上げましたように、地方債の借り入れ残高が著しく膨らむことなどにより、ますます厳しさを増している状況にあります。しかし地方行政は地域住民に身近な社会資本の整備や少子高齢社会への対応、災害に強い安全なまちづくり等において果たすべき役割は非常に大きくなってきております。本町にとりましても、21世紀に向けて国際化に対応できる農業振興施策や商店街の活性化対策、さらには少子高齢社会等に対応した保健、医療、福祉対策の充実、加えてあすを担う若者の人材育成など、町政に求められる課題は山積しております。私はこうした課題解決に向けて、町議会議員の皆様や町民の皆様のご意見をお聞きしながら、行政と町民との協働による町づくりに全力で取り組んでまいります。町議会議員の皆様並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力を重ねてお願いを申し上げ、平成12年度町政執行方針といたします。
○議長(平野勝一) 次に、教育行政執行方針の説明を求めます。
杉山教育委員長。
○教育委員長(杉山勝俊) 平成12年第2回芽室町議会定例会の開会に当たりまして、芽室町教育委員会所管の教育行政執行の主な方針について申し上げます。
今日、我が国では21世紀の新しい時代を目前に、豊かで活力にあふれた社会を築くため、1人1人が個性を生かし、ゆとりの中で生きる力をはぐくむ教育のあり方が望まれております。このため、戦後の教育改革から約半世紀を経過した教育行政制度が大きく改革を求められ、本年4月から施行される地方分権一括法も踏まえた地方教育行政制度の確立が重要な課題とされております。
また、全国的に見ますと、地域社会や学校現場における児童生徒の問題行動は、年々低年齢化、多様化し、増加の傾向にあります。今日の社会構造から本町においても家庭や学校や地域社会全体の課題としてとらえ、心の教育の確立など、さまざまな視点から総合的な対策を講ずることが重要であります。本町の教育行政は第2期芽室町生涯学習推進中期計画の実現を目指しておりますが、この計画は本年度計画期間を満たすために、21世紀を見据えた新しい計画策定を目指します。そのため、本年度の本町教育は北海道教育の目指す姿や十勝教育の目指す姿を念頭に、第2期芽室町生涯学習推進中期計画の仕上げを図るものであります。こうしたことから、平成12年度の教育行政推進にあっては、1つに保護者や地域住民との連携を通して学校が一層開かれ、柔軟な教育が求められるための態勢の整備、2つに教育行政への住民参加態勢を強化し、より開かれた教育委員会の実現、3つに教育行政制度改革のため、関係機関、団体との連携強化と教育委員会職員の意識改革、以上3点を重点とするものであります。
ここで、平成12年度の主な施策について申し上げます。
まず第1に、学校教育であります。教育環境を充実することは、家庭、学校、地域の共通の願いであり、子供を心豊かにはぐくむ基本であります。心に悩みを持つ児童生徒に対するスクールカウンセラー事業や心の教室相談員授業が定着し、児童生徒のみならず、保護者や教員にも大きな効果を発揮しており、各学校が設置した校内対策会議とも連携し、一層の充実を図っていく考えであります。
スクールバスについては、児童生徒の通学、部活動を初め、広く住民の足としてよりきめ細かな運行管理を実現するため、運行路線の全面見直しを行ったところであります。また、新設路線は利用者ニーズを見据え、柔軟な対応に心がけてまいります。子供たちを取り巻く環境が大きく変容する中で、思いやりや感動する心など、子供たちに豊かな人間性をはぐくむ教育が強く求められています。このため、昨年度から実施しております学校が変わる推進事業は、今年度も引き続き推進してまいります。
また、本町教育の重点であるコンピューター教育は、長期計画に基づく芽室中学校の機器更新に加え、平成14年度からの新学習指導要領に沿った利用を図るため、上美生ほか2小学校にも新規に導入、インターネットに接続し、時代に対応した情報教育を推進します。子供を心豊かにはぐくむために学校と地域が密着し、開かれたものであることが重要であります。そこで、本年は求めに応じて、学校運営地域教育者会議を設置し、保護者や地域住民、教員などにより、児童生徒の健全育成及び教育活動に対する意見交換、また家庭、学校、地域の連携の進め方などを話し合う中で、学校の教育内容の改善や充実を推進してまいります。
本町の幼稚園は民間の経営によるものであり、幼児教育の重要性から幼稚園に対して運営費補助を継続し、保護者に対し、就園費補助を継続してまいります。幼児期は人格の基礎を形成する時期であり、基本的な生活習慣や自主性、道徳性などをはぐくむことが必要とされます。そのため小学校へ入学する園児をすこやかにはぐくむ情報交流を強化し、公私連携に努めます。
学校教育は、児童生徒の発達段階に応じてみずから考え、主体的に行動できる資質能力を育てることが求められております。そのため小学校にT.T方式による教育活動指導助手を配置し、個々の児童への対応を充実し、子供がゆとりを感じ取れるようにサポートする効果的な学級運営を支援します。
また、生活習慣病の検査につきましては継続して実施し、児童生徒、そして保護者には検査結果に基づき、医師や保健婦などによる事後指導体制を確立します。
学校給食センター建設事業は、昨年度の地質調査、基本及び実施設計に続き建設工事を進め、平成13年4月からの供用開始を目指します。
なお、地方分権の観点から、学校がより自主、自立性を発揮し、校長のリーダーシップのもと、組織的、機動的に運営され、子供や地域の実情に応じた特色ある学校づくりが展開できるよう学校管理規則を見直してまいります。
本町が実施する大学等奨学金貸し付け制度は、専門学校生への拡大、貸し付け条件の緩和等を図り、意欲的な子供たちの教育向上を支援しております。この制度は見直しから3年を経過し、社会経済状況下で点検を加えた結果、現行どおり継続を図るものであります。
次に、第2は生涯学習及び社会教育であります。今日、国際化、情報化、少子高齢化など子供の養育環境は急激な変化の中にあります。このため家庭、学校、地域それぞれが子育てのあり方を見直し、時代を担う人材をはぐくむ教育に地域社会全体で取り組む必要があります。そのため社会教育事業にあっては、すべでの子供たちをすこやかにはぐくむことを共通理念として推進するものであります。また、今日、子供の心をはぐくむ教育の大切さが広く提言され、その基本に乳幼児期の教育の充実や家庭教育の充実が求められております。教育委員会では私立幼稚園、学校、PTAや関係機関との連携はもとより、町保健部局との業務調査を基本とし、幼児家庭教育学級の見直しや家庭でのしつけ、子育て教育講座などの体系化に努めてまいります。
青少年の豊かな感性をもとに社会性、公共性を磨き上げるのは地域社会全体の役割であり、子供会や少年団などの団体活動を促進するとももに、完全学校週5制を視野に入れ、新しい指導体制や指導者育成のあるべき姿を確立します。
さらに、青少年の問題行動未然防止のため、生涯学習推進アドバイザーの知識経験を生かし、家庭、学校、地域社会の潤滑油としての役割を担うとともに、教育相談機能を充実します。特にPTA組織を初め、関係機関や団体との情報交換を充実し、子供たちを健全にはぐくむための実践活動を共同してまいります。また、学校に適応しにくい児童生徒にありましては、自主、自立性を尊重し、学校及び保護者とも慎重に協議しながら、適応指導教室「ゆうゆう」での個別指導を現状どおり継続してまいります。
今、社会の大きな課題の1つに、子供に対する過保護や過干渉、放任や虐待といった実態、さらには育児不安やしつけに対する自信喪失などがあります。これら現状を踏まえ、あらゆる機会や場をとらえて、母子保健事業と幼児期からの心を育てる事業の体系化に努めます。
町民の学習要求は、個性、多様性重視の傾向にあります。そのため公民館、図書館、社会教育授業などの学習内容を常に点検し、時代や町民ニーズの変化に即応した自主的講座などの開設に努めてまいります。
地域社会における自主的学習グループの活動を促進するため、社会教育主事、生涯学習推進アドバイザーの専門性を生かし、学習相談機能を強化します。高齢者の学習意欲や社会参加意識は高まる一方であり、本町の高齢者学級、柏樹学園では、
576人の学園生が学習に励んでおります。これら学園生の高い学習意欲にこたえるため、柏樹学園のクラブ活動にゲートボールと絵手紙の2つのクラブを増設します。また、学園自治会に社会奉仕部を設置して、高齢者の社会参加事業を促進します。本町の生涯学習の活動拠点施設である中央公民館、図書館、集団研修施設「かっこう」、ふるさと歴史館「ねんりん」、また生涯スポーツの活動拠点施設である総合体育館、温水プール、健康プラザなどは町民の皆さんに親しまれ、快適に利用いただける施設運営に努めております。また、中央公民館や図書館のトイレを洋式化し、高齢者、障害者、親子連れなどの皆さんに優しい施設づくりを継続します。さらに各拠点施設の専門員、指導スタッフによる施設連携事業を推進し、社会教育施設の個性を生かした利用拡大に努めます。今日の長寿社会をゆとりや豊かさを実感して生き抜くために、健康の保持、増進は重要なことであります。そのため、1人1人がみずからの能力に合ったスポーツを志向し、参加する傾向はますます高くなっております。この志向は社会体育と保健事業の区分を越えたものであり、町保健部局と連携した健康スポーツや生涯スポーツを一層充実してまいります。
また、幼児期におけるキッズスポーツ講座や成人期における複数種目を体験する講座は、スポーツへの動機づけとしての効果も大きく、引き続き実施してまいります。本町の体育会やその加盟団体は自主活動として各種大会や教室を開催し、競技力向上に努めております。教育委員会では、体育会との連携を密にし、役割を分担しながらスポーツ振興を図ってまいります。本町が発祥の地であるゲートボールは青少年の健全な育成のために考案されたものであり、発祥のスポーツの誇りと資質を継承するためにゲートボール係を設置し、青少年を中心に普及を図ってまいりました。今年度、ゲートボールを町技に指定し、町内外への啓発とともに幅広い年齢層への普及振興に努めてまいります。
スポーツ少年団活動や中学校における部活動は、青少年の健全育成や競技力向上に多大な効果を発揮する一方、多くの全道、全国大会出場者を輩出するなどその活動成果は顕著であり、今後への期待が強く寄せられております。その一方で、勝利至上主義や指導者の人材確保、過重負担という課題も指摘されております。これら課題とともに目前に迫った完全学校週5日制が持つ課題を見据え、今後のよりよいあり方について関係団体とともに模索してまいります。幼年からお年寄りまでだれでも気楽にスポーツに親しみ、さらに町民皆スポーツを実現するために、教育委員会が設置する生涯学習推進アドバイザーにスポーツ担当アドバイザーを加え、支援体制を強化します。
図書館は、生涯学習社会に必要な知的情報を集積し、発信する拠点施設としてその機能を発揮しております。しかし多様化する住民ニーズにこたえ、サービスの向上を図るためには、運営面では図書館司書の専門性を中核とし、施設面では土曜日の開館時間の延長とトイレの洋式化を図り、幼児から高齢者まですべての町民に親しまれる運営を目指します。さらに読み聞かせなどボランティアサークルの活動は、幼児期に活字を読み切る動機づけとしての効果が大きく、図書館運営の住民参加として一層促進します。
中央公民館は、町民の生活文化の向上に寄与するとともに、生涯学習社会を支える活動拠点施設としての役割を担っています。本町ではこの施設を核とした多くの文化、芸術活動が文化協会など各種団体、組織体、サークルによって自主的に運営されております。教育委員会といたしましては、これらの活動を奨励、支援しながら創造活動の場、発表の場に新しい展開を期待し、公民館調理室の設備、備品を整備します。また、公民館での各種講演会や親子講座などに子育て世代が参加しやすい環境づくりとして、臨時託児室を設けるなど子育て支援体制を強化します。
以上、平成12年度の教育行政方針と施策の概要について申し上げました。
教育行政の推進にありましては、定着久しい、3つの心運動とともに進めてまいります。新年度から地方分権一括法が施行され、本格的な地方分権時代を歩み出すことになり、当教育委員会も大きく変わることが求められておりますが、何より次代を担う児童生徒を主役とし、地域社会を重視した自主、自立性こそ本町教育の地方分権と考えるところであります。町議会議員の皆様、町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。
○議長(平野勝一) 以上で、日程第4 平成12年度町政執行方針及び教育行政執行方針の説明を終わります。